リユースとはどういう意味?具体例やメリット・デメリットをわかりやすく解説

リユースとはどういう意味?具体例やメリット・デメリットをわかりやすく解説

リユースとはどういう意味?具体例やメリット・デメリットをわかりやすく解説

地球温暖化や海洋汚染、大気汚染など、私たちを取り巻く環境にはさまざまな問題が存在しています。そのため、「子どもたちの未来のために、できるだけ環境によいことをしていきたい」と考える方も多いのではないでしょうか。リユースとは、家庭でも手軽に始めることができる、自然環境への負担を軽減する取り組みの一つです。こうした取り組みは、多くの人が同じように気を付けていくことで次第に大きな力となるでしょう。この記事では、リユースの意味やメリット・デメリットについて解説します。すぐに実践できる具体例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

【目次】

1.リユースとは?

 1-1.リユースの意味

 1-2.「3R」の違い

2.リユースの必要性が高まっている理由

 2-1.埋め立て処分場の容量が減少しているから

 2-2.温室効果ガスが増加しているから

 2-3.資源の枯渇が進んでいるから

3.リユースの具体例

 3-1.衣服

 3-2.家具

 3-3.家電

 3-4.車

 3-5.その他

4.リユースのメリット

 4-1.温室効果ガスの排出を削減できる

 4-2.過剰な生産を抑えられる

 4-3.安価で製品を購入できる

5.リユースのデメリット

 5-1.リユースのほうが高い金額になることがある

 5-2.産業が停滞する可能性がある

6.リユースは簡単に始められる

リユースとは?

リユースとは具体的に何を意味するのでしょうか。まずは、リユースの意味や3Rの違いについて確認しておきましょう。

リユースの意味

リユースとは、一度使ったものを捨てずに繰り返し使用することを指します。

例えば、使わなくなったものを、フリーマーケットで販売する・リサイクルショップの買取に回す・寄付をするなど、再び消費の段階に戻す取り組みがリユースです。

「3R」の違い

3R(スリーアール)とは、持続可能な未来のための3つのアクションであるReduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の頭文字を取ったものです。それぞれ次のような意味があります。

・リデュース:「減らす」という意味。無駄な消費を減らし、使用する資源や排出するゴミの量を少なくすること

・リユース:一度使用したものを捨てずに繰り返し使うこと

・リサイクル:廃棄物から資源を再生し、新たな製品やエネルギーに転換すること

リユースとリサイクルは似ていますが、リユースは元の形を変えずに利用するのに対し、リサイクルは分解する・溶かすなどして別の形に作り替えて再利用します。

3Rはどれも、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量の削減や、環境汚染の軽減などにつながる重要な取り組みです。

リユースの必要性が高まっている理由

3Rのうち、リサイクルについては施策が整備され、流れが定着しつつある一方、リユースへの取り組みは進んでいないのが現状です。しかし、持続可能な社会の実現に向けて、リユースの必要性は日々高まっています。

ここでは、リユースが必要とされている理由について見ていきましょう。

埋め立て処分場の容量が減少しているから

排出されたゴミのうち、リユースできない分は焼却施設で燃やされ、その焼却灰は最終処分場に埋め立てられます。

しかし、環境省の「令和6年版 環境・循環型社会・生物多様性白書」によると、処分場はあと約20年で満杯になるとされており、残余容量は逼迫している状況です。

そのため、リデュース、リユース、リサイクルの取り組みにより、ゴミの排出量を削減することが喫緊の課題となっています。

温室効果ガスが増加しているから

焼却施設でゴミを燃やすと、温室効果ガスの一つである二酸化炭素が発生します。温室効果ガスとは、地球の気温を維持する効果のある物質で、生物が生息する気温を保つのにある程度は必要なものです。

しかし、近年は温室効果ガスの排出量が増加し、地球の気温が上がり続けているため、海水面の上昇や異常気象、海氷の変化などさまざまな問題を引き起こす原因となっています。

温室効果ガスの問題を解決するには、ゴミの排出量を削減していかなければなりません。そのためにも、リデュース、リサイクルとともにリユースを推進していく必要があります。

資源の枯渇が進んでいるから

プラスチックの原料は石油のため、プラスチック製品やプラスチック包装を使い捨てることは、石油資源を消費し続けることにほかなりません。

世界人口の増加や各国の経済発展にともない、石油消費量は増加傾向にあります。しかし、石油は限りある資源であり、今後の需要の増加や採掘条件によっては、将来的な供給リスクが懸念されます。

そのため、リユースをはじめとする取り組みにより、積極的に資源の有効活用を図ることが求められています。

リユースの具体例

家庭でリユースを行うには、まず何から始めればよいのでしょうか。ここでは、リユースの具体例をご紹介します。

衣服

サイズが合わなくなった、好みが変わったなどの理由で不要になった衣服のうち、まだ着られそうなものをほかの人に譲ることでリユースとなります。

リユースショップやフリーマーケットで古着を売買すれば、手軽に衣服のリユースが実現できます。また、着なくなった衣服を家族や友人などにあげる「お下がり」もリユースの一つです。

家具

食器棚やタンス、テーブル、いす、ソファなどの家具は、中古でも需要があります。

引越しや買い替えなどで使わなくなった家具は、すぐに粗大ゴミに出すのではなく、家具を取り扱っているリサイクルショップに買取を依頼してみるとよいでしょう。

また、自治体によっては粗大ゴミとして回収した家具のうち、まだ使えそうなものを市民に無償で提供したり、修繕して販売したりしているところがあります。家具を購入する際には、こうしたサービスの利用を検討してみるのもおすすめです。

家電

中古の家電を買うこともリユースといえます。

リサイクルショップではテレビや冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、掃除機などの中古家電が通常より安く販売されているケースがあります。

引越しの費用を抑えたいときなどは、リユースも兼ねて、中古家電をリサイクルショップで購入してみるのもよいでしょう。

古くなった、走行距離が長くなったなどの理由で廃棄される車のなかには、まだ利用できるものも多くあり、リユースすることが望まれています。

自走できる車については、状態に応じて国内や海外の需要がある場所を選別し、販路が決められています。

中古車としての再利用が難しい車は廃車になりますが、鉄スクラップとしてそのまま処分するのではなく、状態の良い部品をそのまま再利用することでリユースが可能です。

その他

そのほか、シャンプーや洗剤を購入する際に詰め替え用を選ぶことも、同じボトルを使用し続けるためリユースにつながります。

また、トレーディング系のカードやフィギュア、バッグ、アクセサリーなど、身近なものを売ることでも手軽にリユースを実現できます。

リユースのメリット

リユースのメリットは、おもに3つあります。詳しく見ていきましょう。

温室効果ガスの排出を削減できる

リユースの大きなメリットとして、まず温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を削減できることがあげられます。

二酸化炭素は、製品の「製造」「廃棄」「使用」の3つのタイミングで排出されます。リユースを行えば、新たな製品の「製造」と使われなくなった製品の「廃棄」を減らせるため、資源を節約しながら温室効果ガスの排出量を削減することが可能です。

また、温室効果ガスの削減に関心がある方は、家庭で使用する電力プランを見直すのもよいでしょう。

エネワンでんきの「カーボンニュートラルでんき」なら、二酸化炭素を排出しない「実質再生可能エネルギー100%」の電気を家庭でお得に使用できます。

「カーボンニュートラルでんき」では、再生可能エネルギー発電の持つ「二酸化炭素を排出しない」という環境価値を、「非化石証書」という仕組みを通じて供給する電気に付与しています。

そのため、「カーボンニュートラルでんき」のプランを利用するだけで、環境保全に貢献することが可能です。

カーボンニュートラルでんき(実質再エネプラン) | エネワンでんき

過剰な生産を抑えられる

リユースを行って製品を長く使う人が増えれば、新たな製品の需要が減るため生産量を抑えることができます。

そして、製品の生産を抑えることは、生産過程で使用される自然資源の消費を抑制するだけでなく、ゴミの排出量の削減にもつながります。

資源の過剰な消費やゴミの排出を減らし、環境への負荷を軽減できる点も、リユースの大きなメリットといえるでしょう。

安価で製品を購入できる

リサイクルショップでは、新品よりも非常に安い価格で中古品が販売されています。状態の良い中古品を選べば、新品で購入するよりもお得に製品を手に入れることが可能です。

このように、お金の節約につながる点もリユースのメリットの一つといえます。

リユースのデメリット

リユースはメリットの多い取り組みですが、いくつかのデメリットもあります。メリットと併せてデメリットについても確認しておきましょう。

リユースのほうが高い金額になることがある

リユースの製品は中古品のため、なかには修理が必要なものや使えない場合もあります。製品によっては修理費用がかさむこともあり、必ずしもお得になるとは限りません。

リユースか新品購入かの判断は、製品の状態をよく確認し、必要なコストを考慮しながら検討するとよいでしょう。

産業が停滞する可能性がある

リユースは新しい製品を購入せず、中古品を繰り返し使用する取り組みのため、産業や経済の停滞につながる可能性が懸念されています。

リユースが広がることで消費が減退し、製造業や小売業をはじめとした産業に悪影響をおよぼす恐れがあるという考え方です。

しかし、中古品の流通が増えることから、全体としては経済への影響はないとする見方もあります。

リユースは簡単に始められる

リユースとは、一度使用したものを捨てずに繰り返し使うことを意味します。リユースはリデュース、リサイクルと合わせて3Rと呼ばれ、温室効果ガスの削減や環境汚染の軽減につながる重要な取り組みとして位置付けられています。

家庭ではリサイクルショップなどを利用することで、衣服や家具などの身近なものを簡単にリユースすることが可能です。リユースには環境面でのメリットだけでなく、製品を安価に購入できるというメリットもあるため、積極的に取り組めばお金の節約にもつながるでしょう。

また、家庭で使用する電力プランを見直すことでも、手軽に環境への貢献ができます。二酸化炭素を排出しない実質再生可能エネルギー100%の「カーボンニュートラルでんき」を、環境に対する取り組みとして検討してみてはいかがでしょうか。

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    エネワンでんき編集部

  • エネワンでんき編集部は、電気代の見直しや節約の工夫、電力会社の選び方など、暮らしに役立つエネルギー情報をわかりやすく丁寧に発信し、日々の生活に寄り添う情報をお届けします。

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