
冷房専用エアコンにはデメリットが多い?種類ごとの特徴や選び方のポイントを解説
冷房専用エアコンにはデメリットが多い?種類ごとの特徴や選び方のポイントを解説
暑い夏を乗り切るために新しくエアコンを設置するにあたって、できるだけコストは抑えたいとお考えなら、冷房専用エアコンという選択肢もあります。ただし、冷房専用エアコンにはデメリットもあるため、注意が必要です。今回は、冷房専用エアコンの種類や特徴、選び方のポイントを紹介します。目的にあったエアコン選びの参考にしてください。
【目次】
冷房専用エアコンとは?

冷房専用エアコンとは、暖房機能を搭載せず、冷房機能のみに特化したエアコンです。機能が限定される分、価格が安く操作もシンプルなのが特徴です。冷暖房エアコンよりも省スペースなモデルも多くなっています。夏の暑さ対策としてエアコンが必要になった際、床暖房やファンヒーターなどの暖房設備は整っている、あるいは温暖な地域でエアコン暖房は不要という状況なら、冷房専用エアコンを選ぶのがおすすめです。
冷房専用エアコンの種類と特徴

冷房専用エアコンには、おもに窓用タイプと壁付けタイプがあります。それぞれの特徴や違いを解説します。
窓用タイプ

「窓用タイプ」とは、窓に直接設置する、室内機と室外機が一体となったエアコンです。窓枠に専用の取付枠を取り付け、本体を嵌め込んで設置します。壁付けエアコンとは違って、壁に穴を開けて配管を通すなどの大がかりな工事は不要なため、賃貸住宅でも設置可能です。取り付けや取り外しは自分でも行なえます。
壁付けタイプ

一般的な冷暖房機能付きエアコンと同様に、壁に設置するエアコンです。暖房の機能がないだけであり、窓用エアコンよりも冷房効率が良く、広い部屋に対応したモデルがそろっています。壁付けタイプは設置工事が必要なため、基本的には戸建て住宅向けです。賃貸住宅で現在エアコンが設置されていない場合、新たに壁に配管穴を開けるなどの工事が必要となるため、大家の許可が必須であり、入居者の意思だけで導入するのは難しいでしょう。
冷房専用エアコンの電気代

冷房専用エアコンは、冷暖房エアコンに比べて導入コストは抑えられますが、ランニングコストはどうなのでしょうか。冷房専用エアコンの電気代について解説します。
【タイプ別】冷房専用エアコンの電気代
冷房専用エアコンの電気代を、冷房使用時の期間消費電力量(※)から見ていきましょう。(※JIS C 9612:2013に基づくエアコン運転期間の消費電力量)
電気料金は1kWh当たり31円(税込)として計算しています。
CORONA CW-F1625R(4~6畳用) | CORONA RC-2225R(6畳用) | CORONA RC-V2825R(10畳用) | 参考:CORONA CSH-N2225R(6畳用・冷暖房エアコン) | |
タイプ | 窓用 | 壁付け | 壁付け(インバーター搭載) | 壁付け(インバーター搭載) |
消費電力 | 550W(50Hz) 635W(60Hz) | 595W(50Hz) 720W(60Hz) | 820W(50Hz/60Hz) | 580W (冷房時) |
冷房能力 | 1.4kW | 2.0kW | 2.8kW | 2.2kW |
期間消費電力量 | 350kWh(50Hz) 400kWh(60Hz) | 367kWh(50Hz) 429kWh(60Hz) | 336kWh(50Hz/60Hz) | 233kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 10,850円(50Hz) 12,400円(60Hz) | 11,377円(50Hz) 13,299円(60Hz) | 10,416円(50Hz/60Hz) | 7,223円(50Hz/60Hz) (冷房時) |
出典:冷房専用シリーズ|ウインドエアコン|株式会社コロナ、製品詳細|冷房専用シリーズ|エアコン|株式会社コロナ、製品詳細|Nシリーズ|エアコン|株式会社コロナ、省エネ型製品情報サイト
一般的に、窓用タイプは壁付けタイプに比べて冷房効率は低くなります。また、電気代は、モーターの回転数を制御するインバーターを搭載しているかどうかで大きく変わってきます。インバーター搭載のエアコンなら、室温に応じて低速運転が可能なため、消費電力を大きく抑えられます。窓用タイプにはインバーターは搭載されていないことがほとんどであるため、電気代は割高になります。そのため、インバーター搭載の壁付けエアコンのほうが、ランニングコストは有利です。
電気代が気になる方への対策
新しくエアコンを導入すれば、当然電気代は上がります。これからかかる電気代を少しでも安くしたいなら、電力会社やプランの切り替えがおすすめです。電力会社やプランによって、基本料金や使用量に応じてかかる使用量料金などが異なるため、自分の使い方に合った電力会社やプランを選ぶことで、電気代を節約できます。また、エネワンでんきはお財布にも嬉しいお得なキャンペーンを用意しています。電力会社の変更を考えているなら、ぜひエネワンでんきのHPからキャンペーン情報をご確認ください。
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冷房専用エアコンのメリット

冷房専用エアコンは、冷暖房エアコンに比べて機能は限定的です。しかし、暖房を使う予定がないのであれば、冷房専用を選ぶ意味はあります。ここからは、冷房専用エアコンのメリットを3つ紹介します。
初期費用が安価
冷房専用エアコンは、一般的な冷暖房エアコンよりラインナップは限られるものの、比較的安い価格帯で購入できます。特に窓用タイプは本体価格が手頃なうえ、工事不要で設置できるのが一般的です。初期費用を大きく抑えられる点が魅力といえるでしょう。
操作がシンプルで使いやすい
冷房専用エアコンは機能が少ないため、基本的に操作はシンプルで直感的に扱えることも魅力です。設定項目も少ないので、機械が苦手な方にも適しているでしょう。
メンテナンスが簡単
冷房専用エアコンは、冷暖房エアコンに比べて部品点数が少なく、仕組みも簡単です。特に窓用タイプは手の届く範囲に設置されるため、フィルター掃除が簡単です。また、室外機一体型なので、室外機周りをメンテナンスする必要もありません。
冷房専用エアコンのデメリット

冷房専用エアコンは、冷房しか使用しない方にはメリットがあるものの、注意が必要なデメリットもあります。冷房専用エアコンを選ぶ際には、そのデメリットが自分の生活において問題にならないかを確認しておきましょう。
電気代が割高になる可能性がある
冷房専用エアコンは、タイプや製品によって電気代が割高になる可能性があります。窓用エアコンにはインバーターがありませんが、壁付けエアコンでもインバーター非搭載の製品があります。せっかく安価で設置できても、電気代を含むトータルコストでは割高になってしまうことがある点に注意が必要です。
運転音が大きい製品もある
窓用エアコンは室内機と室外機が一体となっているため、壁付けタイプに比べて運転音が大きくなります。音は部屋のなかだけでなく、近隣に響くこともあり、夜間の使用に適さない製品もあります。
定格出力が小さい製品もある
壁付けタイプの冷房専用エアコンは、広い部屋に対応したモデルがそろっています。しかし、窓用タイプは出力が小さいため、広い部屋には不向きです。おおむね6~8畳程度までの部屋にしか対応できません。
窓用タイプは防犯面に不安が残る
窓用タイプの冷房専用エアコンは、窓の一部を開けた状態で使用します。簡易的な鍵が付属するため、エアコン使用中でも外からは開けられませんが、気になる方もいるでしょう。補助鍵を追加するなどの対策方法がありますが、設置環境や製品によっては、エアコンを使用していないときにも戸締まりができないこともあるため、あらかじめ確認が必要です。
冷房専用エアコンを選ぶポイント

冷房専用エアコンはタイプや製品によってさまざまな特徴があります。自分に合った冷房専用エアコンを選ぶために、押さえておくべきポイントを紹介します。
タイプ別の特徴を理解しておく
冷房専用エアコンは、壁付けタイプと窓用タイプで特徴が異なります。壁付けタイプは、冷暖房エアコンと同様に設置工事が必要ですが、冷房効率が高い点が魅力です。インバーターを搭載したモデルであれば省エネ性能も兼ね備えています。窓用タイプは、本体価格がリーズナブルなうえ、壁に配管を通す工事が不要なため、設置コストを抑えられる点が魅力です。これらの特徴を理解したうえで、自分に合ったタイプを選びましょう。
部屋の広さに合ったものを選ぶ
エアコンには、設置する部屋の広さに見合った冷房能力が求められます。エアコンの性能に対して部屋が広すぎると十分な冷房ができず、反対に部屋が狭すぎると冷房能力が無駄になってしまいます。使いたい部屋の広さに合ったモデルを選びましょう。6畳前後なら窓用タイプでも壁付けタイプでも対応できますが、それ以上広い部屋では壁付けタイプを選ぶ必要があります。
機能性や衛生面を比較する
冷房専用エアコンはシンプル構造ながらも、最近では多機能モデルも増えてきています。使いやすさに特化したシンプルなものや、抗菌機能を備えた長期利用に向いているものなどがあるため、自分に合った冷房専用エアコンを選ぶことが大切です。
冷房専用エアコンにはメリット・デメリットがある

冷房専用エアコンは、夏場限定の使用やコスト重視の方に向いている製品です。窓用タイプと壁付けタイプがあり、それぞれさまざまな特徴やメリット・デメリットがあります。設置条件や環境に応じて、最適な製品を選びましょう。また、エアコンを設置すれば、新たに電気代もかかるようになります。電気代を今より安くしたい方には、電力会社・プランの切り替えがおすすめです。エアコンと電力会社を賢く選び、お財布にも優しい快適な夏を過ごしましょう。
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エネワンでんき編集部
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