温室効果ガスがもたらず地球温暖化の影響とは?排出削減に向けた取り組みを紹介

温室効果ガスがもたらず地球温暖化の影響とは?排出削減に向けた取り組みを紹介

温室効果ガスがもたらず地球温暖化の影響とは?排出削減に向けた取り組みを紹介

「温室効果ガス」とは、どのような「ガス」を指すのでしょうか?主な種類や排出量の増加によって起きる問題について解説します。地球温暖化が進んだ場合の具体的な影響と、環境を守るために個人ができる対策を確認しましょう。

目次

1.温室効果ガスの主な種類

 1-1.二酸化炭素

 1-2.メタン

 1-3.その他の主な温室効果ガス

2.温室効果ガスによる地球への影響とは

 2-1.ガスが地表にたまり熱が発生する

 2-2.地球温暖化が進む

3.地球温暖化が進んだ場合の影響

 3-1.自然災害の増加

 3-2.動植物の減少

 3-3.食料や水の不足

4.温室効果ガス削減に向けて個人ができること

 4-1.光熱費の節約を心掛ける

 4-2.環境に配慮した電力プランに切り替える

5.温室効果ガスの悪影響を減らす取り組みをしよう

温室効果ガスの主な種類

温室効果ガスには、いくつかの種類があります。まずは、温室効果ガスの主な種類を確認しましょう。それぞれの特徴も紹介します。

二酸化炭素

二酸化炭素は、温室効果ガスの中でも排出量が多い気体です。人間や動物が呼吸するときにも、二酸化炭素を排出しています。

二酸化炭素の排出量増加には、化石燃料の使用や森林の伐採など、さまざまな要因が関わっています。電気やガスにも化石燃料が使われており、日常生活を送る上でも関わりの深い温室効果ガスです。

JCCCAの資料によると、日本の温室効果ガス排出量の内訳では、二酸化炭素が91.3%を占めています。温室効果ガスの中でも、地球に対して大きな影響を持つといえるでしょう。

出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト

メタン

メタンは、天然ガスに多く含まれています。化石燃料の採掘・使用のほか、湿地などの自然環境でも発生する気体で、排出の要因は多様です。

JCCCAの資料によると、日本の温室効果ガス排出量の内訳で、メタンは2.6%とそれほど多くはありません。しかし、メタンの温室効果は二酸化炭素の28倍ともいわれており、少量であっても環境に大きな影響を与えます。

近年、メタンの排出量は人間の活動によって増加していることが分かっています。排出量を抑えるための取り組みも、各国で行われている状況です。

出典:環境省ホームページ

出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト

その他の主な温室効果ガス

温室効果ガスには、一酸化二窒素やフロン類も含まれています。

一酸化二窒素は、自然に海や土壌から発生するだけでなく、人為的な窒素肥料の使用や工業プラントからも排出されます。このガスは二酸化炭素の約300倍の温室効果を持つため、地球温暖化への影響が非常に大きいとされています。

フロン類は、人為的に作られたガスで、主にエアコンや冷蔵庫の冷媒として利用されています。これらのガスは、非常に強力な温室効果を持つうえ、分解されにくいため環境への影響が長く続きます。そのため、現在では使用禁止や削減が進められている状況です。

JCCCAの資料によると、日本の温室効果ガス排出量の内訳で、一酸化二窒素は1.5%、フロン類の一種であるハイドロフルオロカーボン類は4.1%を占めています。

出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト

温室効果ガスによる地球への影響とは

温室効果ガスは、地球に影響を与える気体として知られています。温室効果ガスの排出が増加すると、いったい、どのような問題が起きるのでしょうか?主な影響と、実際に起きている問題について解説します。

ガスが地表にたまり熱が発生する

温室効果ガスが排出され、地表にガスがたまると熱が発生します。

熱の発生によって起きるのは「気温の上昇」と「海面の上昇」です。気温が上昇することに伴い、寒い地域の氷が溶け、海水の量が増えることによって海面の上昇につながります。

海面の上昇は、海抜の低い土地にある国・地域に影響を与えます。すでにフィジーやツバルなどでは高潮による被害が出ており、今後海面の上昇が進むことで、海に沈む島やエリアも出てくるでしょう。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「第5次評価報告書」によると、21世紀の間に海面水位が26cm~82cm上昇するという将来予測も出ています。

出典:IPCC 第5次評価報告書|環境省

地球温暖化が進む

温室効果ガスによって熱がたまり、気温が上昇することで「地球温暖化」が進んでいきます。地球温暖化は、気温だけでなく海水温度にも関係しており、環境に大きな影響を与えているのです。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「第5次評価報告書」では、21世紀の間に世界の平均気温が0.3℃~4.8℃上昇するという将来予測も出ています。

対策をしないままでは、気温の上昇を抑えることは難しく、各国でさまざまな取り組みが行われているところです。世界的に温室効果ガスの排出削減が求められ、「パリ協定」でも産業革命以前と比較して気温上昇を2℃よりも低く抑えるよう目標が設定されています。

出典:IPCC 第5次評価報告書|環境省

出典:2020年以降の枠組み:パリ協定|外務省

地球温暖化が進んだ場合の影響

地球温暖化は、気温上昇・海面温度上昇などに大きく関わる現象です。もし、気温や海面温度が上昇すると、何が起きるのでしょうか?地球温暖化が進んだ場合の影響と、将来起こり得る問題について解説します。

自然災害の増加

地球温暖化によって気温・海水温度が上昇すると、異常気象が発生するリスクが高まります。現在でも、日本では年によって降水量の変動が大きくなっており、雨が多く降る年には河川の氾濫や土砂災害のリスクが増加しているのです。

大雨・洪水・台風・熱波など、さまざまな自然災害が発生し、大きなトラブルを引き起こす可能性は、今後も高まっていくと考えられるでしょう。

大雨・洪水・台風では、浸水や強風によって命の危険が生じます。熱波が発生すると、熱中症による身体的なトラブルや農作物への被害も大きくなるでしょう。

自然災害のリスクを減らすためにも、地球温暖化をできる限り抑える必要があります。

出典:IPCC 第5次評価報告書|環境省

動植物の減少

気温や海水温度が上昇すると、今までその地域に住んでいた動植物に適した住環境が奪われてしまいます。特に、気温や海温が低い場所を好む動植物は、適した環境がなくなることによって、絶滅の危険性も考えられるでしょう。

海水温度の上昇では、サンゴの死滅も指摘されています。動くことができない植物や海の生物に対しては、地球温暖化が大きな影響を与えているのです。

夏の気温上昇に伴い、猛暑や熱波で動植物が育たなくなるリスクもあります。屋内で管理されている動植物を除くと、生存が難しいほどの高温も夏場に発生しています。

食料や水の不足

地球温暖化が進むと、高温によって作物が育たないエリアが増加します。地域によっては、海面水位の上昇により海水が田畑に入り込み、塩害で作物が育たないケースもあるでしょう。

著しい高温では、家畜の育成も難しくなります。快適な環境を保つためのコストも膨大になり、食料の価格が高騰するリスクも考えられるのです。

長期間高温が続くと、水が干上がってしまう問題もあります。世界的な水不足が起きると、飲料水や生活用水が足りなくなる地域も出てくるはずです。

温室効果ガス削減に向けて個人ができること

温室効果ガスの削減には、個人でも貢献できます。今後、地球温暖化を食い止めるために何ができるのか、具体的な対策について確認しましょう。

光熱費の節約を心掛ける

地球温暖化の原因になっている温室効果ガスの多くは、化石燃料の採掘や使用によって排出されています。電気やガスをできるだけ使わず、節約を心掛けることで温室効果ガスの排出を減らすことが可能です。

各自が節電やガスの節約を心掛けることで、地球温暖化の進行を抑えることができるでしょう。

使っていない電化製品の電源を切る、コンセントを抜くなど、簡単なことから始められます。ただし、家電製品の種類によっては、コンセントを頻繁に抜くことで不具合を引き起こしたり設定がリセットされたりする場合があるため、注意が必要です。

完全にエネルギーの使用をやめることは難しいですが、日々の小さな工夫が温室効果ガス削減への大きな一歩となるでしょう。    

環境に配慮した電力プランに切り替える

節電を心掛けることで、温室効果ガスの排出はやや低く抑えられます。しかし、全く温室効果ガスを排出しないことは、難しいでしょう。

節電以外で温室効果ガスの排出を食い止め、環境を守りたいと考えるのであれば、環境に配慮した電力プランへの切り替えも検討できます。

たとえば、エネワンでんきでは「カーボンニュートラルでんき」が環境に配慮した電力プランに該当します。

二酸化炭素の排出量を実質ゼロにでき、地球環境に貢献できます。再生エネルギーの環境価値を100%付加することにより、手軽に環境を守るサポートができるところが魅力です。

カーボンニュートラルでんき(実質再エネプラン)の詳細はこちら

温室効果ガスの悪影響を減らす取り組みをしよう

温室効果ガスの排出量の増加は、広範囲に影響を及ぼします。地球温暖化の進行に伴って、自然災害のリスクや動植物の減少など、さまざまな問題を引き起こすのです。

個人でも、地球温暖化の進行を食い止めるために、節電や環境に配慮した電力プランの切り替えなどで対策ができます。今から少しずつ環境問題に取り組むことで、将来子どもたちが安心して暮らせる未来にもつながるはずです。

まずは、光熱費の削減や再生エネルギーの活用からトライしてみましょう。一人ひとりが環境問題に取り組むことで、より良い未来が築けるでしょう。

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