電気ポットは電気代が高い?電気ケトルとの比較と節約のポイント

電気ポットは電気代が高い?電気ケトルとの比較と節約のポイント

電気ポットは電気代が高い?電気ケトルとの比較と節約のポイント

電気ポットは1日中つけっぱなしにすることが多く、電気代が高くなりやすいというイメージがあります。電気ポットの仕組みや消費電力が大きくなる使い方、節電のコツを理解することで、月々の電気代を抑えられます。電気ケトルとの違いもチェックしましょう。

目次

1.電気ポットの電気代は高くなりやすいのか

 1-1.お湯を沸かす仕組みと構造

 1-2.電気代の目安

 1-3.メリットとデメリット

2.電気ポットよりも電気ケトルの方がお得?

 2-1.電気ケトルの特徴

 2-2.電気代の目安

 2-3.日常生活での活用シーン 

3.電気ポットの電気代を抑える方法

 3-1.保温の設定温度は上げすぎない

 3-2.「2時間」を超える場合は再沸騰を利用

 3-3.長時間のつけっぱなしを避ける

 3-4.省エネ性能の高い製品に買い替える

4.光熱費が気になるなら電力会社を見直そう

 4-1.電力会社の見直しで電気代が下がる理由

 4-2.電力会社の切り替えは手間がかからない

 4-3.月々の電気使用量に応じたプランがおすすめ

5.電気ポットの電気代は使い方で変わる

電気ポットの電気代は高くなりやすいのか

電気ポットがあると、いつでも熱いお湯が使えます。お茶やコーヒーをよく飲むご家庭では、電気ケトルよりも電気ポットを使う機会が多いでしょう。1カ月の電気代はどれくらいになるのでしょうか?

お湯を沸かす仕組みと構造

電気代を計算する前に、お湯を沸かす仕組みを理解しましょう。電気ポットには、お湯を加熱するためのヒーターが内蔵されています。

従来の製品は、電気ヒーターの切り替えによって、お湯の温度を一定に保っていましたが、近年はふたや側面に高機能の断熱材が使われているケースが多いようです。熱を逃がしにくい「魔法瓶」をイメージするとわかりやすいでしょう。

電力を消費するタイミングは、沸騰時と保温時です。温度調節ができるタイプが多いため、いつでも一定温度のお湯が使えます。メーカーにもよりますが、標準的な容量は2~4L前後です。

電気代の目安

最新型の電気ポットは、1カ月にどれくらいの電気代がかかるのでしょうか?一例として、タイガー魔法瓶の「蒸気レスVE電気まほうびん PIM-G220」の電気代を計算してみましょう。

メーカーのホームページによると、1日あたりの消費電力量は0.61kWhです。1kWhあたりの電力料金を乗じることで、おおよその電気代を算出できます。

1kWhあたりの電力量料金単価は電力会社ごとに異なるため、ここでは公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価「31円/kWh(税込)」を使用します。

  • 1日の電気代:約18.91円(0.61kWh×31円/kWh)
  • 1カ月(30日)の電気代:約567.3円(18.9×30日)

※出典:PIM-G220/G300タイガー魔法瓶

※出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

メリットとデメリット

電気ポットのメリットは、沸かしたお湯を長く保温できる点でしょう。温度調節ができるタイプが多く、いつでも熱いお湯が使えます。

赤ちゃんがいるご家庭では、1日のうちに何度もミルクを作らなければなりません。ミルク作りに適した温度に設定しておけば、お腹の空いた赤ちゃんを待たせずに済みます。

デメリットは、主流である2~4Lサイズだと、お湯が沸くまでに時間がかかることです。お湯をあまり使わないご家庭や1人暮らしにはあまり適していません。

電気ポットよりも電気ケトルの方がお得?

お茶を飲んだり、インスタントラーメンを作ったりする際に、「電気ケトル」を使っているご家庭も多いでしょう。電気ポットよりも電気代は抑えられるのでしょうか?

電気ケトルの特徴

電気ケトルは、水を入れた本体を電源台の上に置いて使います。本体底部には、電熱ヒーターが内蔵されており、通電によって水が加熱される仕組みです。一部の製品を除いては保温機能がなく、使うたびに水を沸かします。

電気ポットと違い、お湯が沸くとスイッチが自動的にオフになります。つけっぱなしで放置する心配がなく、空だきのリスクも低いでしょう。メーカーにもよりますが、容量は0.6~1.2L前後が主流です。

電気代の目安

電化製品の本体や取扱説明書に「消費電力(W)」が記載されている場合、電気代を算出する際は、以下の計算式に当てはめましょう。

  • 電気代=消費電力(W)÷1,000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)

メーカーのホームページによると、象印マホービンの電気ケトル「CK-DB10(容量1.0L)」は、湯沸かし時の消費電力が1,300W、湯沸かし時間(満水)は5分です。1日2回の使用とした場合、1カ月(30日)の電気代は、以下の通りです。

  • 1回あたりの電気代:約3.36円
  • 1カ月の電気代:約201.6円

電気ポットと電気ケトルは、容量や使用するシーンが異なるため、一概にどちらの電気代がお得とはいえません。使用するお湯の量が少なければ、電気ケトルの方が安く済みます。

※出典:CK-DB08・10 | 電気ケトル | ポット・ケトル | 商品情報 | 象印マホービン

日常生活での活用シーン

電気ケトルは、おおむね1L以下の水を沸かすのに適しています。比較的スピーディーにお湯が沸くため、カップラーメンを食べるときや1~2人分のコーヒーを入れるときに重宝するでしょう。

電気ポットは重くて持ち運びが難しいですが、軽量でコンパクトな電気ケトルは、コンセントがある部屋への移動が可能です。

一方で、1回で沸かせるお湯の量が少ないため、大家族や来客が多いご家庭にはあまり適していません。湯沸かし時の消費電力が1,000Wを超える点において、ほかの電化製品と一緒に使用すれば、ブレーカーが落ちる可能性があります。

電気ポットの電気代を抑える方法

電気ポットは1日中つけっぱなしにするのが基本です。「電気代が高くても仕方がない」と諦めていないでしょうか?節電を意識し、いつもの使い方を少し変えるだけで、1カ月の電気代が今よりもグッと安くなります。

保温の設定温度は上げすぎない

大半の製品は、数段階で「保温の設定温度」を変えられます。設定温度を高くすればするほど、消費電力が大きくなるため、できるだけ低めの温度を意識しましょう。

例えば、カップラーメンを作るときや紅茶を入れるときは、100℃近い熱湯が好ましいですが、日本茶の玉露は、60℃前後のお湯でゆっくり抽出した方がうまみが引き出されます。

用途によって適切な温度が変わるため、むやみに設定温度を上げすぎないことがポイントです。

2時間を超える場合は再沸騰を利用

お湯を使わない時間が2時間を超える場合は、低めの温度で保温し、使用するタイミングで「再沸騰」させましょう。断熱構造が優れた電気ポットであれば、保温効果が持続するので、電源プラグを抜いても構いません。

関東電気保安協会の調査では、保温時間が2時間を超えると、保温にかかる消費電力の方が再沸騰にかかる消費電力よりも大きくなることがわかっています。

ただし、再沸騰の回数が多すぎると電気代が高くなるため、状況に応じて保温機能と再沸騰を使い分けることが重要です。

※出典:電気ポットの省エネ | 照明器具の省エネ | 家庭の省エネ情報 | 電気のお役立ち情報 | 関東電気保安協会

長時間のつけっぱなしを避ける

電気代が高くなる原因の一つは、長時間のつけっぱなしです。お湯をすぐに使わないにもかかわらず、保温状態で放置するのは好ましくありません。

スイッチの消し忘れが多いご家庭であれば、「節電タイマー」が付いた製品がおすすめです。お湯を使わない時間帯の通電をストップできるため、電気代の節約につながります。

電源プラグを抜かない限りは、スイッチをオフにしても一定の電力を消費します。これを「待機電力」といい、年間ではまとまった電力量になるケースがあります。

長時間の外出時や就寝時は、できるだけ電気ポットのプラグを抜きましょう。接続した電化製品の電源をオン・オフできる「電源タップ」を使うと便利です。

待機電力についてもっと詳しく知りたい方はこちら

省エネ性能の高い製品に買い替える

10年前の製品を使っているご家庭は、省エネ性能の高い最新機種に買い替えましょう。一時的にコストはかさみますが、長い目で見ればお得です。

電気ポットの代表的な省エネ性能には、タイガー魔法瓶の「VEまほうびん構造」や象印マホービンの「沸とうセーブ」などが挙げられます。

まほうびん構造は、内びんと外びんの間を真空にし、熱を逃がさないようにしたものです。通電を切ると時間経過とともに冷めていきますが、温度が保たれるため、節電につながります。

「沸とうセーブ」は、沸騰させずに、設定温度まで加熱して保温する機能で、湯沸かし時間・消費電力量・蒸気の量をセーブできます。

※出典:PIM-G220/G300タイガー魔法瓶

※出典:マイコン沸とう電動ポット CD-WZ22・30・40 | 電気ポット | ポット・ケトル | 商品情報 | 象印マホービン

光熱費が気になるなら電力会社を見直そう

ご家庭でできる節約には限界があります。ライフスタイルに合った電力会社に切り替えることで、無理に節電をしなくても、電気代が今よりも安くなるかもしれません。切り替えの手順やおすすめのプランを解説します。

電力会社の見直しで電気代が下がる理由

大手電力に対し、電力の小売全面自由化の後に登場した電力会社は、「新電力」と呼ばれます。新電力は、大手電力よりもおトクな料金設定のプランを提供する会社が多く、なかには基本料金を0円とするところもあります。

「ガスとのセット割」や「ポイントが付与されるプラン」などもあり、ニーズやライフスタイルに合ったプランを選べば、家計負担が軽くなる可能性が高いのです。

特に、電気代が高いと感じたときやライフスタイルの変化があったときは、電力会社を見直すチャンスです。料金シミュレーションを使って、各社のプランを比較しましょう。

電力会社の切り替えは手間がかからない

電力会社を変えるのは思ったより簡単です。引越しを伴わない場合であれば、契約したい電力会社に申し込むだけで、現在の電力会社の解約手続きも代行してくれて、ほとんど手間がかかりません。

切り替えに要する期間は4日程度、スマートメーターの交換工事を伴う場合は2週間程度が目安です。

電力会社の変更はいつでも可能ですが、契約中のプランによっては「違約金」が生じるケースがあります。プラン内容をよく確認した上で、切り替え時期を決めましょう。

月々の電気使用量に応じたプランがおすすめ

ライフスタイルに合った無駄のないプランを選びたいという方は、株式会社エネワンでんきが提供する「エネワンでんき」がおすすめです。

月々の電力使用量に合わせて選べる3つのプランを用意しており、ご自身のライフスタイルに合わせたプランが選べます。

各プランには、「環境貢献できる実質再エネプラン」と「社会貢献できる食べとくエコプラン」のオプションを付けられます。食べとくエコプランを選択した場合、月々の基本料金に960円(税込)がプラスされる代わりに、まだ食べられるのに様々な理由で廃棄されてしまう製品を箱詰めにした「食べとくエコBOX」が4カ月に1回の頻度で届きます。

電力会社の乗り換えを検討しているなら、ぜひエネワンでんきをご検討ください。

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電気ポットの電気代は使い方で変わる

電気ポットは、保温時と沸騰時に電力を消費します。保温状態にしておけば、いつでも熱いお湯が使えて便利ですが、それだけ電気代もかかることを忘れてはいけません。

電気ポットの電気代は使い方によって変わります。使用しない時間が2時間を超えるのであれば、スイッチをオフにして再沸騰させた方が家計への負担は少なくて済むでしょう。

「節電しているのに電気代が高い」というご家庭は、電力会社やプランがライフスタイルに合っていない可能性があります。この機会に、新電力への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか?

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