布団乾燥機の電気代はどれぐらい?種類や使い方、節電のポイント
布団乾燥機の電気代はどれぐらい?種類や使い方、節電のポイント
布団乾燥機は快適な睡眠環境を整えるのに役立つ電化製品で、利用者が増えています。導入を検討している方は、主な種類や電気代の目安を知っておきましょう。布団乾燥機を使う具体的なメリットや注意点、電気代を節約するポイントなども解説します。
目次
布団乾燥機の種類や特徴
布団乾燥機は大きく分けて、マットありのタイプと、マットなしで利用するタイプの2つがあります。まずは両者の特徴を理解し、目的や使用環境に応じて、どちらを選ぶべきか考えてみましょう。
マットありタイプ
マットありタイプの布団乾燥機は、布団の中に専用の乾燥マットを敷き、その上から温風を送り込むタイプの製品です。マット全体に均等に熱が行き渡るため、全体をムラなく温められるのが特徴です。厚みのある布団や毛布など、大きな寝具でも隅々まできちんと乾燥することができます。
一方で、マットを広げて掛け布団と敷布団の間に広げる必要があるため、準備と片付けの手間がかかるのがデメリットです。手間をかけても、きちんと布団を乾燥させたい方におすすめです。
マットなしタイプ
マットなしタイプの布団乾燥機は、ノズルを出して布団本体に差し込むだけで利用できる製品です。マットありタイプに比べて手軽に使えるので、近年主流となっており、短時間で手早く布団を乾燥できます。
準備や片付けは簡単ですが、乾燥機の吹き込み口から遠い場所には温風が届きにくいため、乾燥ムラが発生するケースがあり、注意が必要です。特に、厚い布団の場合は乾燥が不均一になりやすいため、適宜ノズルを伸ばす場所を変えるなどの工夫が求められます。
布団乾燥機の電気代の目安
布団乾燥機の電気代の目安も確認しておきましょう。マットあり・マットなしのそれぞれのタイプで、代表的な製品の電気代を紹介します。
マットありタイプの電気代
まずは、マットありタイプの布団乾燥機の電気代の目安を紹介します。ここでは、三菱電機の「AD-PS50BB」を例に、電気代を計算してみましょう。Wサイズのマットの使用により、素早く布団を乾燥できる人気の製品です。消費電力は600Wであり、約45分程度で布団の乾燥が可能です(冬コース利用の場合)。
ここで電気料金単価を31円/kWhとすると、約45分で乾燥が可能な「ふとん乾燥冬コース」では「0.6kW×0.75h×31=13.95」の計算式から、約14円の電気代がかかることが分かります。
一方、ダニ対策コースの乾燥時間は約180分で、同様の電気料金単価で計算すると「0.6kW×3h×31=55.8」で、約56円の電気代がかかります。なお、電気代の計算方法について、詳しくは以下の記事で解説しています。こちらも参考にしてください。
※出典:AD-PS50BB 製品仕様 | 三菱ふとん乾燥機 | 三菱電機
マットなしタイプの電気代
マットなしタイプの布団乾燥機の電気代は、Panasonicの「FD-F06S2」を参考にしてみましょう。消費電力は445W(50Hzの場合)で、ノズルを挿し込むだけで簡単に布団の乾燥が可能です。
仮に45分使用した場合で、電気料金単価を31円/kWhとすると、計算式は「0.445kW×0.75h×31=10.346…」となり、45分使用あたり約10.3円の電気代がかかります。60分使用した場合だと、約14円の電気代がかかる計算です。
同じ時間使用した場合、一般的にマットなしの方が電気代が安い傾向にあります。上記2製品を比較した場合でも、45分の使用では3.7円ほど、マットなしの製品の方が電気代が安くなります。
ただし、布団の乾燥が完了する時間は製品によって異なるので、購入を検討している製品ごとに計算して確認することが大事です。
※出典:詳細情報 ふとん暖め乾燥機 FD-F06S2 | ふとん乾燥機 | Panasonic
布団乾燥機を使うメリット
布団乾燥機を導入するメリットは、以下のように簡単に布団を乾燥させられる点や、カビやダニを効果的に防げる点などが挙げられます。メリットと後述するデメリットや注意点をよく理解した上で、購入の判断をするようにしましょう。
室内に置いたまま布団の乾燥ができる
布団を室内に置いたまま、簡単に乾燥させられるのが布団乾燥機の最大のメリットです。天気や外気温・湿度などに左右されず、いつでも布団を乾燥できます。
雨の日や花粉の多い季節など、布団の自然乾燥が難しい時期は重宝するでしょう。布団を干すスペースがない都市部の住宅や、マンション住まいのご家庭でも、手軽に利用できます。とりわけ、外に布団を干せないご家庭の場合は、必須の電化製品の1つといえるでしょう。
布団のカビやダニを効果的に防げる
夏場をはじめ湿度の高い時期に繁殖しがちなカビや、ダニを効果的に抑制できるのも、布団乾燥機を導入するメリットです。ダニ退治モードのある製品も増えているので、積極的に活用するとよいでしょう。
また、布団を定期的に乾燥させることで、湿気によるカビの発生を防ぐとともに、アレルギーや肌荒れのリスクも軽減できます。清潔で快適な寝具環境を維持できれば、睡眠の質も向上するでしょう。
すぐに温かい布団を利用できる
冬の寒い時期などに、すぐに温かい布団で眠りたい場合にも、布団乾燥機は役立ちます。事前に布団を温めておけば、よりスムーズに睡眠に入れるようになるでしょう。
また、夜間にエアコンの暖房機能をはじめ、部屋を暖める器具を使用しなくても、朝まで眠りやすくなるのもメリットです。布団全体を均一に温められるため、体を冷やすことなく、リラックスした状態で眠れます。冷え性の方や冬場の寝つきが悪い方などには、特におすすめです。
布団以外の乾燥にも活用できる
布団乾燥機は布団以外の衣類を室内干しする場合や、乾かしにくい靴などの乾燥に使えるのも、大きなメリットの1つです。
雨の日や湿気の多い時期には、洗濯物の乾きが悪くなってしまいますが、布団乾燥機を使えば、一定時間内に効率的に衣類を乾かせます。スニーカーやブーツなど、通常の乾燥方法では時間がかかる物も、短時間で乾燥できるのでおすすめです。
また、押し入れやクローゼットの湿気対策として利用しているご家庭も少なくありません。工夫次第で、さまざまな用途に活用できます。
布団乾燥機のデメリットや注意点
布団乾燥機は多くのメリットがある一方で、以下のデメリットや注意点もあります。布団の種類によっては乾燥機に適さない場合があるので、事前によく調べておきましょう。
使用に注意を要する布団もある
羽毛布団をはじめ、温風を使って乾燥させるとダメージを受けてしまう布団もあるので、注意しなければいけません。例えば、羽毛布団に乾燥機を使用すると、羽毛が割れてしまい、保温効果が失われてしまう可能性があります。
また、高反発素材を使った布団なども、乾燥によって効果が減退してしまうケースもあるので、事前に取扱説明書などで、対応しているかよく確認するようにしましょう。
使用時の音が気になる場合も
布団乾燥機の多くは、乾燥時に大きめの音が出るので、人によっては気になることもあるでしょう。利用する時間帯や、タイミングを考える必要があります。特に夜間に使用すると、周りに迷惑をかけてしまう可能性もあるので注意しなければいけません。
布団乾燥機を選ぶ際には、性能だけでなく騒音レベルにも注意を払うことが大切です。音が気になる方は、低騒音モードが搭載された製品を選ぶのもよいでしょう。
布団乾燥機の電気代を節約するには?
布団乾燥機の電気代を節約するには、以下のポイントを意識しましょう。使用する頻度やタイミングを考えるのに加えて、天日干しとうまく組み合わせることも大事です。
必要最低限の使用を心がける
必要以上に使い過ぎないようにすることは、布団乾燥機を利用する上で重要なポイントです。湿度が低く乾燥している日や、1日中快晴で自然乾燥が可能な日などには、乾燥機を使用せずに済むことも多いでしょう。
特に電気代が気になる方は、週に2回までといったように使用する回数を決めておけば、節電につながります。また、使用中は温風をできるだけ逃さないように、セッティングを工夫しましょう。定期的にフィルターを掃除して、性能を最大限に発揮できるようにする必要もあります。
専用機能をうまく活用する
ダニの退治や消臭・脱臭など、専用モードが実装されている布団乾燥機も珍しくありません。専用モードの方が使用時間が短くて済むケースも多いので、うまく機能を使い分けることで、節電につながります。
ただし、ダニ対策のモードは消費電力が大きい傾向にあるため、使用頻度を減らして別途、ダニ対策をするのも効果的です。それぞれのモードの消費電力をよく確認した上で、うまく使い分けるようにしましょう。
天日干しと組み合わせる
晴れの日はできるだけ天日干しをすれば、布団乾燥機の使用を抑えられるので、節電につながります。上記のように週に使用する回数や条件、タイミングを決めておくとよいでしょう。
なお、天日干しにより湿気を取った後に短時間だけ乾燥機を使うことで、布団内部の湿気やダニを効果的に除去できます。電力消費も最小限に抑えられるので、ぜひ日常生活に取り入れてみるとよいでしょう。布団以外の衣類にも応用できるのでおすすめです。
電気代を意識して布団乾燥機を選ぶ
専用マットを使うタイプと、マットなしで使用するタイプがあります。マットなしの方が手軽で電気代も安い傾向にありますが、それぞれメリット・デメリットがあるので、よく理解した上で購入を検討しましょう。
乾燥機を導入すれば、室内に置いたまま布団の乾燥が可能になり、カビやダニなども効果的に防げるようになります。ただし、使用できない種類の布団もあるので、事前に取扱説明書などでよく確認しておきましょう。専用モードが実装されている製品も多いので、うまく活用することで節電につながります。