
暑くて寝られないときの対処法とは?寝られない原因や便利グッズも紹介
暑くて寝られないときの対処法とは?寝られない原因や便利グッズも紹介
夏の夜、暑さで寝付けなかったり、途中で目が覚めたりしてしまうことはありませんか?寝苦しさが続くと、疲れがとれにくくなり、体調にも影響してしまう可能性があります。この記事では、暑くて寝られないときの原因とともに、室温や体温をうまく調整して快適に眠るための対処法をご紹介します。すぐに取り入れられる便利グッズやエアコンの使い方のコツも解説しているので、寝苦しい夜の対策にぜひお役立てください。
【目次】
暑くて寝られない理由

暑くて寝苦しくなる状態には、単に気温の高さだけでなく、体の仕組みや生活習慣も関係しています。効果的に対策するためにも、まずは「なぜ暑いと眠れないのか」について見ていきましょう。
深部体温
私たちの体は、眠りに入る準備として「深部体温(しんぶたいおん)」を自然に下げる仕組みを持っています。深部体温とは脳や内臓といった体内の温度のことで、手足などの表面体温よりも1度ほど高くなっています。深部体温が下がると、体は休息モードに切り替わり、スムーズに眠りにつきやすくなるのです。
気温や湿度が高い夏場は体の熱が外に逃げにくいため、深部体温も低下しづらく、寝つきの悪さを引き起こします。また、就寝中に室温が高い状況だと深部体温が下がりきらず、眠りが浅くなったり何度も目が覚めてしまったりすることもあります。
ストレス
夏は暑さそのものがストレスとなり、心身を緊張させてしまいがちです。私たちの体は、自律神経によって無意識のうちに体調を調整しています。この自律神経には、日中の活動を支える「交感神経」と、リラックス時に働く「副交感神経」があります。
心理的なストレスを感じると、交感神経が優位な状態が続き、脳が興奮してしまいます。その結果、体が休息モードに切り替わらなければ、布団に入ってもなかなか眠れない状態に陥りかねません。
なお、ネガティブな感情だけでなく、イベントや旅行などの楽しみな予定があるときに気持ちが高ぶって眠りにくくなるのも、同じような状態といえます。
生活習慣
睡眠は体内時計と深くかかわっているため、生活習慣の乱れにも影響されます。暑い夏にはレジャーなどで起床・就寝の時間がバラバラになったり、食事や入浴のタイミングが不規則になったりしがちで、体がうまく「眠るモード」に入れなくなる人も少なくありません。
また、就寝前にスマートフォンやパソコン、テレビなどの画面を見る習慣がある人も注意が必要です。デバイスが発するブルーライトが脳を刺激し、寝付きを悪化させる原因になります。
暑くて寝られないときの対処法

暑い季節でも、ちょっとした工夫でぐっすり眠れるようになることがあります。ここでは、寝苦しい夜にぜひ試してほしい対処法をご紹介します。
後頭部を冷やす
体温を下げるには、額よりも後頭部を冷やすのがポイントです。後頭部の冷却は深部体温を下げるのに有効なほか、暑さによる不快感もやわらげてくれます。耳より上を冷やすようにすると、心地良く眠りやすくなるでしょう。
太い血管が通っている脇の下、股関節、首のつけ根などを適度に冷やすのも、体温を下げるのに効果的です。ただし、体が急激に冷えると自律神経が乱れてスムーズな睡眠を妨げることもあるため、冷やしすぎに注意しましょう。
室内の温度を調節する
快適に眠るためには、室温を適切に保つことが欠かせません。一般的には、エアコンや扇風機を活用して室温を26~28度に保つのが理想とされています。
室温が高すぎると暑くて眠れず、逆に低すぎると体が体温を維持しようとして熱を逃がさなくなるため、どちらも睡眠の質を下げる原因になります。
朝日を浴びる
毎朝決まった時間に朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、日が落ちるとともに自然な眠気が訪れやすくなります。太陽光を浴びると、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌が夜間に増えるため、良質な睡眠につながるのです。
また、日光を浴びることで、ビタミンDが皮膚から生成されるというメリットもあります。ビタミンDは体内時計の調整にも関与しており、睡眠の質の向上にもつながるといわれています。
お風呂でリラックスする
就寝の1~2時間前に38~40度ほどのぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になり、体も心もリラックスしやすくなります。湯上がり後に体温がゆるやかに下がるとともに深部体温が低下し、自然な眠気が訪れやすくなるのもポイントです。
入浴には、疲れを癒したりストレスをやわらげたりする効果もあります。夏はついシャワーだけで済ませがちですが、寝苦しい夜こそ、ぬるめのお湯に浸かってリラックスする時間を取り入れてみましょう。
寝る前に水分をとる
人は寝ている間にも汗をかいて体温を調整しています。そのため、就寝前にコップ1杯程度の水を飲むのが、脱水を防ぎつつ体温調節もスムーズに保つコツです。
ただし、飲みすぎると夜中にトイレに起きる原因になるため、量はほどほどに。また、アルコールやカフェインの含まれる飲み物は水分補給にならず、睡眠の質を下げることにもなるため避けましょう。
暑くて寝られないときの便利グッズ

寝苦しい夜には、清涼感のあるアイテムを活用するのも一つの方法です。自分の好みのアイテムを見付けて、暑い夜でも快適な睡眠を確保しましょう。
ひんやり枕
ひんやり枕は、熱がこもりやすい頭部を冷やして、眠りをサポートしてくれるアイテムです。接触冷感素材を使った枕やカバーは、触れた瞬間にひんやりとした感覚があり、暑い夜の寝苦しさを軽減してくれます。
そのほかに、冷却ジェルや保冷剤入りのタイプのような冷却効果が持続するタイプもあるので、自分の好みに合ったものを探してみてください。
夏用敷きパッド
寝苦しさの原因の一つに、熱がこもってしまっている敷き布団やマットレスがあります。そのようなときは、夏用の敷きパッドや冷感敷きパッドを取り入れるのがおすすめです。
通気性や吸湿性に優れた素材を使ったものなら、寝汗を素早く吸収してムレを防ぎ、さらりと快適な寝心地に。敷くだけで涼しさを感じられる手軽さも魅力です。
クールタイプの入浴剤
スムーズな入眠の準備に入浴はおすすめですが、夏は湯上がり後の肌のべたつきが気になる方もいるかもしれません。そんなときは、クールタイプの入浴剤を使ってみましょう。
クールタイプの入浴剤は、実際に肌を冷やすのではなく、メントールやハッカエキスの成分が神経を刺激することでひんやりと感じさせます。お風呂から出たあともスーッとした清涼感が持続して、暑い夜でも心地良く過ごせるでしょう。
ハッカ油
暑さのせいでイライラして眠れないときは、ハッカ油の香りで気分をリセットしてみてはいかがでしょうか。水と無水エタノールにハッカ油を数滴加えて作るルームスプレーは、空間に爽やかな香りと清涼感を広げ、気持ちを穏やかに整えてくれます。
また、部屋にスプレーするだけでなく、シーツや枕などに軽く吹きかけるのもおすすめ。ただし、香りが強すぎると逆に目が冴えてしまうこともあるため、使用量には注意が必要です。
さっぱりした香りのアロマ
香りの力を借りてリラックスしたいときは、夏にぴったりのアロマを取り入れてみるのもおすすめです。安眠効果で知られるラベンダーのほか、ペパーミントやティートゥリーといった清涼感のある香りを取り入れるとよいでしょう。
エアコンの賢い使い方

暑い夜にはエアコンが欠かせませんが、使い方によっては体が冷えすぎて睡眠を妨げることもあります。ここでは、快適に眠るためのエアコンの上手な使い方を紹介します。
エアコンの冷気が体に当たらないようにする
寝ている間、エアコンの冷気が直接体に当たると、体が必要以上に冷えてしまい、寝つきが悪くなったり途中で目が覚めたりする原因になります。風向きを上向きに設定したり、スイング機能や風量の自動調整モードを使ったりすることで、冷気を体に当てずに空間全体をやさしく冷やしましょう。
室内温度は28度に設定する
エアコンの設定温度は、冷え過ぎを防ぎつつ環境にも配慮できる28度が一つの目安とされています。
ただし、設定温度が28度でも、実際の室温はそれより高くなってしまうこともあります。暑さを感じるようなら、無理をせず自分が快適に感じる温度に調整してみてください。
エアコンと扇風機を併用する
冷房効率を高めながら快適な室温を保ちたいときは、エアコンと扇風機を併用するのがおすすめです。部屋の空気が循環することで冷気が偏らず、設定温度を下げすぎなくても涼しく感じられます。
特に寝る前は、太い血管が通る足首あたりに扇風機の風を当てることで、効率良く深部体温を下げることができ、自然と眠気を誘ってくれます。
暑くて寝られないときは温度を工夫しよう

夏の夜に眠れない原因には、深部体温の低下がうまくいかないことや、ストレス、生活習慣の乱れなどが関係しています。そのようなときは、エアコンや扇風機を使って室温を調節したり、冷感グッズや水分補給で体をクールダウンさせたりする工夫が有効です。
眠る環境や習慣を少し見直すだけでも、睡眠の質は大きく変わります。自分に合った方法で、暑い夜も快適に眠れる環境づくりを心がけてみてください。
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エネワンでんき編集部
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