プロジェクターの電気代はどれくらいかかる?テレビとの比較も紹介

プロジェクターの電気代はどれくらいかかる?テレビとの比較も紹介

プロジェクターの電気代はどれくらいかかる?テレビとの比較も紹介

プロジェクターを購入しようと考える際、本体価格と同様に気になるのが電気代です。「テレビよりも多くの電気代がかかるのであれば購入を見送ろう」と考えている人もいるかもしれません。プロジェクターの電気代を解説します。

目次

1.プロジェクターの種類と電気代

 1-1.DLP方式

 1-2.LCD方式(3LCD方式)

 1-3.LCOS方式

2.プロジェクターとテレビの電気代比較

 2-1.一般的なサイズのテレビの電気代

 2-2.大画面テレビの電気代

3.プロジェクターのメリット・デメリット

 3-1.メリットはやはり圧倒的な大画面

 3-2.デメリットは明るい部屋では見にくいところ

4.節電をかなえるプロジェクターの選び方

 4-1.消費電力が小さいタイプを選ぶ

 4-2.節電モードが搭載されている機種を選ぶ

 4-3.求める機能とかかる電気代のバランスが重要

 4-4.最新機種を選ぶ

5.プロジェクターでダイナミックな映像を楽しもう

プロジェクターの種類と電気代

プロジェクターの電気代を種類ごとに解説します。電気代の計算式は、「消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×料金単価」です。なお料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として掲げる「31円/kWh」で計算します。

出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

DLP方式

DLP方式とは、小さな鏡のような部品でランプの光を反射させて像を結ぶタイプです。なめらかな映像を作り出せるのが長所で、細部まで表現された映像を楽しめるでしょう。

DLP方式のプロジェクターは、以前は高圧水銀ランプを光源に使用することが主流でしたが、現在ではLEDランプやレーザー光源を採用した製品が増えています。これらの新しい光源を使用することで、省エネ性能やランプ寿命が向上しています。

DLP方式のプロジェクターの電気代は以下の通りです。

・Aladdin X Aladdin X2 Plus PA2P22U02DJ:1時間あたり約4.96円

・XGIMI HORIZON Pro:1時間あたり約6.2円

出典:Aladdin X2 Plus(アラジン エックス ツー プラス)仕様紹介
出典:HORIZON Pro – 求めるすべてがここに 4Kプロジェクターの最高峰へ

LCD方式(3LCD方式)

LCD方式(3LCD方式)とは、液晶パネルを使って光を三原色に分解し、再び合成することで像を結ぶタイプを指します。この方式は構造が比較的シンプルで製造コストを抑えられるため、製品価格が手ごろな点が長所です。

ただし、LCD方式の多くは高圧水銀ランプを光源として使用しており、LEDやレーザー光源に比べると省エネ性能やランプ寿命で劣る場合があります。選ぶ際は光源の種類を確認し、省エネ性を重視する場合はLEDやレーザー光源のモデルを検討するとよいでしょう。

LCD方式のプロジェクターの電気代は以下の通りです。

・EPSON dreamio EH-LS650W:1時間あたり約8.62円

・EPSON dreamio EH-TW6250:1時間あたり約9.8円

出典:ホームプロジェクター EH-LS650B/EH-LS650W 仕様|製品情報|エプソン
出典:ホームプロジェクター EH-TW6250 仕様|製品情報|エプソン

LCOS方式

LCOS方式の映像の作り方はLCD方式とほぼ同じです。違いは何を使って光を反射させるかにあります。LCD方式が液晶パネルを使うのに対し、LCOS方式では反射型の液晶パネルを使います。

LCOS方式の長所は解像度の高い映像を生み出せるところです。臨場感のある映像を楽しみたいなら、LCOS方式を選ぶとよいでしょう。LCOS方式も光源に「高圧水銀ランプ」を使っています。

LCOS方式のプロジェクターの電気代は以下の通りです。

・JVC Victor DLA-Z7:1時間あたり約8.68円

・JVC Victor DLA-V800R:1時間あたり約13.64円

出典:DLA-Z7 | プロジェクター | Victor
出典:DLA-V800R | プロジェクター | Victor

プロジェクターとテレビの電気代比較

プロジェクターを導入する際に気になる点といえば「テレビとどちらが電気代がかかるのか」です。テレビの電気代を計算し、プロジェクターの電気代と比較してみます。なお、使用する計算式はプロジェクターの電気代を計算したときのものと同じです。

テレビの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら

一般的なサイズのテレビの電気代

一般家庭に人気がある50~55型のテレビの電気代は以下の通りです。

・REGZA 50Z670N(50型):1時間あたり約7.1円

・REGZA 55Z870N(55型):1時間あたり約7.6円

プロジェクターの電気代と比較すると、DLP方式のプロジェクターには劣るものの、他の方式のプロジェクターよりテレビの方が省エネであることが分かります。

以上から、一般的なサイズのテレビをプロジェクターで代用するのは、電気代の面では不経済といえます。

出典:仕様表:Z670Nシリーズ|REGZA<レグザ>TOSHIBA(東芝)
出典:仕様表:Z870Nシリーズ|REGZA<レグザ>TOSHIBA(東芝)

大画面テレビの電気代

一般的に大画面といわれる70~75型のテレビの電気代は以下の通りです。

・シャープ 4T-C70EN1(70型):1時間あたり約10.23円

・ソニー BRAVIA KJ-75X75WL(75型):1時間あたり約10.09円

プロジェクターの電気代と比較すると、LCOS方式の一部の製品を除き、ほとんどのプロジェクターよりも大画面テレビの方が、電気代がかかることが分かります。

電気代を気にしつつ、大画面で映像を楽しみたいなら、思い切ってプロジェクターを購入した方が、満足度は高いかもしれません。

出典:仕様 / 寸法 | AQUOS 4K EN1/EN2ライン | テレビ:シャープ
出典:X75WLシリーズ 主な仕様 | テレビ ブラビア | ソニー

プロジェクターのメリット・デメリット

プロジェクターの購入を考えている人は、「プロジェクターのメリット」についつい目が行きがちです。しかしプロジェクターにはデメリットもあります。プロジェクターのメリットとデメリットを解説します。

メリットはやはり圧倒的な大画面

プロジェクターを選ぶメリットは、大画面で映画や動画が楽しめるところです。部屋に映写するスペースさえあれば、テレビのように画面のサイズに縛られることなく、迫力満点の映像を楽しめます。自宅で映画を見る機会が多い人にとっては、嬉しいメリットといえるでしょう。

また、コンパクトな機種を選べば、手軽に持ち運びができるのもメリットとなり得ます。キャンプ場や旅行先などに持ち込んで使用できるので、自宅以外の場所で映像を楽しみたい人にもおすすめです。

デメリットは明るい部屋では見にくいところ

プロジェクターのデメリットとしてまず挙げられるのが、明るい部屋での視聴が難しい点です。使うたびに部屋を暗くする必要があるため、テレビの代用としてプロジェクターを使う場合には面倒かもしれません。

明るい場所でも使える製品を選びたいなら、ルーメン値や解像度の数値が高い製品を選ぶのが大切です。

また、プロジェクターの起動時間もデメリットとして挙げられます。光源の種類によって起動時間は異なり、以下のような特徴があります

  • レーザー光源: 約5秒~20秒
  • LED光源: 約5秒~30秒
  • 高圧水銀ランプ: 約30秒~2分

特に高圧水銀ランプを採用したプロジェクターは起動に時間がかかるため、すぐに映像を見たい場合には不向きと感じるかもしれません。一方、レーザー光源やLED光源のプロジェクターを選べば、比較的短時間で使用を開始できます。これらの特徴を考慮し、自分の使用スタイルに合った製品を選ぶことが大切です。

節電をかなえるプロジェクターの選び方

プロジェクターの選び方を解説する情報は世の中にあふれています。今回はよくある「プロジェクターの選び方」から少し離れて、「節電」にターゲットを絞ったプロジェクターの選び方を解説します。

消費電力が小さいタイプを選ぶ

節電できるプロジェクターを選ぶ上で注目したいのが、製品の消費電力です。ただし、消費電力はプロジェクターの表示方式(LCD、DLP、LCOS)だけでなく、光源の種類(LED、レーザー、高圧水銀ランプなど)によって大きく左右されます。

特に省エネを考える場合、以下の光源を選ぶのがおすすめです。

  • LED光源:消費電力が低く、ランプ寿命が長いため、長期的な節電効果が期待できます。
  • レーザー光源:初期コストは高いものの、効率の良い光源であり、消費電力を抑えつつ高品質な映像を提供します。

一方、高圧水銀ランプを採用した製品は消費電力が高く、ランプ交換が必要なため、節電目的にはあまり適しません。

また、プロジェクターのサイズも消費電力に影響します。小型のプロジェクターは消費電力が抑えられる傾向があるため、節電を重視する場合にはコンパクトなモデルを選ぶのも効果的です。ただし、小型モデルは画質や明るさが犠牲になる場合があるため、節電性能と画質のバランスを確認しましょう。

節電モードが搭載されている機種を選ぶ

節電を意識してプロジェクターを利用する場合は、「節電モード」や「エコ機能」が搭載された機種を選ぶことをおすすめします。節電モードやエコ機能を利用すると、部屋の明るさや映像に応じてランプの明るさを調整し、少ない電力で映像を映し出すことが可能です。

節電モードが搭載されているプロジェクターを使うときには、「日常使いでは節電モードを選び、映画を見るときは通常モードを選ぶ」といったような使い分けがおすすめです。

求める機能とかかる電気代のバランスが重要

プロジェクターを選ぶときには「機能と電気代のバランス」にも注意しましょう。バランスを考えたときに注目すべきポイントが「パネルサイズ」です。パネルが大きいほど広い範囲を照らす必要があるため、たくさんの電力を消費します。ただし、やみくもにパネルが小さい製品を選んでしまうと、映像の質が下がるので注意が必要です。

電気代を考慮するなら「画素数」にも注目しましょう。画素数が高いほどパネルに強い光を当てる必要があるため、消費電力が上がってしまうのです。画素数が高いほど高精細な映像が楽しめるので、プロジェクターに「何を求めるか」が重要となってきます。

最新機種を選ぶ

節電しながらプロジェクターの大画面を楽しみたいなら、最新のプロジェクターを購入するのがおすすめです。

プロジェクターの性能を決める要素の一つに「製造年」があります。製造年が新しい機種ほど、省エネ機能に力を入れている傾向が強いため、節電できるプロジェクターが欲しいなら、最新機種を購入するのが正解です。

プロジェクターを新調する場合は、リサイクルショップで型落ち製品を探すよりも、家電量販店で最新機種を購入した方が、電気代の悩みも減らすことができるでしょう。

プロジェクターでダイナミックな映像を楽しもう

プロジェクターを自宅で楽しむ際には、電気代を気にすることも重要ですが、快適な映像体験を犠牲にしないよう、製品選びのバランスを考えることが大切です。

それでも、電気代が家計の負担になっている場合は、電力会社のプラン見直しを検討するのも一つの手段です。

エネワンでんきでは、ご家庭の電気使用状況に合わせた適切なプランを提供しています。電気代で悩んでいる方は、ぜひエネワンでんきにお問い合わせください。

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