二人暮らしの光熱費はどのくらいかかる?節約方法も解説

二人暮らしの光熱費はどのくらいかかる?節約方法も解説

二人暮らしの光熱費はどのくらいかかる?節約方法も解説

光熱費の明細書を前に「ほかの家ではどれくらい光熱費を支払っているんだろう?」と気になった経験がある方は多いはずです。今回は二人暮らしの光熱費を紹介します。平均よりも高い光熱費を支払っている場合には、紹介する節約術を実践しましょう。

目次

1.二人暮らしの光熱費

 1-1.二人暮らしの光熱費の推移と内訳

 1-2.季節ごとに異なる二人暮らしの光熱費

2.電気代を節約する方法

 2-1.消費電力の大きい電化製品の使い方を見直す

 2-2.電化製品に節電タップを取り付ける

 2-3.省エネ家電に買い替える

 2-4.電力会社を変更する

3.ガス代を節約する方法

 3-1.入浴時間を家族でそろえる

 3-2.調理方法を工夫する

 3-3.ガス会社を変更する

4.水道代を節約する方法

 4-1.シャワーヘッドを節水タイプに取り替える

 4-2.湯船に溜めるお湯の量を減らす

 4-3.食器洗いでは洗い桶を有効活用

 4-4.洗濯物のすすぎを1回にする

5.光熱費全般の節約につながる工夫

 5-1.定期的に検針票をチェックする

 5-2.クレジットカード払いを選択する

6.光熱費を抑えてお金を有効活用しよう

二人暮らしの光熱費

光熱費とは、電気代・ガス代・水道代などの固定費をまとめた名称です。水道代が含まれることを強調するため、「水道光熱費」と呼ばれることもあります。二人暮らしのご家庭の平均的な光熱費を紹介します。

二人暮らしの光熱費の推移と内訳

二人暮らしの光熱費を知るには、総務省統計局が実施している「家計調査」を見るのが有効です。2022年から2024年における、二人暮らしのご家庭の平均的な光熱費は以下の通りです。

 2022年2023年2024年
光熱・水道22,037円21,619円21,120円
電気代11,307円10,940円10,878円
ガス代4,900円4,971円4,497円
他の光熱1,600円1,466円1,497円
上下水道料4,229円4,242円4,248円

二人暮らしのご家庭であれば、光熱費として毎月22,000円前後を支払うのが一般的といえるでしょう。

※出典:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2024年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2022年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

季節ごとに異なる二人暮らしの光熱費

二人暮らしの光熱費は季節によっても異なります。2024年における季節ごとの光熱費の平均値は以下の通りです。

 2024年1~3月2024年4~6月2024年7~9月2024年10~12月
光熱・水道25,291円20,385円18,622円20,182円
電気代12,044円10,200円10,732円10,535円
ガス代6,035円5,133円3,298円3,523円
他の光熱3,047円880円236円1,824円
上下水道料4,164円4,172円4,356円4,301円

二人暮らしの光熱費は冬の時期に増える傾向があるといえそうです。

※出典:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2024年1~3月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2024年4~6月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2024年7~9月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
※出典:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4 世帯人員・世帯主の年齢階級別 総世帯・勤労者世帯 四半期 2024年10~12月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

電気代を節約する方法

二人暮らしのご家庭で実践できる、電気代の節約方法を紹介します。手軽なものからまとまった費用が必要なものまで幅広く紹介するので、できることから試してみましょう。

消費電力の大きい電化製品の使い方を見直す

電気代を節約したいのであれば、エアコンや冷蔵庫などの消費電力が大きい電化製品の使い方を工夫するのが効果的です。

エアコンにかかる電気代を節約するには、設定温度を控えめにするのが有効です。夏は28℃、冬は20℃が適切といえます。経済産業省の資源エネルギー庁がまとめた省エネポータルサイトによると、気温が6℃のときにエアコンの設定温度を21℃から20℃にすると、年間で約1,650円の節約になると試算しています。

冷蔵庫については、庫内に食材を詰め込みすぎないことが大切です。冷気の通り道を作ることで、庫内を効率よく冷やすことができます。省エネポータルサイトによると、庫内に食材を詰め込んだ場合と食材の量を半分にした場合とでは、電気代が年間で約1,360円安くなると試算しています。

※出典:空調 | 無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト
※出典:キッチン | 無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト

電化製品に節電タップを取り付ける

電気代を節約するには、つないでいる電化製品ごとにオンオフを切り替えられる「節電タップ」の導入が有効です。電化製品は、コンセントにつながっている限り電気を消費していて、電化製品を使っていないときに消費される電力を「待機電力」と呼びます。

経済産業省の資源エネルギー庁が公表している「省エネ性能カタログ2019年版」によると、1世帯当たりが年間で消費する待機電力の量は「228kWh」であるとしています。電力料金単価を、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている「31円/kWh(税込み)」とすると、年間で約7,068円を無駄に消費している計算になるのです。

節電タップを導入すれば、コンセントを抜き差しすることなく、電化製品の待機電力を賢くカットできます。

※出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
※出典:省エネ性能カタログ2019年版|経済産業省資源エネルギー庁

省エネ家電に買い替える

たとえ故障が発生していなかったとしても、購入から10年以上経っている古い電化製品を使っているのであれば、思い切って買い替えることも検討しましょう。古い電化製品は新しい電化製品に比べ、多くの電気を消費します。

省エネ性能カタログ2024年版によると、2016年に発売された冷蔵庫と2023年に発売された冷蔵庫(共に301~350L)の電気代は、以下のようになります。

・2016年発売の冷蔵庫:年間消費電力量396kWh→電気代に換算すると約12,276円
・2023年発売の冷蔵庫:年間消費電力量343kWh→電気代に換算すると約10,633円

買い替えるだけで年間約1,600円の節約が期待できます。

節電を意識して電化製品を買い替える際は、省エネ基準を満たした「省エネ家電」から選ぶのがおすすめです。省エネ家電とは、電気の消費量を抑えた電化製品を指します。

※出典:省エネ性能カタログ2024年版|経済産業省資源エネルギー庁

電力会社を変更する

電気代を根本から見直したいのであれば、電気料金プランの切り替えや電力会社の乗り換えが有効です。自分の電気の使い方に合ったプランや電力会社を選べれば、電気代を大幅に安くできる可能性があります。

マンションやアパートに住んでいる場合には、電力会社の乗り換えができないケースがある点に注意しましょう。大家や管理会社が電力会社と契約を結んでいる場合や、建物全体で「高圧一括受電契約」を結んでいる場合には、居住者個人で電力会社を変更することはできません。

マンションやアパートに住んでいる場合には、電気料金プランの変更や電力会社の乗り換えを検討する前に、大家や管理会社に問い合わせを行いましょう。

エネワンでんきは、電気使用量に合わせた最適なプランを選べるほか、さまざまな特典がついたプランも用意しています。電力会社の変更を考えるなら、ぜひエネワンでんきをご検討ください。

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ガス代を節約する方法

二人暮らしのご家庭で試したい、ガス代を節約する方法を紹介します。ライフスタイルを変えずにできるちょっとした工夫を実践して、節ガスを実現しましょう。

入浴時間を家族でそろえる

湯船にお湯を張って入浴するご家庭であれば、入浴時間を家族で合わせるのが有効です。間隔を空けずに入浴すれば、お湯が冷める前に全員が入浴を終えられるため、追い焚きの回数を減らせます。

省エネポータルサイトによると、湧き上がりから2時間が経ち、温度が4.5℃低下したお湯(200L)を1日1回追い焚きした場合、年間で約6,190円のガス代がかかると試算しています。

入浴の間隔が開いてしまう場合には、お風呂のふたをしっかり閉めることが重要です。ふたを使ってお湯から熱が逃げないようにすれば、追い焚きの回数や時間を減らすことができます。

※出典:風呂・トイレ | 無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト

調理方法を工夫する

調理方法を少し変えるだけでも、節ガスは実現できます。

例えば、野菜の下ごしらえをするときは、ガスコンロではなく電子レンジを活用しましょう。省エネポータルサイトによると、ブロッコリーやカボチャの下ごしらえをするときに電子レンジを使うと、ガスコンロを使ったときよりも年間で約1,000円節約できると試算しています。

また、ガスコンロを使うときは火力を適切に調整しましょう。省エネポータルサイトによると、20℃程度の1Lの水を1日3回沸かすときに、火力を強火から中火にするだけで、年間で約390円の節約がかなうと試算しています。

ガス会社を変更する

適切なプラン選びができれば、ガスのプラン変更やガス会社の乗り換えもガス代の節約につながります。プラン変更やガス会社の乗り換えを一度も行ったことがないご家庭であれば、大きな節約につながる可能性が高いといえるでしょう。

しかし、マンションやアパートに住んでいて、大家や管理会社がガス会社を指定している場合には、ガス会社の変更は不可能です。契約時に交付された「重要事項説明書」を確認してみましょう。

また、賃貸住宅に住んでいてプロパンガスを使っている場合も、ガス会社の変更は不可能です。プロパンガスは建物単位で大家が契約を結ぶため、居住者個人でガス会社を選ぶことはできません。

水道代を節約する方法

二人暮らしのご家庭で効力を発揮する、水道代の節約術を紹介します。日常的に取り組める節水技を駆使して、賢く水道代を節約しましょう。

シャワーヘッドを節水タイプに取り替える

シャワーで使用する水の量を減らすには、水が出る穴が小さく設計されている「節水シャワーヘッド」の導入がおすすめです。

シャワーの使用では、1分あたり約12Lの水を消費するといわれています。2人が8分ずつシャワーを使用すると、浴槽約1杯分のお湯を消費する計算です。節水シャワーヘッドを使えば、使用する湯量を抑えられるため、水道代の大幅な節約につながります。

節水シャワーヘッドに交換する前に、自宅のシャワーヘッドが取り替え可能なタイプかどうか確認しましょう。シャワーヘッドとホースが一体になったタイプの場合、節水シャワーヘッドを取り付けるには、ホースごと取り替える必要があります。

湯船に溜めるお湯の量を減らす

湯船にお湯を張って入浴するご家庭の場合には、湯船に溜めるお湯の量を減らすのが有効です。

湯船に溜めるお湯の量を節約するには、ペットボトルを使ったかさ増し術が効果的です。具体的には、水の入ったペットボトルを湯船に沈めます。2Lのペットボトル1本で2Lのかさ増しになるため、5本のペットボトルを沈めれば10Lかさ増しできます。

なお、冷たい水が入ったペットボトルを沈めると、湯船に張ったお湯の温度が下がってしまうため、注意しましょう。

食器洗いでは洗い桶を有効活用

食器洗いのときに消費する水の量を減らしたい場合には、食器洗いに「洗い桶」を導入するのがおすすめです。

洗い桶の活用方法の1つが「食器の浸け置き」です。使い終わった食器を洗い桶の中で浸け置きすることで、食器に付着した汚れが落としやすくなるため、食器洗い時に消費する水の量を減らせます。

食器をすすぐときにも洗い桶は活躍します。泡が付いた食器を洗い桶に入れておき、流れる水を洗い桶で受け止めながら食器のすすぎを行いましょう。この方法なら、洗い桶に入れた食器に自然と水がかかるため、水を無駄なく活用できます。

洗濯物のすすぎを1回にする

洗濯のときに消費する水の量を節約したい場合には、すすぎを1回にするのが有効です。通常の洗濯では「洗い→排水→すすぎ→脱水→すすぎ→脱水」とすすぎを2回行うため、すすぎの回数を1回にすることで、洗濯における水の使用量を約3分の1減らせます。

すすぎの回数を減らしたいときには、「すすぎ1回OK」の表示が付いている洗剤を使いましょう。ただし「すすぎ1回OK」の洗剤を使っていても、洗剤を規定量より多く使うと、1回のすすぎでは洗剤成分を落としきれない場合があるので、注意が必要です。

光熱費全般の節約につながる工夫

光熱費の節約につながる小技を紹介します。これまで紹介した電気代・ガス代・水道代の節約術と併せて実践することで、効率的に光熱費の節約がかないます。

定期的に検針票をチェックする

光熱費を節約したいのであれば、電力会社・ガス会社・水道会社が提供している「検針票(ご使用量のお知らせ)」を定期的に確認しましょう。

検針票をチェックすることで、電気・ガス・水道の無駄遣いを発見し、対策を考えることができます。例えば、夏に電気代が跳ね上がっていれば、エアコンの使い方に無駄がある可能性が考えられます。エアコンの使い方を見直すことで、電気代を効率的に節約できるかもしれません。

検針票を確認するメリットとしては、節約意識が高まる点も挙げられます。漠然と「節電しよう」と意気込むよりも、「夏は電気を使いすぎる傾向があるから、まずはエアコンの使い方を改めよう」と考える方が、節電意識が高まりやすいといえます。

クレジットカード払いを選択する

光熱費を支払うときは、積極的にクレジットカード払いを選択しましょう。クレジットカードで光熱費を支払うメリットは、支払った額に応じてポイントが付くことにあります。

光熱費は、生活費の中でも比較的大きなウェイトを占めている支出です。そのため、光熱費をクレジットカードで支払うようにすれば、まとまった額のポイントを手に入れることが可能です。

クレジットカード払いでは、光熱費そのものを節約することはできませんが、貯めたポイントを支払いに充てることで、間接的に家計を楽にする効果が期待できます。

光熱費を抑えてお金を有効活用しよう

二人暮らしの光熱費は季節や生活スタイルで大きく変わります。しかし、ちょっとした工夫を実践することで、光熱費をぐっと抑えることが可能です。電気・ガス・水道それぞれに合った対策を続け、無理なく光熱費を抑えられれば、浮いたお金を貯金や趣味などに有効活用できます。できることから行動に移して、無駄のない生活を実現しましょう。

二人暮らしの水道代についてもっと詳しく知りたい方はこちら
二人暮らしの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら

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    エネワンでんき編集部

  • エネワンでんき編集部は、電気代の見直しや節約の工夫、電力会社の選び方など、暮らしに役立つエネルギー情報をわかりやすく丁寧に発信し、日々の生活に寄り添う情報をお届けします。

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