一人暮らし用冷蔵庫の電気代はどれくらい?冷蔵庫の選び方も紹介
一人暮らし用冷蔵庫の電気代はどれくらい?冷蔵庫の選び方も紹介
一人暮らしの生活では、電気代が増えると家計に負担がかかりやすくなるものです。電気代を節約しながら快適な一人暮らしを送るためには、冷蔵庫の選び方が重要です。ここでは、一人暮らし用の冷蔵庫の電気代と選び方について詳しく解説します。
目次
冷蔵庫の電気代に敏感になるべき理由
電気代の節約を実現したいなら、まずなによりも冷蔵庫に注目すべきです。冷蔵庫の電気代に敏感になるべき理由を解説します。
電化製品の中でも消費電力が高いから
数ある家電の中でも冷蔵庫の電気代に注目すべき理由として挙げられるのが、冷蔵庫の消費電力の高さです。
経済産業省の資源エネルギー庁が発表している資料によると、エアコンを使用する季節における電力使用割合がエアコン(夏季34.2%・冬季32.7%)に次いで多いのが、冷蔵庫(夏季17.8%・冬季14.9%)となっています。
エアコンを使わない時期であれば、冷蔵庫が家電の中で一番消費電力が大きい製品となるのです。もし冷蔵庫の消費電力を抑えられれば、家計に大きなインパクトを与えるといえるでしょう。
出典:省エネルギー政策について|省エネルギー・新エネルギー|資源エネルギー庁
冷蔵庫は24時間365日使用するから
冷蔵庫が「通年で使用する家電」であることも、冷蔵庫の電気代に敏感になるべき理由の一つとして挙げられます。
冷蔵庫は、庫内に収納した食品の鮮度を保つために、24時間365日稼働し続ける家電です。天気予報やニュースを見たいときに使用するテレビや、冷凍食品を温めるときに使用する電子レンジのように、「必要とするいっときのみ使用する」という使い方ができません。
四六時中電気を使う冷蔵庫の電気代を抑えられれば、大きな節約になることは確実といえます。
冷蔵庫の性能によって電気代が大きく変動するから
冷蔵庫の電気代に注目すべき三つ目の理由として挙げられるのが、冷蔵庫の性能によってかかる電気代が大きく変わってくる点です。
冷蔵庫の性能を考える上での一つの基準となるのが「製造年」です。新作の冷蔵庫には、そのメーカーが力を注いで開発した最新機能が搭載されています。そのため、冷蔵庫は最新の機種になるほど、節電性能が高い傾向があるのです。
経済産業省の資源エネルギー庁が作っている「省エネ性能カタログ2023年版」によると、定格内容量が201~250Lの冷蔵庫の年間消費電力量は、以下の数値で推移しています。
・2016年:365kWh/年
・2017年:351kWh/年
・2018年:325kWh/年
・2019年:327kWh/年
・2020年:316kWh/年
・2021年:315kWh/年
・2022年:312kWh/年
完全な右肩下がりではないものの、このように冷蔵庫は、作られた年代が新しいほど省エネ性能が高いといえるのです。
電気代だけを考えて冷蔵庫を選ぶなら、リサイクルショップで型落ちの冷蔵庫を買うよりも、家電量販店で最新の冷蔵庫を買う方が節電できる可能性が高いといえるでしょう。
出典:省エネ性能カタログ2023年版|経済産業省 資源エネルギー庁
冷蔵庫の電気代
一人暮らし用に販売されている低容量な冷蔵庫は、どれくらいの電気代がかかるのか、現在販売されている冷蔵庫を例に説明します。家族用に販売されている冷蔵庫の電気代と比較して、「一人暮らし用冷蔵庫の電気代の実情」を把握しましょう。
一人暮らし用冷蔵庫の電気代
冷蔵庫の電気代は、製品の仕様表に書かれている「年間消費電力量」から算出します。計算式は「年間消費電力量×電気料金単価」です。なお電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として掲げている「31円/kWh」で計算しています。
MAXZENの112L冷蔵庫「JR112ML01」の電気代は、一年で6,882円です。庫内の温度を細かく調整できる「温度調節ダイヤル」が付いているので、冷やし過ぎを防げます。
アイリスオーヤマの162L冷蔵庫「IRSE-16A-HA」の電気代は、一年で8,835円です。冷凍庫が62Lと大容量なので、料理をする機会が多い一人暮らしの人に向いています。
AQUAの200L冷蔵庫「AQR-20P」の電気代は、一年で9,579円です。冷凍庫が3段構造になっているので、冷凍食品をきれいに整理できます。
出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
出典:JR112ML01|maxzen(マクスゼン)
出典:冷蔵庫 162L 一人暮らし 家庭用 2ドア 幅47.4cm IRSE-16A 全2色 H574580│アイリスプラザ│アイリスオーヤマ公式通販サイト
出典:AQR-20P | 容積:200L | SIMPLE+series(シンプルプラスシリーズ) | 冷蔵庫 | アクア株式会社(AQUA)
家族用冷蔵庫の電気代
家族向けに販売されている冷蔵庫の電気代も見ていきましょう。なお計算方法は、一人暮らし用冷蔵庫のものと同じです。
Panasonicの451L冷蔵庫「 NR-FVF45S1」の電気代は、一年で12,090円です。大きさに見合って高めの電気代がかかります。
しかし大きさの割には電気代がかからない冷蔵庫も存在します。例えば東芝の465L冷蔵庫「GR-W470GZ」は、一年で7,843円しかかかりません。
注目すべきなのは、「冷蔵庫の電気代は大きさに比例しない」という事実です。実際に紹介した冷蔵庫でも、AQUAの200L冷蔵庫(電気代:9,579円)と東芝の465L冷蔵庫(電気代:7,843円)のように、大きい冷蔵庫より小さい冷蔵庫の方が電気代がかかっているケースが見られます。
この違いの主な要因は、省エネ技術や断熱材の性能、冷却方式の違いにあります。例えば、真空断熱材を使用したり、インバーター技術を搭載した製品は効率的に冷却できるため、同じ容量でも消費電力を抑えることが可能です。
出典:詳細情報 冷凍冷蔵庫 NR-FVF45S1 | 冷蔵庫 | Panasonic
出典:寸法・仕様 | GR-W470GZ | 冷蔵庫 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 東芝ライフスタイル株式会社
一人暮らし用の冷蔵庫の選び方
冷蔵庫は生活に欠かせない電化製品の一つです。自分の生活スタイルや設置環境に合った冷蔵庫を選ぶことで、日々の暮らしがより快適になります。ここでは、一人暮らしに適した冷蔵庫を選ぶためのポイントを詳しく解説します。
生活スタイルに合った容量選びが大切
一人暮らし用の冷蔵庫を選ぶときは、自身の生活スタイルに合った容量を持つ製品を選ぶのが肝心です。冷蔵庫の容量を選ぶときに注目すべきなのが、「自炊しているかどうか」です。
選ぶべき容量の目安は以下となります。
・自炊を全くしない場合:100~150L
・たまに自炊をする場合:150~200L
・毎日のように自炊をする場合:250L以上
「料理が趣味」といえるほど自炊をするのであれば、大きな冷蔵庫を買っても上手に使いこなせるでしょう。
お手入れ回数を減らしたいなら自動霜取り機能付き
庫内に付着する霜を取る作業を省略したいなら、自動霜取り機能が付いた冷蔵庫を選ぶことが大切です。
自動霜取り機能が付いた冷蔵庫を選ぶ際のポイントとなるのが、冷蔵庫の冷却方式です。冷蔵庫の冷却方式には、「直冷式」と「間冷式」の2種類があります。
冷却機を使って庫内を直接冷やす「直冷式」は、コンパクトな冷蔵庫に採用されることが多い方式です。運転時に音が発生しないので、ワンルームでも快適に使用できます。しかし直冷式の冷蔵庫は庫内に霜が付くため、定期的にお手入れが必要です。
一方、冷却機から出た冷気をファンで送って庫内を冷やす「間冷式」には、自動霜取り機能が付いています。ただ運転時にファンが回るため、静音性に劣るというデメリットがある点には注意が必要です。
上に電子レンジを置きたいなら耐熱天板を備えたものを
冷蔵庫の中には、上にものを置けるように設計されている製品があります。上にものが置けるのは、冷蔵庫の上面に「耐熱天板」が付いたタイプです。
耐熱天板が付いた冷蔵庫なら、上に電子レンジを置くこともできます。「電子レンジ直置き可能」や「オーブンレンジ直置き可能」などと表記されている製品を選べばより確実です。
一人暮らし用の冷蔵庫は背が低いものが多いので、冷蔵庫の上に電子レンジを設置しても、ほとんど支障なく電子レンジを使えるでしょう。
設置スペースに合ったサイズを選ぶ
冷蔵庫を買う上でチェックし忘れると痛い目を見ることとなるのが、冷蔵庫のサイズです。最悪の場合、「冷蔵庫を買ったものの玄関から入らない」という事態も起こりかねません。冷蔵庫を買う際は、冷蔵庫のサイズと併せて玄関の広さも測っておきましょう。
冷蔵庫のサイズを考える上でもう一つ大切なのが、設置する際に「放熱スペース」を確保することです。放熱スペースとは、冷蔵庫から発せされる熱を外に逃がすための空間のことです。
放熱スペースを無視して冷蔵庫を設置すると、冷蔵庫の冷却効率が低下し、消費電力が増加してしまいます。冷蔵庫を購入する際は、冷蔵庫の周囲に必要なスペースである「据付必要寸法」を確認しておきましょう。
電気代の節約につながる冷蔵庫の注目機能
最新の冷蔵庫には、冷蔵庫の電気代を削減するのに役立つ機能がふんだんに搭載されています。電気代の節約につながる冷蔵庫の機能を解説します。紹介する機能が搭載されている冷蔵庫を選べば、意識せずとも節約が可能になるでしょう。
インバーター
インバーターとは、モーターの回転数を変化させることで効率的な運転を実現する技術のことです。冷蔵庫の使い方や状態に合わせてモーターの回転数をコントロールすることで、冷蔵庫の消費電力が上がってしまう「冷やし過ぎ」を防止する効果が期待できます。
従来型の冷蔵庫では、庫内を冷却する機能を持つ「コンプレッサー」をオンにするかオフにするかの二つのパターンのみで運転を制御していました。しかしこの方式だと、冷蔵庫の状態に合わせて運転をきめ細かく制御できないため、無駄に電気代がかかっていたのです。
インバーター制御が搭載されている冷蔵庫なら、モーターの回転数を変化させることで運転を細かくコントロールできるため、無駄な電気を使わずに庫内を冷やせます。
真空断熱材
冷蔵庫の性能を大きく左右する要素の一つが、冷蔵庫の本体に使われている断熱材の質です。高品質な断熱材を使うほど、冷蔵庫の外から侵入する熱をシャットアウトできるので、効率的に庫内を冷やすことができます。
断熱材における最近のトレンドが「真空断熱材」です。真空断熱材とは、断熱材の周りを真空にすることで、気体から伝わる熱を抑える断熱材のことです。従来から冷蔵庫の断熱材として使われているウレタンに比べ、熱伝導率が低いことで知られています。
冷蔵庫の本体に真空断熱材を使用すれば、これまで以上に冷蔵庫の外から侵入してくる熱を減らせるので、その分、少ない電力で効率的に庫内を冷やすことが可能になります。
自動省エネ機能
自動省エネ機能とは、冷蔵庫の使用状況に合わせて運転を切り替える機能のことです。例えば、「ドアの開閉回数が少なく庫内の温度が安定しているときには、冷蔵庫の運転を抑える」といった機能が、自動省エネ機能に当たります。
自動省エネ機能の具体例として挙げられるのが、Panasonicの冷蔵庫に搭載されている「AIエコナビ」です。AIエコナビが搭載されている冷蔵庫を使えば、先ほど例として示したような機能に加えて、スマホの位置情報との連携により、ユーザーの外出を検知して運転を制御してくれます。
電気代に注意して冷蔵庫を選ぼう
冷蔵庫は、現代人の日常生活に欠かすことのできない家電です。
家電の中でも消費電力が高く、加えて四六時中使用する家電であるため、選び方を間違えると、電気代ばかりがかさむ不経済な冷蔵庫を買う羽目になってしまいます。
電気代に気を配って単身世帯にぴったりの冷蔵庫を見つけて、快適かつ経済的な一人暮らしを目指しましょう。
さらに、冷蔵庫の選び方だけでなく、電力プランの見直しも電気代節約の重要なポイントです。
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