平均的な電気代を季節・世帯人数・地域差別に解説。電気代が高いときのチェックポイントや節電方法も紹介

平均的な電気代を季節・世帯人数・地域差別に解説。電気代が高いときのチェックポイントや節電方法も紹介

平均的な電気代を季節・世帯人数・地域差別に解説。電気代が高いときのチェックポイントや節電方法も紹介

家庭の電気代は、世帯人数や季節、地域によって大きく異なります。本記事では、一般的な家庭の電気代の平均値を紹介しますので、自身の家庭の電気代が高いのか安いのかを判断するための参考にしてください。また、電気代が高く感じる場合のチェックポイントや節電方法も紹介します。電気代を節約し、家計の見直し改善に役立ててください。

目次

1. 世帯人数ごとの1カ月の平均的な電気代

 1-1.  単身世帯(1人)の場合

 1-2.  ファミリー世帯(2~4人)の場合

 1-3.  2世帯(4~6人程度)の場合

2. 主要都市ごとの1カ月の平均的な電気代

3. 季節ごとの1カ月の平均的な電気代

 3-1. 冬(1~3月期)

 3-2. 春(4~6月)

 3-3. 夏(7~9月)

 3-4. 秋(10~12月)

4. 電気代はどうやって決まる?

 4-1. 電気料金の三原則に基づく

 4-2. 電気料金の仕組み

5. 電気代が高騰する理由

 5-1. 燃料費の高騰

 5-2. 円安の影響

 5-3. 再エネ賦課金の上昇

6. 電気代が高いと感じたらチェックすべきポイント

 6-1. ライフスタイルに変化はないか

 6-2. 無駄な電気を使っていないか

 6-3. 漏電の可能性はないか

 6-4. 契約プランは最適か

7. 電気代を節約する方法

 7-1. 家電の使い方を見直す

 7-2. 省エネ機能のある電化製品を使用する

 7-3. 電力会社の乗り換えを検討

8. 電気代を見直して支出を減らそう

世帯人数ごとの1カ月の平均的な電気代

電気代は、世帯人数によって平均が異なります。単身世帯、ファミリー世帯、2世帯の電気代の平均を紹介しますので、自身の家庭の状況と照らし合わせて、電気代が高いか安いか、判断の目安の一つにしてみてください。

なお、数値は総務省の統計局が公開している2023年度の家計調査(家計収支編) 調査結果に基づきます。

出典:統計局ホームページ/家計調査(家計収支編) 調査結果

単身世帯(1人)の場合

単身世帯の1カ月の平均的な電気代は、6,726円です。

そのうち、勤労世帯(世帯主が会社,官公庁,学校,工場,商店などに勤めている世帯)の平均的な電気代は5,946円、勤労者以外の世帯は7,427円となります。

勤労者以外の世帯は商人、職人、個人経営者以外に、経営者等も含まれます。

ファミリー世帯(2~4人)の場合

1世帯(2〜4人)あたりの1カ月の平均的な電気代は、12,265円です。このうち「夫婦のみの世帯」の場合は11,146円、「夫婦のみの世帯または夫婦と未婚の子供のいる世帯」は12,119円となります。

同じ1世帯でも、夫婦のみと未婚の子どもがいる世帯では、子どもがいる分だけ、電気代は高くなる傾向にあるようです。

2世帯(4~6人程度)の場合

2世帯(4~6人程度)の1カ月の平均的な電気代については、その家族構成で大きな開きがあります。

まずは、「両親と子供夫婦または未婚の孫から成る世帯」については、1カ月の平均的な電気代は21,173円です。

続いて、「片親と子供婦または未婚の孫から成る世帯」では、15,945円となります。

両親が片親かどうかで、電気代は異なるようです。また、1世帯と比較しても、2世帯になると電気代は大きくなっていることがデータから分かります。

主要都市ごとの1カ月の平均的な電気代

続いて、主要都市ごとの1カ月の平均的な電気代を紹介します。こちらは、統計局が公開している2024年度の家計調査(家計収支編) 調査結果に基づいて算出しています。

出典:統計局ホームページ/家計調査(家計収支編) 調査結果

都市別の2人以上の世帯の平均的な電気代は以下の通りです。

  • 札幌市   ¥13,995
  • 仙台市   ¥16,037
  • 水戸市   ¥16,900
  • 横浜市   ¥11,374
  • 東京都区部 ¥11,276
  • 奈良市   ¥12,869
  • 大阪市   ¥11,298
  • 京都市   ¥10,119
  • 新潟市   ¥14,057
  • 神戸市   ¥9,504
  • 名古屋市  ¥11,173
  • 和歌山市  ¥13,366
  • 長崎市   ¥9,983
  • 鹿児島市  ¥10,046
  • 那覇市   ¥8,959

全体を見るとばらつきはあるものの、冬が長く寒さが厳しい地域に電気料金が高くなる傾向が見られるかもしれません。

逆に温かい地方の電気代は安い傾向にあるのか、九州や沖縄は比較的安い平均電気代となっていました。

季節ごとの1カ月の平均的な電気代

続いては、地域ごとではなく季節による、四半期毎の1カ月の平均的な電気代を紹介します。

こちらは家計調査2023年度、平均世帯人数2.2人を基準にしたデータになります。

冬(1~3月期)

2023年度における1~3月にかけての、1カ月の平均的な電気代は14,646円です。四季の中でも最も電気代が高いシーズンになります。

その理由としては、暖房を使用することが挙げられます。暖房は冷房と比較し電気代が高くなる傾向にあります。これは外気温と冷暖房の設定温度の差は冷房よりも暖房の方が大きくなるというところに理由があります。給湯における水温においても同様です。

また、日照時間が短いため、照明にかかる電気代も他の季節より高くなります。

加えて、家に居る時間が多くなることも、電気代が高くなる要因として挙げられるでしょう。

春(4~6月)

2023年度における4~6月にかけての、1カ月の平均的な電気代は9,190円です。

冬と比べて暖房器具の使用頻度は下がるものの、春先はまだ暖房が必要な日が少なくありません。日照時間についても、夏と冬の中間になるため、電気代もそれに比例してか、夏と冬の中間あたりの金額となっています。

夏(7~9月)

2023年度における7~9月にかけての、1カ月の平均的な電気代は8,390円です。

四季の中では最も電気代が低い時期です。

冷房の使用によって電気代は高くなるものの、暖房と比較すると電気代は高くはありません。日照時間も四季の中で最も短いため、照明代が安くなります。

また夏は行楽シーズンで、観光庁のデータによると、夏季(7-9月期)の国内旅行消費額は約63億円で最も多く、外出時間が増えるために電気代も低くなる傾向にあるようです。

秋(10~12月)

2023年度における10~12月にかけての、1カ月の平均的な電気代は8,514円です。

エアコンの使用頻度が夏冬と比べると低く、穏やかな気温が続くため、電気代は比較的低くなります。ただし、11月、12月になると暖房を使い始めるため、春頃よりは電気代が高くなる傾向にあるようです。

電気代はどうやって決まる?

電気代は様々な要素によって決まりますが、その基本的な構造を理解することで、節約のヒントを得ることができます。ここでは、電気料金の三原則に基づいた計算方法や料金の仕組みについて詳しく解説します。

電気料金の三原則に基づく

電気料金の計算は「原価主義の原則」「公正報酬の原則」「公平の原則」という三原則に基づいて行われます。これらの原則は、電力供給を安定的に行うために重要な役割を果たしています。

「原価主義の原則」とは、電力供給に必要なコストを適正に反映させた料金設定を行うことを意味します。

「公正報酬の原則」は、電力事業が持続可能な経営を続けるために必要な適正な利潤を確保することを目的としています。設備投資や資金調達に対する報酬が公正でなければ、電力会社は安定した供給を維持できません。

「電気の使用者に対する公平の原則」は、全ての利用者に対して公平な料金設定を行うことを求めています。

これらの原則により、電気料金は公平かつ利用者全員が平等なサービスを享受できるようになっています。

電気料金の仕組み

電気料金は、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金の4つの要素から成り立っています。これらの要素の組み合わせによって、月々の電気代が決まります。

基本料金は、契約プランごとに設定された固定料金です。最低料金もしくは契約アンペア数に応じて設定され、電気を全く使用しない月でも発生します

電力量料金は、使用した電力量(kWh)に応じて変動する料金です。使用量に応じて料金単価が変わるのが一般的です。

燃料費調整額は、燃料価格の変動に応じて電気料金が調整される部分です。燃料費が高騰すると電気料金も上がり、逆に燃料費が下がると電気料金も下がります。

そして「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」は、再生可能エネルギーの普及を促進するために徴収される料金です。

この4つの要素の合計によって、毎月の電気代は算定されています。

基本料金2種類

基本料金の設定には、アンペア制と最低料金制の2種類があります。

アンペア制とは、契約するアンペア数によって基本料金が決まる方式のことです。契約アンペア数が高いほど基本料金も高くなりますが、一度に多くの電力を使用できるメリットがあります。逆に、契約アンペア数が低ければ基本料金は低く抑えられますが、同時に使用できる電力の総量も小さくなります。

最低料金制とは、契約アンペア数にかかわらず最低料金が設定されている方式です。実際に使用した電力量が最低料金の電気料金を下回っていたとしても、最低料金は必ず請求されます。

この方式は、電気使用量が少ない家庭にとってはメリットが少ないですが、一定の使用量を超えると、アンペア制と比較して有利になることがあります。 電力会社や料金プランにより、この2つのいずれかの基本料金が採用されているのが一般的です。

電気代が高騰する理由

電気代が急上昇すると、多くの家庭で家計に影響が出ます。なぜ電気代が高騰するのか、その主な理由を知ることで、対策を講じるためのヒントを得ることができます。

ここでは、電気代が高騰する主な理由について解説します。

燃料費の高騰

電気料金の一部は、発電に使用される燃料の費用に依存しています。石油や天然ガス、石炭などの化石燃料の価格が上昇すると、その影響が電気料金に直接反映されます。

特に、国際的なエネルギー市場の変動は、燃料価格の急騰を引き起こすことがあります。たとえば、産油国の政治情勢の変化や、天候異変による供給不足なども燃料価格を押し上げる要因となります。

このような燃料費の高騰は、発電コストを増加させ、結果として電気代の高騰につながります。

円安の影響

日本は多くのエネルギー資源を輸入に頼っています。円安になると、輸入にかかる費用が増加し、結果として電気料金も高くなります。

これは、外国通貨に対する円の価値が下がると、同じ量の燃料を輸入するために必要な円の額が増えるためです。

たとえば、1ドル100円だった為替レートが120円になると、燃料の輸入コストは20%増加することになります。2024年6月時点で、1ドルは160円近くまで高騰しており、このまま円安が進んでいくと、さらに電気代が高騰する要因になりかねません。

再エネ賦課金の上昇

再生可能エネルギーの普及促進を目的として、再エネ賦課金が設定されています。

この賦課金は、再生可能エネルギーによる発電への参入や活用を支援するために、電気利用者全員から徴収されます。

再エネ賦課金は、電気料金の一部として毎月の電気代に含まれています。再エネ賦課金の金額は年々見直され、再生可能エネルギーの導入が進むに連れて増加する傾向にあります。

再エネ発電の量が増えることも単純に上昇の要因になりますし、再エネ以外の発電コストが下がれば、その差を埋める目的である賦課金も上昇します。このような再エネ賦課金の値上がりも、電気代の上昇に繋がる要因の一つです。

電気代が高いと感じたらチェックすべきポイント

以上のことを理解したうえで、電気代が急に高くなったと感じるときは、まずは原因を特定することから始めましょう。

以下のポイントをチェックすることで、電気代を効率的に管理し、無駄な支出を防ぐことができます。

ライフスタイルに変化はないか

まず、電気代が高くなった原因として、家族構成や生活スタイルの変化を確認しましょう。新しい家電の導入や、在宅時間の増加、季節的な変化によって電気の使用量が増えることがあります。

例えば、リモートワークが増えたことにより、昼間の電気使用量が増えた場合や、夏季や冬季のエアコン使用が増えた場合です。

また、新しい家電を購入した場合、その電力消費量を把握し、使い方を見直すことが重要です。

特に、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの大きな電力を消費する家電の使い方に注意が必要です。

さらに、家族が増えた場合や、子供の成長に伴う電気使用量の増加も電気代が高くなる原因となります。

これらの変化を見逃さず、適切な対応を行うことで、電気代を効果的に管理することができます。

無駄な電気を使っていないか

次に、無駄な電気の使用を確認します。無駄な電力使用の一つに、使っていない家電が消費している待機電力があげられます。

待機電力とは、家電が電源オフの状態でも電力を消費していることを指します。

例えば、テレビやパソコン、電子レンジなどの家電は、電源を切っていてもリモコンの信号を受け取るための電力や、内部の時計機能を維持するための電力を消費しています。

待機電力を削減するためには、使用していない家電のプラグをコンセントから抜くか、スイッチ付きのタップを利用すると効果的です。

また、照明の使い方も見直しましょう。必要のない部屋の照明は消す、安価で大きな節電効果のあるLED照明に変更するなどの工夫で、電気代を節約できます。特に、LED照明は消費電力が少なく、寿命も長いため、長期的な節約効果が期待できます。照明だけにとどまらず、空調など必要のない稼働を検証したり、簡単にできる無駄の排除で見直しをしてみましょう。

漏電の可能性はないか

漏電も電気代が高くなる原因の一つです。漏電とは、電気が正常な経路以外に漏れてしまう現象で、これにより無駄な電力消費が発生します。

漏電は、古い電気配線や劣化した家電製品が原因となることが多いです。

漏電の兆候としては、電気代が急に高くなる、ブレーカーが頻繁に落ちる、家電が異常に熱くなる、金属部分に触れたときに電流を感じる、などがあります。

これらの兆候が見られた場合は、速やかに専門の電気業者に点検を依頼しましょう。火災の原因になることもあります。特に、築年数が経過した建物や、古い家電を使用している場合は、注意が必要です。

契約プランは最適か

最後に、現在の契約プランが自分のライフスタイルに合っているかを確認しましょう。電力会社やプランによって、料金体系やサービス内容が異なるため、自分に最適なプランを選ぶことで電気代を節約できます。

例えば、夜間の電気使用量が多い家庭は、夜間料金が安いプランを選ぶことで節約できます。

また、定額制プランや、使った分だけ支払う従量制プランなど、様々なプランがあるため、ライフスタイルに合ったプランを選ぶことが重要です。

電気代を節約する方法

電気代を節約する方法はいくつかあります。まずは、家電の使い方を見直すことから始め、次に省エネ機能のある電化製品を利用すること、最後に電力会社の乗り換えを検討することも有効です。

家電の使い方を見直す

日常生活において、電気代を節約するためには家電の使い方を見直すことが基本です。エアコン、冷蔵庫、照明などの使用方法を少し工夫するだけで、大幅な節電が期待できます。

エアコンの節電方法としては、設定温度を適切に調整することが重要です。夏季には28度、冬季には20度を目安に設定し、扇風機やサーキュレーターを併用することで冷暖房効果を高めることができます。また、フィルターの定期的な掃除もエアコンの効率を保つために必要です。

冷蔵庫は、ドアの開閉回数を減らすことで無駄な冷却エネルギーの消費を防ぎます。さらに、食材を詰め込み過ぎないようにし、冷気が均等に行き渡るように工夫しましょう。

また、外出中にも無駄な電力を使っていないか別々の部屋でそれぞれエアコンを使っていないかなど、家電の使い方を見直すことが有効です。

省エネ機能のある電化製品を使用する

省エネ機能のある電化製品を選ぶことは、長期的な電気代の節約につながります。特に、エネルギー消費が大きい家電製品については、省エネ性能を重視した選択が重要です。

例えば、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの大型家電は、省エネラベルを確認して購入することが推奨されます。

省エネ性能の高い製品は、初期投資が高いことが多いですが、年間を通じて使用することで電気代の削減効果が期待できます。また、

省エネモードやタイマー機能を活用することで、さらに効率的な運用が可能です。

電力会社の乗り換えを検討

電力自由化により、多くの電力会社が競争するようになり、家庭向けにさまざまな料金プランが提供されています。これを活用し、自分に最適なプランを選ぶことで、電気代を節約することが可能です。

電力会社の乗り換えは、まず現在の使用状況を確認し、自分のライフスタイルに合ったプランを見つけることが重要です。

また、電力会社によってはキャンペーンを行い、安く乗り換えができる場合もあります。

エネワンでんきは、電気使用量にあわせて最適なプランが選べるほか、ガスとのセットプランや、さまざまな特典のついたプランも用意しています。

電力会社の乗り換えを検討しているなら、ぜひエネワンでんきをご検討ください。

エネワンでんきで電気代がいくら安くなるかシミュレーションする

電気代を見直して支出を減らそう

家庭の電気代は世帯人数や季節、地域によって大きく異なります。自身の住んでいる地域や世帯人数の平均と照らし合わせ、今の電気代が適切かを検討しましょう。

電気代が高いと感じた場合、効果的な節約方法を実践することで、支出を抑えることが可能です。

家電の使い方を見直し、省エネ機能のある製品を利用することで無駄な消費を減らしましょう。

契約プランや電力会社の見直しを行い、自分に合った最適なプランを選ぶことが重要です。これらの方法を実践することで、家庭の電気代を効果的に管理し、家計の負担を軽減することができます。

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