ノートパソコンの消費電力と電気代の目安は?節約術もご紹介

ノートパソコンの消費電力と電気代の目安は?節約術もご紹介

ノートパソコンの消費電力と電気代の目安は?節約術もご紹介

ノートパソコンの購入を検討している方の中には、電気代が気になる方もいるでしょう。もともと消費電力は低いものの、使い方次第でさらに電気代を節約することが可能です。ノートパソコンの消費電力と電気代の節約方法を解説します。

目次

1.ノートパソコンの消費電力と電気代

 1-1.消費電力を用いて電気代を計算する方法

 1-2.ノートパソコンの消費電力と電気代の目安

2.ほかのパソコンの消費電力と電気代

 2-1.デスクトップパソコンの消費電力と電気代の目安

 2-2.ゲーミングパソコンの消費電力と電気代の目安

3.ノートパソコンの消費電力が上がるタイミング

 3-1.起動やシャットダウンをするとき

 3-2.動画視聴やゲームプレイをするとき

 3-3.動画や画像を編集するとき

 3-4.システム更新やウイルスチェックをするとき

 3-5.複数のアプリを同時に起動しているとき

4.ノートパソコンの消費電力や電気代を抑える方法

 4-1.使わないときは電源プラグを抜く

 4-2.ディスプレイの輝度を下げる

 4-3.バッテリー節約機能を使う

 4-4.シャットダウンとスリープを使い分ける

 4-5.省電力モードを活用する

 4-6.スペックに適した使い方を意識する

 4-7.新しいモデルに買い替える

 4-8.電力会社を見直す

5.ノートパソコンは工夫次第で節電が可能

ノートパソコンの消費電力と電気代

電化製品の電気代は消費電力を用いて計算することが可能です。ノートパソコンの電気代はどのくらいかかるのか、実際の製品を例にとって解説します。

消費電力を用いて電気代を計算する方法

消費電力とは、電化製品を動作させるために必要な電力のことです。取扱説明書やWebサイトを見れば、電化製品ごとの消費電力を確認できます。

消費電力を用いた電化製品の電気代の計算式は、「消費電力(kW)×使用時間(h)×電力量料金(円/kWh)」です。消費電力の単位がWになっている場合は、1,000で割ってkWに直す必要があります。

電力量料金は電力会社が設定する単価であり、電力会社のWebサイトや検針票(「電気ご使用量のお知らせ」)で確認できます。電気代の目安を知りたい場合は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価の31円/kWhを用いて計算するのが一般的です。

※出典:よくある質問 Q&A |公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

ノートパソコンの消費電力と電気代の目安

一般的なノートパソコンの電気代の目安を計算するために、以下の製品を例にとって計算しました。

  • モデル名:LAVIE Direct N15 Slim PC-GE32BJYA2
  • 消費電力:標準時約6.1W、最大時約65W、スリープ時約0.3W

それぞれの状態で8時間使用した場合の電気代は、次のとおりです。

  • 標準時:0.0061kW×8h×31円/kWh=約1.51円
  • 最大時:0.065kW×8h×31円/kWh=約16.12円
  • スリープ時:0.0003kW×8h×31円/kWh=約0.07円

標準時の消費電力で1日8時間使用した場合、電気代は1日あたり約1.51円しかかかりません。1カ月あたりの電気代は50円以下に抑えられることになり、ノートパソコンの電気代はかなり安いことがわかります。

※出典:LAVIE Direct N15 Slim – ノートパソコン 仕様(2505) | NEC LAVIE公式サイト

ほかのパソコンの消費電力と電気代

デスクトップパソコンとゲーミングパソコンの電気代はどのくらいになるのでしょうか。それぞれの電気代の目安を確認し、ノートパソコンの電気代と比較してみましょう。

デスクトップパソコンの消費電力と電気代の目安

デスクトップパソコンの電気代の計算に使用した製品は次の通りです。

  • モデル名:LAVIE A27 PC-A2795JAB
  • 消費電力:標準時約33W、最大時約90W、スリープ時約3.6W

それぞれの状態が8時間継続した場合、電気代の目安は以下のように計算できます。

  • 標準時:0.033kW×8h×31円/kWh=約8.18円
  • 最大時:0.09kW×8h×31円/kWh=約22.32円
  • スリープ時:0.0036kW×8h×31円/kWh=約0.89円

標準時の消費電力で1日8時間使用した場合、1日あたりの電気代は約8.18円です。デスクトップパソコンの電気代はノートパソコンよりは高めですが、ほかの電化製品に比べると電気代はそれほど高くないことがわかるでしょう。

※出典:LAVIE A27 – デスクトップパソコン 仕様 NEC Direct | NEC LAVIE公式サイト

ゲーミングパソコンの消費電力と電気代の目安

ゲーミングパソコンは消費電力の記載がない製品が多いため、電源容量をもとにおおよその最大消費電力を推定して計算しています。

  • モデル名:LEVEL-M57M-144F-LAX
  • 電源容量:550W(エントリークラス)

電源容量をベースにした電気代の目安は以下の通りです。

  • 1時間あたりの電気代:0.55kW×31円/kWh=約17.05円/h
  • 1日あたりの電気代:17.05円/h×8h=約136.4円/日
  • 1カ月あたりの電気代:136.4円/日×30日=約4,092円/月

一般的には、最大消費電力の2倍程度の電源容量を確保する設計がされているため、550Wの電源であれば「275W」が実際の最大消費電力の目安になります。実際の最大消費電力を想定した、現実的な電気代の目安は次のように計算できます。

  • 1時間あたりの電気代:0.275kW×31円/kWh=約8.53円/h
  • 1日あたりの電気代:8.53円/h×8h=約68.24円/日
  • 1カ月あたりの電気代:68.24円/日×30日=約2,047円/月

ミドルクラスやハイエンドクラスになると、電源容量がさらに大きくなるため、電気代もより高くなります。

※出典:iiyama PC LEVEL-M57M-144F-LAX [RGB Build]  | パソコン工房【公式通販】

パソコンの電気代についてもっと詳しく知りたい方はこちら

ノートパソコンの消費電力が上がるタイミング

ノートパソコンの消費電力は常に一定ではなく、特定のタイミングで消費電力が上がります。電気代の節約を考える際は、ノートパソコンの消費電力が上がるタイミングを押さえておくことが重要です。

起動やシャットダウンをするとき

一般的に電化製品は起動時に消費電力が上がります。ノートパソコンも起動時に多くのアプリを立ち上げる必要があるため、多くの電力を必要とします。

また、シャットダウンをするときもノートパソコンの消費電力が上がるタイミングです。アプリの終了処理やデータの保存処理が行われるため、通常時に比べて電力消費量が大きくなります。

動画視聴やゲームプレイをするとき

ノートパソコンで動画を視聴する際は、高解像度のデータの読み込みやグラフィックボードの処理が必要です。高画質で動画を視聴する場合は、消費電力がより大きくなります。

ゲームプレイ時も3Dの高精細なグラフィック処理を行うため、消費電力が上がります。特に、最新のゲームではより精細なグラフィック処理が行われることが多く、CPUやグラフィックボードがフル稼働するケースもあります。

動画や画像を編集するとき

普段からSNSを活用している方の中には、動画や画像を編集してアップロードする機会が多い方もいるでしょう。ノートパソコンを使って動画や画像を編集する際も、消費電力が大きくなります。

カラーやサイズを変更するときや動画をエンコードするときには、読み込むデータや処理する工程が多くなり、CPU・グラフィックボード・メモリに負荷がかかりやすくなります。

システム更新やウイルスチェックをするとき

ノートパソコンに組み込まれているOSやアプリなどは、定期的に自動更新が行われます。システムの更新では、古いファイルの削除や新しいファイルのダウンロード・インストールの実行時に消費電力が上がります。再起動時も、通常より多くの電力を消費します。

また、セキュリティソフトがウイルスチェックをするときにも、消費電力が上がります。ストレージ内のすべてのファイルをチェックする際に、ストレージへのアクセスが増加するためです。

一般的に、ウイルスチェックはバックグラウンドで自動的に実行されることから、作業を行っていないときにも消費電力が上がるケースがあります。

複数のアプリを同時に起動しているとき

ノートパソコンでアプリを使用しているときには、処理を実行するために電力を消費します。複数のアプリを同時に起動している場合は処理の数も増えるため、電力消費量も大きくなります。

ノートパソコンでは、実際に使用していないアプリもバックグラウンドで常に動作していることが一般的です。複数のアプリが同時に立ち上がっている状態になるため、不要なアプリを閉じることで消費電力を抑えられます。

ノートパソコンの消費電力や電気代を抑える方法

ノートパソコンの電気代は、工夫次第で節約することが可能です。電力消費量を抑えれば動作も軽くなりやすいため、快適に使うためにも以下の節約術を積極的に実践しましょう。

使わないときは電源プラグを抜く

ノートパソコンを使っていない間も、電源プラグをコンセントに挿したままにしていると、待機電力が発生します。使わないときは電源をオフにするだけでなく、コンセントから電源プラグも抜いて無駄な電力消費を抑えましょう。

なお、一般家庭における電力消費量のうち、待機電力が占める割合は約5%です。個々の電化製品の待機電力は小さいものの、トータルではそれなりの電気代になってしまうため、ノートパソコン以外の電化製品の電源プラグも抜く習慣をつけましょう。

※出典:待機時消費電力について | 家庭の省エネ情報 | 電気のお役立ち情報 | 関東電気保安協会

ディスプレイの輝度を下げる

ノートパソコンの使用中は、ディスプレイにも電力が消費されています。ディスプレイの明るさは消費電力に直結するため、画面を明るくするほど電気代が高くなります。

ディスプレイの明るさを示す輝度を下げれば、ディスプレイで消費される電力を減らすことが可能です。初期設定のまま輝度を調整したことがないという方は、快適に使える最小限の輝度まで下げてみるとよいでしょう。

Windows 11でディスプレイの輝度を調整する手順は次の通りです。

  1. 「スタート」をクリックして「設定」を選択
  2. 「システム」→「ディスプレイ」をクリック
  3. 「明るさ」のスライダーを調整する

バッテリー節約機能を使う

バッテリー節約機能とは、バッテリー駆動時の消費電力を抑えられるWindows 11の機能です。バッテリー節約機能をオンにすると、バッテリー残量が少ない場合に、電力を大量に消費する機能が一時的に制限されます。

バッテリー節約機能を使うための手順を確認しましょう。

  1. 「スタート」をクリックして「設定」を選択
  2. 「システム」→「電源とバッテリー」をクリック
  3. 「バッテリー節約機能」をクリック

バッテリー節約モードに切り替わるバッテリー残量の値は調整が可能です。

シャットダウンとスリープを使い分ける

ノートパソコンを使わない時間が短時間の場合は、シャットダウンではなくスリープ状態にしましょう。シャットダウンすると再起動時の電力消費量が大きくなり、余計な電気代がかかってしまうためです。

日本マイクロソフトによると、パソコンを使わない時間が90分を超える場合はシャットダウン、90分以内ならスリープにすることで省エネにつながります。

※出典:使用しない時間帯における事務用機器等の電源の遮断 | 環境省

省電力モードを活用する

ノートパソコンの機種によっては、省電力モードが搭載されていることがあります。省電力モードとは、消費電力を抑えられるさまざまな設定が可能なモードです。

初期状態でもある程度の省エネにつながりますが、機種によっては手動でカスタマイズもできます。初期設定でパソコンが使いにくくなる場合や、自分好みの設定にしたい場合は、手動で省電力モードをカスタマイズしましょう。

スペックに適した使い方を意識する

ノートパソコンの性能は機種によりさまざまです。スペックを超えた使い方をするとパソコンに負荷がかかり、消費電力が大きくなってしまいます。

パソコンが高温になったり、ファンの音が大きくなったりする場合は、負荷がかかっているサインです。特に、ゲームをプレイする場合は推奨スペックを確認し、パソコンのスペックで快適に遊べるゲームのみを選びましょう。

新しいモデルに買い替える

ノートパソコンはバッテリーや冷却性能の経年劣化により、消費電力が増える可能性があります。電気代の節約を図るなら、古いパソコンを新しいモデルに買い替えるのもおすすめです。

最新モデルは省エネ性能が高く、古いモデルに比べて消費電力を抑えやすくなっています。最新のOSやアプリにも対応しているため、快適性も向上するでしょう。

電力会社を見直す

2016年4月の電力小売自由化以降、消費者は自由に電力会社を選択できるようになりました。電力市場に新規参入した新電力は、さまざまな電気料金プランやサービスを提供しています。

ノートパソコンの電気代を下げたいなら、電力会社の変更も効果的です。利用状況に合ったプランを選択することで、電気代そのものがお得になるケースもあります。

新電力に変更した後も電気の品質が下がることはなく、これまでと同じように安心して電気を使えます。新電力に変更しても、電気の品質や安定性が下がることはなく、停電が増えることもありません。

電力会社の変更を検討するなら、エネワンでんきをチェックしましょう。電力使用量に合わせて適切なプランを選べるほか、さまざまな特典を利用できるプランも用意しています。

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ノートパソコンは工夫次第で節電が可能

ノートパソコンはもともと消費電力が低く、電気代もかかりにくい電化製品です。しかし、使い方や設定を工夫することで、さらに電気代を抑えられます。

作業内容や使用環境に応じて省エネ対策を取り入れることで、快適さを損なうことなく、節電を実現できます。ちょっとした工夫が節約への第一歩となります。

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    エネワンでんき編集部

  • エネワンでんき編集部は、電気代の見直しや節約の工夫、電力会社の選び方など、暮らしに役立つエネルギー情報をわかりやすく丁寧に発信し、日々の生活に寄り添う情報をお届けします。

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