防犯カメラの電気代はどのくらい?節約方法や選び方、設置のポイントを解説
防犯カメラの電気代はどのくらい?節約方法や選び方、設置のポイントを解説
近年は住宅をターゲットにした犯罪が増加しており、防犯対策の重要性が高まっています。自宅に防犯カメラを設置しようと考える人の中には、電気代を気にする人もいるでしょう。防犯カメラの電気代、節約方法、設置のポイントを解説します。
目次
防犯カメラと周辺機器の電気代
自宅に防犯カメラを設置する場合、基本的にはレコーダーとモニターも必要になります。レコーダーは録画を行う機器、モニターは映像を映し出す機器です。
実際の製品をピックアップし、消費電力と電気代をまとめました。
機器 | 消費電力 | 1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 | 1年あたりの電気代 |
防犯カメラ本体 | 約6.5W | 約4.8円/日 | 約144円/月 | 約1740.96円/年 |
レコーダー | 約15W | 約11.28円/日 | 約338.4円/月 | 約4017.60円/年 |
モニター | 約6W | 約4.56円/日 | 約136.8円/月 | 約1607.04円/年 |
合計 | 約27.5W | 約20.64円/日 | 約619.2円/月 | 約7365.60円/年 |
各機器の電気代の求め方を詳しく見ていきましょう。
なお、電気代は次の式で計算できます。
消費電力(kW)×使用時間(h)×料金単価(円/kWh)
2024年12月現在の電気料金の目安単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める31円/kWhです。また、1日あたりの使用時間は24時間と仮定します。
※出典:よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
防犯カメラ本体の電気代
防犯カメラ本体は、撮影場所に設置する機器です。
モデル名:RD-CI252
メーカー:アルコム
最大消費電力 | 1時間あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 |
約6.5W | 0.0065kW×31円/kWh=約0.2円/h | 0.2円/h×24h=約4.8円/日 | 4.8円/日×30日=約144円/月 |
防犯カメラ本体の電気代は比較的低いといえます。
※出典:RD-CI252 夜間カラー撮影 屋外防滴PoE対応ドーム型ネットワークカメラ: IPカメラ・ネットワークカメラ│防犯カメラのアルコム
レコーダーの電気代
レコーダーは、防犯カメラで撮影した映像を録画するための機器です。レコーダーがないとリアルタイム映像しか見られないため、映像を保存するには必須です。
モデル名:RD-RN2684
メーカー:アルコム
最大消費電力 | 1時間あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 |
約15W(PoE未使用時) | 0.015kW×31円/kWh=約0.47円/h | 0.47円/h×24h=約11.28円/日 | 11.28円/日×30日=約338.4円/ |
3つの機器の中では、レコーダーの電気代が最も高くなります。
※出典:RD-RN2684 PoE対応ネットワークレコーダー NVR 4ch HDD4TB: デジタルレコーダー(録画機)│防犯カメラのアルコム
モニターの電気代
モニターは防犯カメラの映像を見るための機器です。リアルタイムの映像や録画した映像を見る際は、モニターが必要になります。テレビやPCの画面をモニターとして使うことも可能です。
モデル名:RD-4699
メーカー:アルコム
最大消費電力 | 1時間あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 |
約6W | 0.006kW×31円/kWh=約0.19円/h | 0.19円/h×24h=約4.56円/日 | 4.56円/日×30日=約136.8円/月 |
モニターの電気代は防犯カメラ本体とほぼ同じです。
※出典:RD-4699 監視用モニター 7.0インチ HDMI/VGA/BNC対応 LED: 防犯カメラ周辺機器│防犯カメラのアルコム
防犯カメラの電気代を節約する方法
防犯カメラは一日中つけっぱなしになることも多いため、電気代を少しでも抑えることが重要です。防犯カメラの電気代の節約術をご紹介します。
一体型の防犯カメラを選ぶ
一体型の防犯カメラは、カメラ・ケーブル・レコーダーがセットになったタイプです。一般的には、カメラとレコーダーを別々に動かすより電気代が安くなります。
モデル名:SET793-1
メーカー:アルコム
最大消費電力 | 1時間あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 |
約8.4W | 0.0084kW×31円/kWh=約0.26円/h | 約6.24円/日 | 約187.2円/月 |
前述した防犯カメラ本体とレコーダーの電気代の合計は、約144円/月+約338.4円/月=約482.4円/月です。一体型のほうが電気代を抑えられることがわかります。
※出典:SET793-1 アナログHD屋外防雨バレットカメラ1~4台セット(RD-CV313A)(カメラ1台セット): 防犯カメラセット商品│防犯カメラのアルコム
ソーラーパネル式の防犯カメラを選ぶ
ソーラーパネル式の防犯カメラは、太陽光パネルで電気をつくれるタイプです。自宅から電気を供給する必要がなく、電気代がかかりません。
ケーブルが不要なため、場所を選ばず設置できるのもメリットです。電源が確保しづらい場所でも防犯カメラを設置できます。
一方で、太陽光が十分でない場合、バッテリーの交換や充電が必要になるケースがあるため注意が必要です。
カメラの台数を無駄に増やさない
防犯カメラの台数が多くなると、その分電気代も高くなります。電気代の節約を図るなら、無駄なカメラを設置しないことも重要です。
防犯カメラの設置場所は、目的や期待する効果によって異なります。一般的には空き巣の主な侵入経路である出入口や勝手口に設置しますが、窓からの侵入にも注意しなければなりません。
また、車上荒らしや自動車・バイクの盗難を防ぐためには、駐車場・駐輪場への設置も必要です。必要最小限の台数で死角を減らす工夫が求められます。
省エネ機能を活用する
防犯カメラによっては、省エネ機能が搭載されているケースがあります。代表的な省エネ機能は次の通りです。
- タイマー機能:夜間や無人時間帯の録画スケジュールを設定できる
- 人感センサー:動体が検知された場合のみ録画する
省エネ機能を活用すると、防犯カメラの稼働時間を効率化でき、電気代の節約につながります。
防犯カメラの導入コストを節約する方法
防犯カメラは電気代だけでなく導入コストもかかります。性能が高くなるほど価格も高くなる傾向があるため、導入コストの節約も意識することが大切です。
レンタルを利用する
防犯カメラの導入コストを抑えたい場合は、レンタルを利用するのがおすすめです。レンタルなら導入時にかかるコストを大幅に抑えられます。
1カ月単位で契約できるサービスもあり、数カ月のみ使いたいといった場合にも向いています。しばらく自宅を留守にするケースで利用するとよいでしょう。
電気代以外のランニングコストはかかりますが、月々のレンタル料には最新技術への更新やメンテナンスも含まれています。
補助金制度を利用する
一部の自治体では、防犯カメラの導入費に補助金が出る場合があります。自分が住んでいる自治体の情報をチェックし、補助金制度があるなら積極的に利用しましょう。
例えば東京都荒川区の場合、区内の販売店や設備業者を利用して防犯カメラを設置すれば、購入費の補助を受けられます。利用可能頻度は年度内に1回です。
※出典:荒川区住まいの防犯対策補助金交付制度/荒川区公式サイト
防犯カメラの選び方
防犯カメラにはさまざまな種類があるため、どれを選べばよいのか迷う方も多いでしょう。防犯カメラの選び方について解説します。
見た目は目的に合わせる
犯罪抑止効果を期待するなら、目立つタイプの防犯カメラを選ぶのがおすすめです。サイズが大きいタイプや設置場所から飛び出ているように見えるタイプは、犯人が気づきやすいため犯罪抑止につながります。
証拠映像を残したい場合は、シンプルでインテリアになじむタイプを選びましょう。小型のタイプならインテリアや周りの景色に溶け込みやすいため、録画に成功しやすくなります。
製品によっては、屋内用と屋外用に分かれているケースがあり、製品選びの判断基準の1つになるでしょう。
保存方法はクラウドがおすすめ
レコーダーで録画した映像の保存方法は、SDカードへの保存とクラウドへの保存の2種類に大きく分けられます。データを安全に管理したい場合はクラウド保存がおすすめです。
SDカードに保存する場合、基本的には最初にカードを購入する費用しかかかりませんが、物理的な破損や犯人による盗難のリスクがあります。
一方、クラウド保存なら盗難の恐れはほとんどありません。毎月の維持費はかかるものの、破損に備えた定期的なカード交換も不要です。
犯罪を未然に防げる付加機能も便利
防犯カメラを選ぶ際は、付加機能もチェックしましょう。製品ごとにさまざまな付加機能が搭載されており、いずれも犯罪を未然に防げる便利な機能です。
例えば、スマホとの連携機能が備わっていれば、外出先から自宅の様子がわかります。アラートや声掛けの機能があれば、未然に犯罪を防ぎやすいでしょう。
スマホ連携と声掛けを組み合わせると、外出先から不審者に声を掛けて撃退することも可能です。
防犯カメラ設置のポイント
防犯カメラを設置する際には、いくつかのポイントを意識することが大切です。防犯カメラ設置のポイントを見ていきましょう。
専門業者に設置を依頼する
防犯カメラは自分で設置できますが、効果的な配置は専門知識が必要です。適切な台数や死角がわからずに設置すると、効果が半減してしまう恐れがあります。
防犯カメラの設置は専門業者に任せましょう。専門業者なら目的に合わせた設置場所や角度を把握しているため、防犯カメラの効果を最大化できます。どのカメラを選べばよいのかわからない場合も、専門業者に依頼すればアドバイスをもらえるでしょう。
ダミーの設置にはリスクもある
犯罪抑止として防犯カメラの設置を検討する場合、ダミーを使えばよいのではないかと考える方もいるでしょう。目立つ場所に目立つカメラを設置すれば、ダミーでも一定の効果を期待できます。コストを抑えられることもメリットです。
ただし、安いカメラは見た目でわかりやすいため、ダミーだと気づかれてしまう恐れがあります。また、手入れを怠って表面に傷や汚れが目立つ場合も、ダミーだと気づかれやすいでしょう。見た目が本物に近い製品を選び、こまめに手入れすることが重要です。
電力会社の見直しも電気代の節約に有効
防犯カメラの電気代はそれほど高くありませんが、工夫次第でさらにコストを抑えられます。
また、電力会社の料金プランを見直すことで、防犯カメラを含む電気代全体を節約できます。防犯カメラを導入する前に、自宅の電力プランも確認してみましょう。
防犯カメラは、安全性を高めるだけでなく、効率的な選び方や節約の工夫で家計にも優しい投資となります。電力会社の見直しや省エネカメラの導入で、安心と節約を両立した生活を実現しましょう。
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