二酸化炭素を減らすには?環境への影響と簡単にできる家庭での取り組み10選

二酸化炭素を減らすには?環境への影響と簡単にできる家庭での取り組み10選

二酸化炭素を減らすには?環境への影響と簡単にできる家庭での取り組み10選

二酸化炭素が増えることで生じる環境問題を阻止するには、日々の生活を見直して二酸化炭素の排出量を減らすことが大切です。この記事では、二酸化炭素の増加による環境への影響と、家庭で実践できる削減方法を10個紹介します。

【目次】

1.二酸化炭素と地球温暖化の関係

2.二酸化炭素の排出量

 2-1.日本の二酸化炭素排出量

 2-2.家庭からの二酸化炭素排出量

3.二酸化炭素が増えるとどうなる?

 3-1.海水面の上昇

 3-2.農作物への影響

 3-3.異常気象の進行

4.【家庭で簡単】二酸化炭素を減らす取り組み10選

 4-1.エコバッグを使用する

 4-2.LEDを使用する

 4-3.待機電力を減らす

 4-4.お風呂の残り湯で洗濯する

 4-5.シャワーの時間を短くする

 4-6.エアコンの温度設定に注意する

 4-7.保温機能を止める

 4-8.車の運転時間に注意する

 4-9.テレビの使用時間を減らす

 4-10.再エネ電気を使う

5.二酸化炭素を減らすには日々の意識が大切

二酸化炭素と地球温暖化の関係

最初に、二酸化炭素と地球温暖化の関係について説明します。

地球は二酸化炭素やメタン、フロンなどの温室効果ガスによって、生き物が快適に暮らせる温度に保たれています。地球に温室効果ガスが存在しなかった場合、太陽からの熱は地球からすべて宇宙空間へと逃げてしまいますが、実際は温室効果ガスが宇宙空間へ逃げる熱を適度に抑え、吸収してくれているのです。

しかし、温室効果ガスが増えすぎると、本来放出されるはずの熱まで抑えられて地表にたまってしまい、地球の温度が上昇します。これが、いわゆる地球温暖化です。

地球温暖化がこのまま進行すると、人間をはじめとするさまざまな生物にとって、住みにくい環境になってしまうでしょう。

二酸化炭素の排出量

現在、どのくらいの二酸化炭素が排出されているのでしょうか。ここでは、日本全体の排出量と家庭からの排出量を紹介します。

日本の二酸化炭素排出量

環境省が公開しているデータによると、2023年度の日本の温室効果ガス排出・吸収量は約10億1,700万トンです。2022年度のデータよりも4.2%減少しており、10年前の2013年度のデータと比べて27.1%減少しているという結果となりました。

出典:2023年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量について|環境省

家庭からの二酸化炭素排出量

環境省の調査によると、2023年度の1世帯当たりの二酸化炭素排出量は2.52トンCO2でした。内訳は電気が68.7%、都市ガスが14.3%、LPガスが5.6%、灯油が11.9%となっています。

ただし、この数値は全国統計であり、地域によって二酸化炭素排出量やその内訳は異なります。


出典:令和5年度 家庭部門の CO2排出実態統計調査 結果について(速報値)|環境省

二酸化炭素が増えるとどうなる?

二酸化炭素が増え続けると、私たちの生活にさまざまな影響をおよぼします。代表的なものとして、以下の3つが挙げられます。

海水面の上昇

地球温暖化で気温が上がると、北極・南極の氷河や氷床が溶け出します。この水が海に流れ込んで海水面が上昇することで、海抜の低い土地や島国では浸水・水没が起こる危険性があります。

水は温度が上がると体積が膨張する性質があり、これも海水面の上昇に影響しているでしょう。

農作物への影響

農作物の生育は、気温や降水量、日射量などに左右されます。地球温暖化によって気温が上昇したり、雨の降らない日が続いたりすると、お米の白濁や果実の着色不良などの被害が懸念されます。作物の質が低下するだけでなく、収穫量が減ることもあるでしょう。

異常気象の進行

地球温暖化の影響で気温が上昇し続けると、地面や海からの水分蒸発量が増加し、大気中に多くの水蒸気が存在する状態になります。その結果、雨量の増加や台風の大型化といった異常気象が発生する頻度が高くなると考えられます。

【家庭で簡単】二酸化炭素を減らす取り組み10選

地球温暖化を防ぐには、二酸化炭素の排出量を減らすことが大切です。そのための取り組みのなかには、家庭でも簡単にできることがいくつもあります。一つひとつは些細な行動でも、積み重ねれば環境に良い影響を与えることになるでしょう。

ここでは、家庭で手軽に取り組める二酸化炭素削減方法を10個紹介します。

エコバッグを使用する

レジ袋の原材料であるプラスチックは、燃焼時に二酸化炭素を排出します。そのため、買い物へ行く際は積極的にエコバッグを使用しましょう。レジ袋の代わりにエコバッグを使い、省包装の商品を選ぶことで、1世帯当たり、1年間で約58kgもの二酸化炭素を削減できるといわれています。

LEDを使用する

LED照明は白熱電球よりも寿命が長く、同じ明るさでも消費電力は少なくて済みます。自宅の照明が白熱電球の場合、これらに切り替えれば、二酸化炭素排出量を抑えつつ電気代を節約することが可能です。

購入費用は白熱電球より高いものの、寿命と消費電力を考えると、LED照明のほうがお得といえます。

待機電力を減らす

待機電力とは、家電製品の不使用時でも、コンセントに接続されているだけで消費する電力のことです。家電製品を長時間使用しないときは、主電源を落としたり電源プラグを抜いたりしておくことで、無駄な待機電力をカットできます。

こまめに電源プラグを抜くのが面倒な場合は、節電タップを活用すると便利です。一つひとつのコンセント口にスイッチが付いており、簡単にオン・オフを切り替えられます。

お風呂の残り湯で洗濯する

お風呂の残り湯を洗濯に利用することは、水道代の節約だけでなく、二酸化炭素削減にもつながります。お湯が温かいうちに洗濯すれば、洗濯物の汚れが落ちやすいというメリットもあります。

残り湯を浴槽から洗濯機へ移す際は、市販されている「風呂水ポンプ」を使用するのがおすすめです。浴槽からお湯を自動で汲み上げてくれます。

シャワーの時間を短くする

シャワーの時間を1日1分減らすだけでも、年間で約69kgの二酸化炭素を削減できるとされています。水道代の節約にもなるため、シャワーを出しっぱなしにしないよう心がけましょう。

エアコンの温度設定に注意する

エアコンは、特に多くの電力を消費する家電製品の一つです。そのため、冷房の設定温度を1度高く、暖房の設定温度を1度低くするだけでも、省エネ効果を得られるでしょう。さらに、二酸化炭素の削減および電気代の節約につながります。

服装を調整したり、サーキュレーターなどを活用したりすれば、設定温度を変更しても快適に過ごせるでしょう。

保温機能を止める

炊飯ジャーや電気ポットは利用時間が長くなりやすく、気付かないうちに多くの電力を消費していることがあります。そのため、必要なとき以外は保温機能を止めましょう。炊飯ジャーで長時間保温するよりも、必要な量だけ炊き、電子レンジで温め直すほうが、電力の消費量は少なくなります。

電気ポットも、必要なときにその都度沸かすほうが効率的です。

車の運転時間に注意する

車はガソリンを動力とするため、排気ガスには二酸化炭素が含まれています。そのため、公共交通機関などを活用して車の使用を控えれば、二酸化炭素の削減につながるでしょう。例えば、往復8kmの運転を1週間につき2日控えた場合、年間で約184kgの二酸化炭素を削減できるとされています。

車を利用する場合でも、アイドリングストップや発進時のふんわりアクセルなどを心がけることが大切です。

テレビの使用時間を減らす

テレビは使用時間を1日1時間減らすだけでも、年間で約14kgの二酸化炭素を削減できるとされています。見たい番組だけを視聴し、見ないときは電源を切っておきましょう。

再エネ電気を使う

石油や天然ガスのような化石燃料は有限であり、燃焼時に多くの二酸化炭素を発生させます。そこで近年、化石燃料に代わるエネルギーとして注目されているのが、再生可能エネルギーです。

再生可能エネルギーは自然の力を活用して生成するため、環境への負荷が低く、長期的な二酸化炭素の削減において必要不可欠といえます。

エネワンでんきでは、非化石証書(「二酸化炭素を排出しない」という環境価値を証書化し、価値を取引できるようにしたもの)を利用して供給する電気に与える「実質再エネプラン」をご用意しています。

いつも通り電気を使用しながら二酸化炭素排出量の削減に貢献できるため、気になる方はぜひ検討してみてください。詳しくは、以下のページをご覧ください。

カーボンニュートラルでんき(実質再エネプラン)

二酸化炭素を減らすには日々の意識が大切

日本の二酸化炭素の排出量には、家庭での電力消費も大きく関係しています。二酸化炭素が増えて地球温暖化が進行すると、海水面の上昇や農作物の不作、異常気象などが起こる可能性があるため、早いうちから対策しなければなりません。

二酸化炭素の削減のために私たちができることは、意外とたくさんあります。一人ひとりが省エネを意識し、できるところから始めるのが大切です。

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    エネワンでんき編集部

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