
エアコンの室外機カバーは意味がある?得られる効果とは?選び方のコツも紹介
エアコンの室外機カバーには意味がある?得られる効果とは?選び方のコツも紹介
SNSなどで「室外機カバーを取り付けると節電効果がある」という情報を目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。室外機カバーは直射日光による温度上昇を防げるため、節電効果が期待できます。ただし、十分な効果を得るには色味やサイズに気を付ける必要があります。間違った使い方をすると、逆効果になることもあるでしょう。この記事では、エアコンの室外機カバーで得られる効果や選び方のコツ、使用時の注意点を解説します。室外機カバーの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
【目次】
エアコンの室外機カバーとは

エアコンの室外機カバーとは、室外機を保護するために取り付けるカバーのことです。直射日光から守ったり、住宅の外観を整えたりするために設置されます。屋根のように装着するタイプや、周囲を囲うように設置するタイプなどがあり、使用する素材も商品によって異なります。
エアコンの室外機カバーの種類

エアコンの室外機カバーの種類は、主に以下の3つがあります。
屋根タイプ
屋根タイプは、室外機の天板部分のみを覆うタイプです。横や真正面からの直射日光には弱いものの、上部からの光を防げます。シンプルな構造のため簡単に設置でき、DIYが苦手な方も安心して導入できるでしょう。
場所をとらないため、設置スペースが限られている場合にも向いています。
すだれタイプ
すだれを使って直射日光から室外機を守る方法もあります。サイズを調整すれば広く覆うことができるため、上部だけでなく横や真正面からの日差しも防げます。ベランダに取り付ける場合は、目隠しにもなるでしょう。
ただし、室外機に直接取り付けると熱がこもりやすくなり、かえって電力を消費してしまいます。そのため、すだれの上部分は物干し竿や外壁に取り付け、下部分は室外機から少し離れた場所で重石や杭を使って固定してください。
すだれ以外に、シェードやグリーンカーテンも日差し対策に活用できます。
ボックスタイプ
室外機をコの字型にすっぽり覆うタイプのカバーを「ボックスタイプ」「ルーバータイプ」と呼びます。素材は木製・アルミ製・ステンレス製のものが多く、デザイン性に優れているため、「庭の景観を整えたい」「室外機を目立たせたくない」という方に向いているでしょう。
エアコンの室外機カバーの効果

エアコンの室外機カバーを初めて知った方のなかには「取り付けるメリットは?」「節電には有効?」などと感じる方もいるかもしれません。ここでは、室外機カバーの効果について説明します。
直射日光を遮り省エネになる
エアコンは、室内機と室外機の間で冷媒ガスを循環させて熱をやり取りすることで、部屋の温度を調整しています。しかし、冷房時に室外機またはその周辺に直射日光が当たり続けると、本体の温度が上昇して正常な放熱ができなくなります。
その結果、エアコンの効きが悪くなったり、余計な電力を消費したりする可能性があるのです。
そこで室外機カバーを取り付けることで、直射日光が遮られて温度上昇による運転効率低下を防ぐことができます。加えて、節電効果も期待できるでしょう。
なお、日頃から省エネを意識している方は、電力会社の見直しもおすすめします。例えば、エネワンでんきの「カーボンニュートラルでんき(実質再エネプラン)」なら、環境に配慮した電力消費が可能です。
詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
室外機の汚れや劣化を防ぐ
室外機カバーは、直射日光以外にもほこりやゴミ、雨、雪といった外部環境から守ってくれるため、室外機の汚れや劣化を防げます。これによりトラブルのリスクが軽減し、室外機の寿命を延ばす効果が期待できます。結果的にメンテナンスの回数が減る可能性もあるでしょう。
見た目がおしゃれになる
室外機カバーは、デザイン性の高い商品も多く販売されています。特にボックスタイプは背面を除く3面を覆う形状のため、庭や建物の景観に合ったデザインを選ぶことで、室外機の存在感を薄めることが可能です。
見た目がすっきりするだけでなく、全体の雰囲気も統一させられるでしょう。
エアコンの室外機カバーを選ぶポイント

室外機カバーにはさまざまな種類があるため、どれを選べば良いか迷う方も多いでしょう。ここでは、室外機カバーを探すうえで押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
素材
屋根タイプにはプラスチックやアルミ、ボックスタイプは木やスチール、アルミといった素材が主に使われます。前者は素材による大きな違いはないものの、後者の場合は素材ごとに特徴が異なるため、自宅の環境や求める性能に合わせて選んでください。
例えば、木製なら景観に溶け込みやすく補修も比較的簡単ですが、劣化しやすい傾向にあります。スチール製は頑丈で衝撃に強いものの、サビやすいです。
色
室外機カバーにはさまざまな色味がありますが、日よけ対策を考えるうえでは日光を反射しやすい白色をおすすめします。白色の室外機カバーを選べば熱がこもりにくくなり、性能低下を予防できるでしょう。
反対に、黒色または黒に近い濃い色は熱を吸収しやすいため、室外機カバーの色味としては避けたほうが無難です。
サイズ
室外機カバーを購入する際は事前に室外機本体の幅・高さ・奥行きを計測し、実物よりも少し大きめの商品を選びましょう。
ジャストサイズの商品のほうがすっきりとした見た目になるものの、ボックスタイプの場合、本体と室外機カバーの間が狭いと熱がこもりやすくなります。屋根タイプにおいても、本体と同じサイズ感だと直射日光を防ぎきれず、効果が薄れてしまいます。
運転効率を維持しつつ直射日光を避けるには、自宅の室外機に最適なサイズ感を選ぶことが大切です。
室外機の寸法は説明書にも記載されていますが、設置環境によっても購入すべき室外機カバーのサイズは変わります。そのため、実際に寸法を計測してからの購入がおすすめです。
エアコンの室外機カバー使用時の注意点

室外機カバーの活用は節電につながりますが、使い方を間違えると逆効果になる可能性もあります。実際に使用する際は、以下の点に注意してください。
なお、賃貸物件に備え付けられているエアコンは大家や管理会社が管理しているため、室外機カバーによっては事前に相談が必要なケースもあります。
給排気口を塞がないようにする
室外機カバーを設置する際に覚えておきたいのが、空気の通り道を塞がないようにすることです。室外機の吸い込み口や吹き出し口を塞いでしまうと、熱がこもり内部の温度が上昇してしまいます。そのまま使用していると、エアコンの性能低下だけでなく故障につながることもあります。
屋根タイプは室外機上部に取り付けるため問題ありませんが、ボックスタイプを設置する際は、空気の通り道を十分に確保しましょう。
置き方を調整する
室外機カバーの効果を十分に引き出すためにも、日差しの向きや角度を把握したうえで設置しましょう。
特に屋根タイプの場合、建物の立地や生活環境によって日差しの差し込み具合は変わります。例えばマンションの高層階に住んでいる場合、室外機の真上よりも側面や前面から直射日光が入り込む可能性が高いと考えられます。
そのため、事前に日光がよく入る場所を観察し、日光を最も効果的に遮れる位置に室外機カバーを取り付けましょう。奥行きのある商品や横幅の広い商品が必要になる場合もあります。
定期的にメンテナンスする
室外機は屋外に設置されるため、室外機カバーはどうしても汚れやすいものです。そのまま放置していると通気性が悪くなるおそれがあるため、定期的にメンテナンスを行いましょう。
室外機カバーの表面は、基本的にやわらかいブラシや中性洗剤を湿らせた布で優しく拭き取ります。鉄製やアルミ製の室外機カバーは、水分をこまめに拭き取ることでサビ防止につながります。木製の室外機カバーは濡れたままにするとカビが発生しやすいため、乾燥を徹底してください。
室外機カバーを正しく選んで、効果的に活用しよう

室外機カバーを使用することで、省エネ効果が期待できたり室外機の汚れ・劣化を防いでくれたりします。建物の景観に合ったデザインのものを選べば、見た目がすっきりして統一感も出るでしょう。
ただし十分な効果を得るには、素材や色味、サイズをしっかり確認した上で購入する必要があります。また、空気の通り道を塞がないよう設置することも大切です。
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エネワンでんき編集部
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