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エアコンのリサイクル料金はいくら?費用をかけずに処分する方法も
エアコンのリサイクル料金はいくら?費用をかけずに処分する方法も
エアコンを処分する際には「リサイクル料金」の支払いが必要です。リサイクル料金の詳細やエアコンの処分方法を幅広く解説します。リサイクル料金をかけずに処分する方法も紹介するので、エアコンを手放す予定がある方はぜひチェックしてください。
目次
エアコンの処分にかかるリサイクル料金とは
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エアコンを処分するには、新しいエアコンに買い替える場合でも、古いエアコンをただ処分する場合でも、費用がかかります。それが「リサイクル料金」です。エアコンの処分に不可欠なリサイクル料金をメーカー別に紹介します。
メーカーごとに異なるリサイクル料金
エアコンの処分に欠かせないリサイクル料金は、エアコンのメーカーごとに異なります。主なエアコンメーカー別のリサイクル料金は以下の通りです。
メーカー名 | リサイクル料金 |
パナソニック・東芝ライフスタイル・ダイキン工業・シャープ・ 三菱電機・富士通ゼネラル・LG Electronics Japan・ コロナ・ハイアールジャパンセールス・ハイセンスジャパンなど | 990円 |
ヤマダホールディングス | 1,265円 |
アイリスオーヤマ・ナヴィック・ニトリ・ノジマ・山善 | 2,000円 |
ヤンマーエネルギーシステム | 9,900円 |
なぜエアコンの処分にはリサイクル料金がかかるのか
エアコン処分の際にリサイクル料金が求められるのは、エアコンが「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」の対象品目であるからです。家電リサイクル法とは、電化製品の再資源化と廃棄物の適切な処理を推し進めるために作られた法律を指します。
家電リサイクル法では、電化製品の製造業者・小売業者・消費者や事業者に対して、電化製品のリサイクルに関する役割を設定しています。消費者に求められるのが、電化製品を処分するときにリサイクル料金を支払うことです。
家電リサイクル法の対象となっているのは、エアコンをはじめ、テレビ・洗濯機・冷蔵庫の4品目です。これらの電化製品を処分する際には、リサイクル料金の納付が求められます。
リサイクル料金を納める方法
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リサイクル料金を納める際に必要なのが「家電リサイクル券」です。家電リサイクル券を使ってリサイクル料金を納める方法には、2つの種類があります。リサイクル料金を納める2つの方法を解説します。
料金販売店回収方式
「料金販売店回収方式」とは、処分予定の電化製品を小売業者に引き渡すときにリサイクル料金を納める方法です。
料金販売店回収方式では、小売業者にエアコンなど家電リサイクル法対象製品の回収を依頼し、品目やメーカーを確認後に家電リサイクル券が交付されます。
消費者がリサイクル料金を支払い、処分する電化製品の引き取りが終わると、小売業者から「家電リサイクル券・排出者控」が渡されます。排出者控は後日問い合わせを行う際に必要なので、必ずもらっておきましょう。
料金販売店回収方式は、小売業者が「家電リサイクル券センター」に加入していなければ利用できません。このような業者を利用する場合は、この後紹介する「料金郵便局振込方式」を選択する必要があります。
料金郵便局振込方式
「料金郵便局振込方式」とは、郵便局に置かれている家電リサイクル券を使ってリサイクル料金を納める方法です。エアコンを消費者自身で指定の引取場所に持っていく際や、業者にエアコンの収集や運搬を依頼した際に選択される方式です。
料金郵便局振込方式では、まず処分するエアコンのメーカー名を確認します。それから郵便局に置いてある「リサイクル料金一覧表」を使って、納めるリサイクル料金の金額・製造業者等名コード・品目・料金区分コードを確認します。
最後に、郵便局に備え付けられている家電リサイクル券に、「リサイクル料金一覧表」を使って確認した事項と個人情報を記入しましょう。リサイクル料金は、郵便局・ゆうちょ銀行の窓口かATMを使って振り込みます。
エアコンの処分方法
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リサイクル料金を支払ってエアコンを手放す方法を4パターン紹介します。どのような状況に置かれているかによって、選択すべき方法が変わってくるので注意が必要です。状況に合わせて適した方法を選択しましょう。
新しい商品と買い替える場合
新しいエアコンに買い替える際、古いエアコンの処分は購入先の小売店に依頼すれば手間なく済みます。
買い替え時に新しいエアコンを販売する店舗には、古いエアコンを引き取る義務があるため、たとえ他店で購入したエアコンであっても、リサイクル料金を支払えば引き取ってもらえます。
また、新しいエアコンを買うタイミングで古いエアコンを手放す場合、リサイクル料金と合わせて「収集運搬料金」の支払いが必要です。主な家電量販店の収集運搬料金は以下の通りです。
家電量販店 | 収集運搬料金 |
ヤマダデンキ | 2,500円 |
ケーズデンキ | 3,300円 |
ビックカメラ | 2,200円 |
ヨドバシカメラ | 550円 |
※出典:家電リサイクル回収のお申込について | ヤマダウェブコム
※出典:リサイクル回収について|[通販]ケーズデンキ
※出典:家電のリサイクル・引き取りについて │ ビックカメラ.com
※出典:ヨドバシ.com – 大型家電リサイクル回収
処分のみを行う場合【購入した店が分かる場合】
エアコンの処分のみを行いたい場合でも、購入した小売業者がはっきりしているのであれば、購入した店舗にエアコンの回収を依頼するとよいでしょう。たとえその店舗で新品のエアコンを購入しなくても、いらなくなったエアコンを過去に販売した店舗には、エアコンを引き取る義務があります。
購入した店舗にエアコンの処分のみを依頼する場合、買い替え時に回収を依頼するよりも、収集運搬料金が割高になる可能性があります。場合によっては、出張料や取り外し作業料などの名目で別の費用を請求される可能性もあるので、依頼する際は、事前にリサイクルにかかる総費用を確認しておきましょう。
処分のみを行う場合【自分でエアコンを運べる場合】
収集運搬料金を節約したい場合は、エアコンを自ら指定引取場所まで運ぶのがおすすめです。リサイクル料金のみでエアコンを処分できます。
自分で運搬してエアコンを処分するには、まず郵便局で家電リサイクル券を使ってリサイクル料金を支払い、「家電リサイクル券のつづり一式」を入手しましょう。つづり一式と一緒に使わなくなったエアコンを指定引取場所へ持って行きます。
なお家電リサイクル券には、リサイクル料金の支払いを証明するため、支払い時にもらった「日附印がある振替払込受付証明書」もしくは「ご利用明細票のコピー」の貼付が必要です。
各地にある指定引取場所は、「一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター」のサイト上から検索可能です。
指定引取場所のご案内|一般財団法人 家電製品協会 家電リサイクル券センター
処分のみを行う場合【その他の場合】
自力で運搬するのが困難な上、エアコンを購入した店舗で引き取ってもらうのも難しい場合には、自治体が指定する業者に処分を依頼しましょう。
自治体指定の業者があるかどうかは、住んでいる自治体によって異なります。例えば東京23区に住んでいるのであれば、「家電リサイクル受付センター」に依頼します。
家電リサイクル受付センターとは、東京23区に住む区民と事業者から家電リサイクル法対象の4品目を回収している組合です。運搬料3,157円(税込、リサイクル料金込みで4,147円~)でエアコンを回収してくれます。
処分にかかる手間を最小限に抑えたい場合には、不用品回収業者を選択するのがおすすめです。指定した日時に自宅まで出向いてエアコンを引き取ってくれるので、忙しい方でも簡単にエアコンを処分できます。
※出典:家電リサイクル受付センター
リサイクル料金をかけずにエアコンを処分する方法
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よく方法を吟味すれば、リサイクル料金を支払わずにエアコンを処分することもできます。特に、まだ使えるエアコンを処分する場合 は、これから紹介する方法を検討するとよいでしょう。リサイクル料金をかけずにエアコンを手放す方法を解説します。
買取業者に買い取りを依頼する
購入後間もないエアコンであれば、買取業者に買い取ってもらえる可能性があります。リサイクル料金がかからないばかりか、うまくいけば、数千円程度の現金になる可能性さえあるので、検討してみる価値はあるといえるでしょう。
高く買い取ってもらえるエアコンの条件は以下の通りです。
・製造から5年以内
・故障していない
・付属品がそろっている
・汚れや日焼けがない
なお、エアコンの買い取りを行っている業者は限られるため、買い取りを検討する際は、買い取りを依頼する予定の業者がエアコンの買い取りに対応しているかどうか、しっかり確認しましょう。
フリマサイトや掲示板サイトで譲り先を見つける
買い手候補となる方が多く住む都心部に住んでいるのであれば、フリマサイトや掲示板サイトでエアコンの買い手を募集するのも手です。
エアコンをフリマサイトや掲示板サイトで売り買いするときのポイントは、対面でエアコンの引き渡しを行うことです。
エアコンを配送しようとすると、送料や梱包費用に莫大な費用がかかります。加えて破損のリスクも上がってしまうため、エアコンを売り買いするのであれば「直接手渡し」が望ましいといえます。
もし遠方に住む方とエアコンを売り買いするのであれば、郵送や宅配便ではなく、「家電の輸送サービス」を利用することも検討しましょう。
エアコンを処分するときの注意点
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エアコンを処分する際には、注意点をしっかり押さえておくことが必要です。注意点を無視してエアコンを処分しようとすると、思わぬトラブルに発展する可能性があります。エアコンを処分するときの注意点を解説します。
エアコンの取り外しは必ず業者に依頼する
エアコンを自力で指定引取場所まで運ぶ場合でも、エアコンの取り外しは専門の業者に依頼するのが鉄則です。コストを浮かせたいからといって、自分で取り外そうとするのはリスクが高いので避けましょう。
素人によるエアコン取り外しのリスクとしてまず挙げられるのが、けがの危険性です。取り外し中にエアコンを落とせば、足を負傷する恐れがあります。
また冷媒ガスの回収に失敗すれば、空気中に環境汚染の原因となるフロンガスをまき散らしたり、室外機を破損させてしまったりする危険性もあります。
エアコンの取り外しにかかる費用の相場は、5,000~10,000円程度です。
無料引き取りをうたう業者に注意
不用品回収業者を利用する際には、無料をうたう業者に注意が必要です。
電化製品を無料で引き取る業者の中には、使えない部品を山や川に不法投棄する違法業者が存在します。完全に使えなくなった電化製品を無料引き取りする業者は、このような違法業者である可能性が高いので注意しましょう。
また、無料引き取りをうたう業者の中には、「無料」という甘い言葉で消費者を誘い込み、後から「想定外の費用がかかった」などと言って、法外な費用を請求してくる業者もいます。
不用品回収業者を利用する場合には、その業者が信頼できるかどうかをよく見極めることが大切といえるでしょう。
エアコンを処分するときは方法をしっかり選ぼう
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エアコンを処分するには、基本的にリサイクル料金の支払いが必要です。ただし、まだ使用できるエアコンであれば、買取業者や一般消費者に買い取ってもらうことも可能です。買い取りを利用すれば、リサイクル料金を節約しながらエアコンを処分できます。買い取りも含め、自分に合った処分方法を検討し、納得のエアコン処分を実現しましょう。