
家賃は手取りの何割が正解?無理のない物件選びのコツを解説
家賃は手取りの何割が正解?無理のない物件選びのコツを解説
家賃の目安は手取りの何割程度なのか、気になる方も多いのではないでしょうか。収入に対する適切な家賃の割合や家賃以外にかかるコストを知ることで、無理のない物件選びが可能となります。この記事では、家賃は手取りの何割が目安か、手取り別の家賃シミュレーションなどを紹介します。あわせて、家賃を抑える工夫と物件選びのコツなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【目次】
6.手取りに見合った家賃設定で、無理のない暮らしを実現しよう
家賃の目安は手取りの何割?

はじめに、無理のない家賃の目安は手取りの何割程度なのかを見ていきましょう。
手取りの3割の考え方
「手取り」とは、給料から税金や保険料を差し引いた金額を指します。
家賃の目安は、この「手取り」が月収の3割以内に収まるようにするのがおすすめです。手取りの3割以内は、多くの人が月収から生活費や貯蓄、固定費などを差し引いたあとでも、無理なく支払えるラインの目安と考えられるためです。
手取りの2割の考え方
前述したように、家賃の目安は「手取り月収の3割以内」とおすすめしましたが、物価高などの影響もあり、2割とする考え方もあります。
手取り額の1/3では生活費を圧迫してしまう可能性もあるため、手取りの2割を目安にして家賃を抑えるのも考え方の一つです。
【手取り別】家賃シミュレーション

家賃の目安がわかったところで、手取り別に毎月かかる家賃や生活費などのシミュレーションをしてみましょう。ここでは、「手取り20万円の一人暮らし」「手取り40万円の3人暮らし」を例に紹介していきます。
【手取り20万】一人暮らし
手取り20万円の一人暮らしの場合、家賃や主な生活費の目安は以下です。
項目 | 金額の目安 |
家賃 | 5万~6万円 |
食費 | 4万5,000円 |
水道光熱費 | 1万5,000円 |
交通通信費 | 2万円 |
合計 | 12万円~14万円 |
【手取り40万】家族3人暮らし
手取り40万円の家族3人暮らしの場合、家賃や主な生活費の目安は以下になります。
項目 | 金額の目安 |
家賃 | 10万~13万円 |
食費 | 8万円 |
水道光熱費 | 2万5,000円 |
交通通信費 | 4万円 |
合計 | 25万円~28万円 |
上表では、どちらのケースも衣料費や交際費、娯楽費、貯蓄などは含んでいません。そのため、手取り月収から合計額を差し引いた分から割り振ることになります。
家賃以外にかかるコスト

ここでは、家賃以外にかかるコストについて詳しく見ていきましょう。
管理費・共益費・駐車場代などの諸費用
賃貸物件を契約する際は、家賃以外の諸費用を忘れずに計算することが大切です。仮に、家賃を手取りの3割以内に抑えたい場合、管理費や共益費、駐車場代なども含めて3割以内になるようにしましょう。
敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用
初期費用は、賃貸住宅に入居する際に最初に支払う費用のことです。賃貸借契約時に必要となる初期費用は、礼金や敷金、日割り家賃、前家賃、仲介手数料、火災保険料などが挙げられます。
初期費用の金額は、家賃の5~6か月分が一般的です。
光熱費・通信費・保険料など固定費
定期的に発生する費用のことを固定費といい、家賃以外に通信費や水道光熱費、保険料などが挙げられます。特に水道光熱費は、引越し後の部屋の広さや生活スタイルによって高くなる可能性があるので注意しましょう。
上記のように、家賃以外の費用を含めると思っていた以上に高くなってしまうことも考えられます。家賃の安さだけを見て決めてしまわず、十分に検討することが大切です。
ボーナスや手当などを考慮するのはNG

「ボーナスや特別手当もあるから、それも含めて家賃を決めよう」と考えるのはおすすめできません。その理由について解説します。
ボーナスがある場合の家賃設定
ボーナスを含めた手取り年収を、12ヵ月で割って計算するのはおすすめしません。特にボーナスは、月々の給与と異なり不確定要素の多い収入です。手取り額には含めず、臨時収入として扱いましょう。
住宅手当・家賃補助がある場合の家賃設定
企業の福利厚生として、住宅手当や家賃手当が支給される場合があります。ただし、住宅手当や家賃補助もボーナスと同じく、確実に支給されるとは限りません。
社会情勢や企業の業績などの影響により、支給額が減額されたり支給されなくなったりする可能性があります。
将来「家賃が払えない」と困ることがないよう、家賃は安定した収入のなかで考えましょう。
家賃を抑える工夫と物件選びのポイント

理想の物件を見つけるためには、家賃と条件のバランスを取ることが大切です。ここでは、家賃を抑える工夫と物件選びのポイントを解説していきます。
妥協できそうなポイントを探す
「駅から近く、築年数も新しくて広い」など、条件の良い物件ほど家賃は高くなる傾向にあります。
「築年数は新しいほうがよいが、駅からは遠くても構わない」「間取りの広さは確保したいが、築年数は古くてもよい」など、選ぶ際の条件に優先順位を付けて、妥協できるポイントを探しましょう。
「バストイレ別」「2口コンロ設置」など、設備に関しても優先順位を決めておくことで、家賃を抑えやすくなります。
シェアハウスを検討する
シェアハウスとは、部屋は個別にありながら、キッチンや浴室、リビングなどをほかの居住者と共有する物件です。
シェアハウスには敷金・礼金がない物件も多く、通常の賃貸物件と比べて入居時の負担が少ないというメリットがあります。また、キッチンや浴室が共用なので、水道光熱費が家賃に含まれている場合が多く、生活費を節約できる点も魅力です。
ただし、ほかの居住者とトラブルが起きやすい、プライバシーの確保が難しいといったデメリットもあります。自身のライフスタイルに合っているか、慎重に検討することが大切です。
フリーレント住宅を探す
家賃を抑えるには、フリーレント住宅を検討する方法もあります。
フリーレントとは、一定期間家賃が無料になるという意味です。例えば「フリーレント2か月」の場合、賃料の2ヵ月分が無料となります。フリーレントの物件ごとに期間は異なりますが、1〜2か月程度に設定している物件が多いでしょう。
フリーレントを利用すれば、引越し時期の費用負担を軽くすることが可能です。
手取りに見合った家賃設定で、無理のない暮らしを実現しよう

家賃は「手取りの2~3割」という目安を参考にしつつ、実際の生活スタイルや将来設計に応じて柔軟に検討することが大切です。
また、住宅手当や家賃補助などの福利厚生制度を利用する場合は、「補助がなくなったときに家賃を払えるか」という視点で家賃を設定しておくと安心です。
住まいにかかる費用は、管理費や光熱費、通信費などの固定費を含めたトータルの支出バランスを意識すれば、家計のコントロールがしやすくなります。自身の手取り額に見合った家賃設定で、無理のない暮らしを実現しましょう。
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エネワンでんき編集部
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