食洗器の電気代の目安は?導入のメリットや節電のポイントを解説
食洗器の電気代の目安は?導入のメリットや節電のポイントを解説
食洗機は一人暮らしの世帯にも利用が広まっている、便利な電化製品です。導入を検討している方は、食洗機にかかる電気代の目安や、節電のコツなどを押さえておきましょう。電化製品の電気代を安くするならば、電力プランの変更などもおすすめです。
目次
食洗機の電気代はどれぐらい?
食洗機を導入すれば食器を手洗いする手間が省け、家事がとても楽になります。しかし、使用する度に電気代がかかるので、毎日何度も利用していると、経済的な負担が大きくなる可能性もあるので注意が必要です。まずは、食洗機にかかる電気代や光熱費の目安を知っておきましょう。
食洗機の電気代の目安
食洗機の電気代の目安は、人気の高いPanasonicの「NP-45MD9S(ビルトイン型)」を参考にすると、1回の使用で約13.0円です。使用水量は手洗い時の約9分の1で済むようになるので、電気代はかかるものの、水道代の大きな節約になります。
また、同じメーカーの食洗機NP-TA5(設置型)の場合、1回あたりの電気代は約23.9円です。5人分の食器ならば、手洗い時に比べて約7分の1の水量で済むようになります。
※出典:NP-45MD9S 品番詳細 – Vカタ/VAソリューションカタログ – Panasonic
詳細情報 食器洗い乾燥機 NP-TA5 | 食器洗い乾燥機(食洗機) | Panasonic
食洗機にかかる光熱費の目安
食洗機にかかる光熱費(電気代+ガス代+水道代)の目安も確認しておきましょう。上記のNP-45MD9Sの場合、ガス代が約7.3円で水道代が約2.4円、洗剤代が約5.9円かかるのに加えて、上記のように電気代は約13.0円かかります。合計で約28.6円が全体の光熱費です。
一方、手洗いの場合はPanasonicの試算によると、ガス代は約35.6円、水道代が約22.7円かかります。さらに洗剤代が約5.8円かかるので、合計で64.1円程度のコストです。また、NP-TA5の1回あたりの光熱費は約30.5円で、どちらも手洗いの場合の試算に比べて、30円以上安くなる可能性があります。
※出典:NP-45MD9S 品番詳細 – Vカタ/VAソリューションカタログ – Panasonic
レギュラータイプ特長:エコ | 食器洗い乾燥機(食洗機) | Panasonic
食洗機と手洗いはどちらがお得?
上記のように、あくまでもメーカーの試算ではあるものの、食洗機を導入した方が、手洗いに比べて光熱費が安くなる傾向にあります。
当然、使用時間や洗う食器の量などによって状況は変わってきますが、ガス代や水道代の節約につながるでしょう。手洗い時に比べ、食洗機の購入費用や電気代はかかるものの、長い目で見ると、家計の負担を抑えられる可能性が高いでしょう。
経済的なメリットが大きいため、多くのご家庭で導入が進んでいます。
食洗機を導入するメリット
水道代、ガス代が安くなる可能性があるだけでなく、ご家庭に食洗機を導入することで、以下のメリットも得られます。家事の時間を削減できるのに加えて、手洗いでは落としにくい汚れも綺麗になり、手荒れの心配をする必要もなくなるでしょう。
家事の時間を大幅に短縮できる
食洗機を導入することで、わざわざ食器を手洗いする必要がなくなり、家事にかかる時間を大幅に短縮できます。食器を洗っている間、別の作業が可能になるので、時間をより有意義に使えるようになります。
忙しい時間帯でも、並行して食器を洗えるため、キッチンを清潔に維持できるのもメリットの1つです。育児や仕事・趣味の時間の確保につながり、生活の質も向上するでしょう。
頑固な汚れもきれいに落とせる
食洗機は手洗いに比べて、頑固な汚れも細かく綺麗に落とせるのに加えて、除菌も可能です。強力な噴射水流により、手洗いでは落としにくい油汚れや、焦げ付きなどを除去できます。特に頑固な汚れが付きやすい鍋やフライパンなどに効果的で、傷がつきにくいのもメリットです。
また、強力洗浄モードやプレ洗浄機能などが実装されている食洗機も多く、汚れの状態に合わせた洗浄が可能です。手洗いよりも一貫した洗浄効果が期待でき、仕上がりのムラも少ないので、食器をクリーンな状態に保てるようになります。
手荒れの心配をせずに済む
食洗機の導入によって水仕事の時間の短縮が可能で、洗剤を使う機会も減るため、手荒れの心配をせずに済むようになります。手洗いでは、頻繁に洗剤や水に触れるので、手が乾燥したり荒れたりする方が少なくありません。特に冬場や乾燥した環境においては、手荒れが悪化する場合もあるでしょう。
食洗機を使用することで、直接手に洗剤や水が触れる機会を減らすことができます。日頃から手荒れに悩んでいる方にとっては、特にメリットが大きいでしょう。
食洗機のデメリットや注意点
食洗機は光熱費の節約につながるほか、家事の時短が可能になるなどのメリットがあります。一方で、相応の導入費用がかかるのに加えて、自動で洗えない食器もあるので注意が必要です。
導入費用がかかる
食洗機は平均して50,000~100,000円程の購入費用がかかるため、すぐに導入できないご家庭は多いでしょう。特にビルトイン型の食洗機の場合、導入に200,000円近くかかる製品もあり、システムキッチンに組み込むための工事も必要になります。
環境によって設置費用がかなり変わってくるので、事前に業者に確認し、きちんと見積もりを取るようにしましょう。さほど多くの食器を洗う必要がない(ご)家庭であれば、設置型の食洗機の方がおすすめです。据え置きタイプならば、30,000~50,000円程度で購入できる製品もあります。
自動で洗えない食器もある
強化ガラス製のものや漆塗りの食器、木製食器など、食洗機で洗えない食器もあるので、事前に取扱説明書などで確認しておきましょう。食洗機に適さない食器を洗ってしまうと、コーティングが剥がれてしまったり、錆びやすくなったりする可能性があります。
また、木製の食器やカトラリーなどは、高温洗浄により変形したり、割れてしまったりする場合もあるので注意が必要です。プラスチックの製品も熱に弱く、食洗機で洗うと変形してしまうおそれがあるので注意が必要です。
食洗機の節電のポイント
食洗機にかかる電気代を節約するには、以下のポイントを意識しましょう。できるだけ食器はまとめて洗うように心掛けるとともに、予熱で食器を乾燥させるなどの工夫が必要です。
なるべく食器をまとめ洗いする
少ない量の食器をこまめに洗うのではなく、できる限りまとめ洗いをして食洗機の使用回数を減らせば、結果的に光熱費の節約になります。
製品によっては洗う食器の量に応じて、自動で水量や乾燥の時間を調整できるタイプも各メーカーより発売されています。しかし、まとめ洗いの方が効率性が高く時短にもなるため、ある程度の量になるまで一時的に水に漬けておき、後でまとめて食洗機にかけるのがよいでしょう。ただし、食洗機の容量を超えないように注意が必要です。
予熱で食器を乾燥させる
食洗機の乾燥機能の利用を控え、できるだけ予熱を使って食器を乾燥させるようにすれば、電力を使用する時間を短くできます。数ある機能のうち、食洗機が最も電力を消費するのが乾燥機能であるため、機能を使わずに食器を乾かすようにすれば、電気代を大幅に抑えることができます。
洗浄後は食洗機の内部が温まっている状態のため、そのまま扉を開けておけば、予熱で食器を乾燥させられます。予熱だけでは乾かない食器は、そのまま風通しの良い場所に移すなどして、自然乾燥させるのもよいでしょう。
電気の使い方や電力プランの変更も考えよう
食洗機を含め、ご家庭で使用中の電化製品の電気代を安くするには、以下のように電気の使い方を工夫するのに加えて、電力プランの変更も検討しましょう。さらに新電力をはじめとした、電力会社に乗り換えるのも有効です。
電力単価の安い時間帯に使うのも効果的
夜間電力のように、電力単価の安い時間帯に食洗機を使うようにすれば、毎月の電気代を抑えられます。
多くの電力会社は、時間帯別の電気料金プランを導入しているので、一度契約中の電力会社の料金単価を確認してみましょう。最も料金単価の安いタイミングで電化製品を使うようにすることで、同じ消費電力でも電気代を安くできます。
夜間に食洗機を起動させるのが難しいご家庭の場合は、タイマー機能の活用がおすすめです。タイマー機能が利用できる食洗機ならば、多くの方が寝ている深夜でも、自動で食器を洗えます。
なお、電気代が安くなる時間帯に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。こちらも参考にしてみましょう。
電気代が安くなる時間帯について、もっと詳しく知りたい方はこちら
電力プランの変更で電気代を安くする
電力プランの見直しや、契約する電力会社を乗り換えることでも、食洗機をはじめとした電化製品の電気代を安くできます。特に、近年は新電力をはじめ、さまざまな業者が電力を供給しているので、複数の業者を比較することが大事です。
電力を利用することで、コンビニなどで使えるポイントを溜められたり、ガスとセットで契約することで、料金単価を下げられたりするサービスもあります。この機会にぜひ、利用を検討してみるとよいでしょう。
また、契約中の電力のアンペア数を変更することで、電気代を安くする方法もあります。ご家庭に最適なアンペア数の目安については、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
適切なアンペア数の目安について、もっと詳しく知りたい方はこちら
食洗機を賢く使って光熱費の負担を抑える
食洗機と手洗いとでは、1回あたり30円程度、光熱費に差が出るケースもあります。食洗機は電気代はかかりますが、水道代やガス代などを抑えられるので、長い目で見れば経済的な負担を軽減できるでしょう。
なるべく食器をまとめ洗いしたり、予熱で乾燥させたりすることで、食洗機にかかる電気代も抑えられます。同時に、電気を使用する時間帯や、電力プランの変更なども検討してみましょう。電力会社の切り替えによって、電気料金単価を安くするのもおすすめです。
電気をお得に利用するために、複数のサービスを比較し、ご家庭の環境に合ったプランを選択しましょう。