加湿器は電気代が安いって本当?種類ごとの特徴と電気代や節約術も解説

加湿器は電気代が安いって本当?種類ごとの特徴と電気代や節約術も解説

加湿器は電気代が安いって本当?種類ごとの特徴と電気代や節約術も解説

加湿器は種類によって加湿方法が異なるため、消費電力や加湿能力に違いがあります。加湿器の電気代と各種類の特徴について理解し、生活スタイルや家族の状況に合った製品を選びましょう。加湿器の電気代の節約術についても併せて解説します。

目次

1.加湿器の主な種類と特徴

 1-1.気化式加湿器の特徴

 1-2.超音波式加湿器の特徴

 1-3.スチーム式加湿器の特徴

 1-4.ハイブリッド式加湿器の特徴

2.加湿器の種類ごとの電気代

 2-1.気化式加湿器の電気代

 2-2.超音波式加湿器の電気代

 2-3.スチーム式加湿器の電気代

 2-4.ハイブリッド式加湿器の電気代

3.加湿器を電気代と加湿能力で比較

 3-1.電気代が安いのは気化式・超音波式

 3-2.加湿能力が高いのはスチーム式・ハイブリッド式

4.加湿器の電気代の節約術

 4-1.部屋の広さを考慮して製品を選ぶ

 4-2.こまめに手入れする

 4-3.エアコンの風を受けない場所に置く

5.加湿器には電気代が安い種類もある

加湿器の主な種類と特徴

加湿器は加湿方法により、大きく4つの種類に分けられます。特徴がそれぞれ異なるため、自宅に適した製品を選ぶためにも、まずは各種類の特徴を把握しておきましょう。

気化式加湿器の特徴

気化式加湿器は、水を含んだフィルターに風を当て、自然発生した水蒸気を放出するタイプです。水を加熱しないため火傷のリスクがなく、小さな子どもがいるご家庭でも安心して使えます。

カビやダニの繁殖を促進する過加湿を防げる点も気化式のメリットです。空気中の湿度が高い状態では、自然発生する水蒸気の量が減るため、常に適度な湿度を保てます。

一方、気化式は加湿能力がそれほど高くありません。状況によっては十分な効果を発揮できないケースがあります。フィルター部分に雑菌が繁殖しやすく、定期的なメンテナンスが必要な点にも注意しましょう。

超音波式加湿器の特徴

超音波加湿器は、超音波の振動でミストを発生させるタイプです。静音性が高くコンパクトな製品が多いため、寝室や書斎など雑音が気になる環境で設置しやすいでしょう。

水を加熱しないため、火傷を負う心配もありません。デザイン性に優れた製品が多数販売されており、インテリアになじみやすい点もメリットといえます。

超音波式のデメリットは、タンクの水に雑菌が繁殖しやすいことです。気化式と同様、加熱による殺菌効果がありません。水の交換やタンク内の清掃など、こまめな手入れが必要です。

スチーム式加湿器の特徴

ヒーターで水を加熱して水蒸気を発生させるタイプがスチーム式加湿器です。優れた加湿能力を発揮するほか、広い空間を加湿するパワーも持ち合わせています。

加熱した水がかなりの高温に達するため、雑菌の繁殖を抑えることが可能です。高温の蒸気により室温が上がる効果もあり、冬の乾燥対策にも適しています。

一方で、蒸気の吹き出し口が熱くなるため、火傷に注意が必要です。小さな子どもやペットがいるご家庭では、置き場所に配慮しましょう。

ハイブリッド式加湿器の特徴

ハイブリッド式加湿器とは、複数の加湿方式を組み合わせた加湿器のことです。それぞれの加湿方式の長所が生かされた加湿を実現できます。

スチーム式と気化式を組み合わせた「加熱気化式」や、スチーム式と超音波式を組み合わせた「加熱超音波式」が、ハイブリッド式の代表例です。

加熱気化式の場合、湿度が低い状況ではスチーム式で素早く加湿し、湿度が上がった後は気化式で維持できます。

ハイブリッド式加湿器のデメリットは、本体価格が割高になる傾向があることです。複雑な構造になっているため、こまめなメンテナンスも求められます。

加湿器の種類ごとの電気代

代表的な4種類の加湿器について、種類ごとに実際の製品をピックアップし、消費電力を用いて電気代を計算します。計算式は次の通りです。

1時間あたりの電気代の計算式:消費電力(kW)×料金単価(円/kWh)

料金単価は電力会社によって異なるため、ここでは全国家庭電気製品公正取引協議会が定めた目安単価31円/kWhを用いて計算します。

また、1日あたり(8時間)の使用時間は8時間と仮定します。

※出典:よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

気化式加湿器の電気代

気化式加湿器の電気代は、ほかのタイプに比べかなり安くなっています。具体的な数字を見てみましょう。

製品名:FE-KXY07(パナソニック)

消費電力:4W(静か)、5.5W(弱)、8W(中)、14W(強)

消費電力/時間1時間あたりの電気代1日あたり(8時間)の電気代1カ月あたりの電気代
4W約0.12円約0.96円約28.8円
5.5W約0.17円約1.36円約40.8円
8W約0.25円約2円約60.0円
14W約0.43円約3.44円約103.2円

電気代に関しては、気化式と超音波式がかなり経済的ですが、その中でも気化式はさらに安価です。長時間使いたい方や複数の部屋に置きたい方に適しています。

※出典:ヒーターレス気化式加湿機(中小容量タイプ) FE-KXY07 | Panasonic

超音波式加湿器の電気代

超音波式は気化式と同様、電気代が安い部類に属するタイプの加湿器です。実際の製品の電気代は次のように計算できます。

製品名:MZ-L301(山善)

消費電力:27W

消費電力/時間1時間あたりの電気代1日あたり(8時間)の電気代1カ月あたりの電気代
27W約0.84円約6.72円約201.6円

気化式よりは高くなっていますが、電気代が最も高いスチーム式と比較すると、圧倒的に安いことがわかります。

※出典:超音波式加湿器(3L) | 山善の商品情報サイト | YAMAZEN BOOK

スチーム式加湿器の電気代

ほかの種類に比べ加湿能力が高いスチーム式は、その分電気代も割高です。具体的な数字を確認しましょう。

製品名:EE-TA60(象印)

消費電力:495W

消費電力/時間1時間あたりの電気代1日あたり(8時間)の電気代1カ月あたりの電気代
495W約15.35円約122.8円約3,684円

コストがかかっても加湿能力の高さを重視するなら、スチーム式一択といえます。医療や介護の現場など高い衛生基準が求められる環境では、スチーム式が積極的に導入されています。

※出典:EE-TA60| 象印マホービン

ハイブリッド式加湿器の電気代

ハイブリッド式のメリットの1つに、複数の加湿方式の長所を生かしつつ電気代を抑えていることが挙げられます。実際の製品で計算した電気代の目安は以下の通りです。

製品名:HD-RXT524(ダイニチ)

消費電力:163W

消費電力/時間1時間あたりの電気代1日あたり(8時間)の電気代1カ月あたりの電気代
163W約5.05円約40.4円約1,212円

気化式や超音波式ほど安くはありませんが、スチーム式よりは経済的に使えることがわかります。加湿能力とコストのバランスを求める方におすすめです。

※出典:RXT TYPE【2024年モデル】ダイニチ工業株式会社 – Dainichi

加湿器を電気代と加湿能力で比較

これまでご紹介してきた情報をもとに、加湿器の適切な選び方を解説します。何を重視するかで、自宅に適した製品が変わることを押さえておきましょう。

電気代が安いのは気化式・超音波式

加湿器を電気代の安さで選ぶなら、気化式と超音波式を検討しましょう。いずれもスチーム式に比べ電気代が圧倒的に安く、気化式ならより経済的に使えます。

気化式と超音波式はスチーム式ほど加湿能力が高くありませんが、狭い範囲を加湿するだけなら性能の差も気になりにくいでしょう。

ただし、これらのタイプは水を加熱しないため、放置するとカビや雑菌が繁殖しやすくなります。こまめなメンテナンスを意識して使うことが重要です。

加湿能力が高いのはスチーム式・ハイブリッド式

加湿能力の高さを重視する場合は、スチーム式やハイブリッド式がおすすめです。特に、スチーム式はパワー・スピードともに申し分ないため、広い空間や乾燥が厳しい環境に向いています。

複数の方式を組み合わせたハイブリッド式は、状況に応じた加湿が可能です。さまざまな組み合わせがあるため、自宅に適した製品を探してみましょう。

また、スチーム式ならカビや雑菌の繁殖も大幅に抑えられます。ぬるま湯を使えば沸騰までの時間を短縮できるため、電気代の節約を図ることも可能です。

加湿器の電気代の節約術

加湿器の電気代は工夫次第で節約できます。加湿器に関する具体的な節約方法を見ていきましょう。

部屋の広さを考慮して製品を選ぶ

加湿器は製品により適用畳数が異なります。適用畳数より広い部屋で使うと、十分に加湿されない状態が続くため、使用時間が長くなり電気代も高くなってしまいます。

逆に、部屋の広さに比べ加湿能力が高すぎるケースでは、過加湿や電気代の無駄につながりかねません。加湿器を比較する際は、部屋の広さに合った、やや大きめの適用畳数を選ぶのがポイントです。

また、部屋の構造や素材によっても、必要な加湿量は変わります。天井の高さや日当たりの良し悪しなども影響するため、部屋の状況を総合的に見て判断しましょう。

こまめに手入れする

加湿器の手入れを怠ると運転効率が下がり、電気代も高くなります。こまめに手入れすることで、カビや雑菌の繁殖抑制にもつながります。

手入れする時間を確保しにくい場合や、手入れを面倒に感じる場合は、メンテナンスのしやすさで製品を選びましょう。分解しやすく細部まで清掃できるタイプがおすすめです。

抗菌加工や除菌機能が付いている製品もありますが、これらはあくまでも補助的な機能です。清潔に使い続けるためにも、基本的な清掃習慣の維持は意識しましょう。

エアコンの風を受けない場所に置く

エアコンの風が当たる場所に加湿器を置くと、乾燥した風によって加湿器の効率が低下し、必要以上に稼働してしまう恐れがあります。

そのため、エアコンの風が当たらない場所に設置することが重要です。特にエアコンの下付近に設置すると、湿気が部屋全体に効率よく行き渡りやすくなります。

また、冬に加湿器を使用する場合は、暖房を控えめにするのがおすすめです。湿度が高くなると体感温度が上がるため、暖房の設定温度を少し下げても過ごしやすいでしょう。

加湿器には電気代が安い種類もある

加湿器には主に4つのタイプがあり、それぞれ特徴や電気代が異なります。電気代の安さを重視するなら気化式・超音波式、加湿能力の高さを求めるならスチーム式・ハイブリッド式がおすすめです。

部屋の広さに合った製品を選び、定期的にメンテナンスを行うことで、効率的に使用でき電気代の節約にもつながります。また、家電製品だけでなく、電力契約を見直すことも節約の一つの方法です。

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