ワインセラーの電気代とは?種類ごとの特徴や節約のポイントを解説

ワインセラーの電気代とは?種類ごとの特徴や節約のポイントを解説

ワインセラーの電気代とは?種類ごとの特徴や節約のポイントを解説

ワイン好きなら憧れる自宅用のワインセラー。電気代はどのくらいかかるのでしょうか?冷却方式ごとの主な例を紹介します。また、ワインセラーの電気代を節約するコツや、買い替えの際に注目すべきポイントも確認しましょう。電気代を節約すれば、快適にワインセラーを使えます。

目次

1.ワインセラーの種類と電気代

 1-1.コンプレッサータイプの電気代

 1-2.ペルチェタイプの電気代

 1-3.アンモニア熱吸収タイプの電気代

2.ワインセラーの電気代節約のポイント

 2-1.できるだけ開閉の回数を減らす

 2-2.設置環境を再検討する

 2-3.適切な本数のワインを保管する

 2-4.電力会社の変更を検討する

3.ワインセラーを買い替えるときのポイント

 3-1.省エネを意識した製品を選ぶ

 3-2.収納可能本数に余裕を持たせる

4.ワインセラーの電気代に関するQ&A

 4-1.季節によって消費電力に差はある?

 4-2.冷蔵庫と比較した場合の電気代は?

 4-3.ワインクーラーとの違いは?

5.ワインセラーの電気代を節約しよう

ワインセラーの種類と電気代

ワインセラーには、冷却の方法がいくつかあります。冷却方法の違いによって、消費電力も異なるため、購入前に確認が必要です。タイプごとに、消費電力の例を紹介します。

※記事内の計算は、最大消費電力を基にしています。使用環境によって実際の電気代は異なります。

コンプレッサータイプの電気代

コンプレッサータイプのワインセラーは、冷媒を利用して庫内を冷却します。冷蔵庫など、他の家電でもよく使われる冷却方式です。

冷却機能がしっかりしているため、外気温に左右されず適温を保てます。機能が充実していることもあり、本体価格は高い傾向です。

ワインが30本収納できる「CG-C30W」のケースで、電気代を計算してみましょう。

「消費電力(W)÷1000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)」の計算式を使い、1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)は31円として計算します。

CG-C30Wの消費電力は75Wのため、1時間使用したときの電気代は、約2.33円です。30日間継続して使用すると、約1,677.6円かかります。

出典:Product No. CG-C30W

ペルチェタイプの電気代

ペルチェタイプのワインセラーには、ペルチェ素子と呼ばれる半導体が使われています。熱の吸収と放出が行われ、庫内が冷却されます。

コンプレッサータイプと比べると、冷却効果が低いため、小型のワインセラーに多い冷却方式です。本体価格は安い傾向で、手軽に導入できます。

ワインが8本収納できる「CG-P8S-K」のケースで、電気代を計算してみましょう。

CG-P8S-Kの消費電力は58Wのため、1時間使用したときの電気代は、約1.8円です。30日間継続して使用すると、約1,296円かかります。

出典:Product No. CG-P8S

アンモニア熱吸収タイプの電気代

アンモニア熱吸収タイプのワインセラーは、アンモニアを冷媒として使用する冷却方式です。

コンプレッサータイプと比べると冷却効果は低く消費電力も高い傾向ですが、稼働時の振動がなく静音性が期待できます。

ワインが25本収納できる「Silent Cave CS32BV2」にかかる電気代を計算してみましょう。

Silent Cave CS32BV2の消費電力は125Wのため、1時間の使用でかかる電気代は約3.88円です。30日間継続して使用すると、約2,790円かかります。

出典:価格.com – ドメティック Silent Cave CS32BV2 スペック・仕様[1] 

ワインセラーの電気代節約のポイント

ワインセラーの電気代を節約するために、何かできることはあるのでしょうか?主な節約方法と、ポイントを紹介します。ワインセラーを使いながら節電ができれば、お気に入りのワインを適切な環境で管理できるでしょう。

できるだけ開閉の回数を減らす

ワインセラーの庫内は、湿度と温度が管理された状態です。開閉すると、その度に外気が流れ込むため、中の湿度・温度に影響を与えます。

頻繁に開閉をしていると、適温に調整するために都度電力が消費されるため、電気代がかさむ原因になります。

なるべく開閉の回数を減らし、適温を保ちやすい環境を整えておけば、節約につながります。長時間扉を開けたままにするのも避け、短時間で出し入れを済ませるのもポイントです。

ただし、ワインを入れたり取り出したりする作業は必要なため、完全に開閉をなくすことはできません。頻繁に開閉をしている心当たりがある場合は、節約の余地があります。

設置環境を再検討する

もしワインセラーの電気代が高いと感じる場合は、設置場所を再度検討する方がよいケースもあります。

特に、温度・湿度が高すぎる場所では、庫内の温度・湿度を保つために消費電力が多くなるリスクがあるでしょう。周囲の温度が上がりすぎる場所や直射日光が当たる場所や通気性の悪い場所は避けましょう。

例えば、キッチンの横に置いている場合、調理中に周囲の温度が上がり、冷却に多くの電力を消費していることも考えられます。また、温度が低すぎる場所も、ヒーターの稼働で電気代がかさんでしまうかもしれません。

環境によっては、消費電力が上がるだけでなく、適切な湿度・温度管理ができず、本来の性能を発揮できない可能性もあります。

もし環境によってワインセラーの電気代が高くなっているかもしれないと感じたときは、製品の説明書を読み、適切な場所へ移動させましょう。

適切な本数のワインを保管する

ワインセラーには、「収納可能本数」が定められています。もし、適した本数以上にワインを入れると、冷気が循環しにくくなるため、入れ過ぎないよう注意しましょう。

冷気が循環しにくい状態では、庫内を冷やそうと余計な電力が使われてしまいます。消費電力が上がる原因にもなるでしょう。

もしワインの瓶が冷気の吹き出し口を塞いでしまうと、せっかくワインセラーに入れていても、適切な温度にならない恐れもあります。

余裕がある分には問題ありませんが、詰め込みすぎないよう注意が必要です。

電力会社の変更を検討する

ワインセラーにかかる電気代だけでなく、電気代全体を見直したいときは、電力会社の変更も検討してみましょう。

電力会社を変更して電気料金が下がれば、大幅に電気代を削減できる可能性があります。

今の電力会社で電気代が高いと感じるのであれば、電力会社の変更で電気料金が下がるかもしれません。特に、ライフスタイルに合ったプランを選べば、無駄を省けます。

ワインセラーを買い替えるときのポイント

今使っているワインセラーの電気代が高いときは、買い替えによって電気代が安くなる可能性があります。買い替えの際は、何を確認するべきなのでしょうか?主なポイントを紹介します。

省エネを意識した製品を選ぶ

ワインセラーの電気代を安くしたい場合、製品の消費電力を確認するのがおすすめです。消費電力が少ないワインセラーは、電気代も安くなります。

また、ワインセラーの冷却方式も確認しておきましょう。

ペルチェタイプのワインセラーは消費電力が少ないものの、小型で冷却機能に制限があります。ある程度の本数をまとめて収納する場合や、冷却機能にこだわる場合は、機能と消費電力のバランスが良いコンプレッサータイプが適しています。

そのほか、断熱性があり省エネ性能の高いワインセラーを選べば、消費電力を節約できます。

収納可能本数に余裕を持たせる

ワインセラーを購入するときは、自分が保管したいワインの本数よりも、やや多めに設定した製品を選ぶのがおすすめです。

詰め込みすぎないよう余裕を持ったサイズを選ぶ方が、電力の無駄遣いを防げます。ワインセラーの購入後、保管したいワインの数が増えるケースや、一時的に量が多くなる可能性も考えられるでしょう。

大型のワインセラーを購入する際は、製品の消費電力も確認しましょう。ワインセラーの場合、サイズによって消費電力が極端に変わるケースは少ないものの、製品や機能によって差が出ることがあるためです。

ワインセラーの電気代に関するQ&A

ワインセラーを使うに当たって、電気代のことで気になる疑問があるかもしれません。まずは、疑問点を解消した上で、適切に使用すれば電気代の節約にもつながります。主な疑問点と回答を紹介します。

季節によって消費電力に差はある?

ワインを適温で保存したい場合、ワインセラーを常に稼働させておく必要があります。使う季節によって、消費電力に変動はあるのでしょうか。

原則、季節よりも「設置場所の温度・湿度」に影響されるため、一概に季節によって差があるとはいえません。

しかし、季節によって設置場所の温度・湿度が変わるのであれば、消費電力が上がる可能性があります。

特に、温度や湿度が極端に高い、または低い状態では、電気代が高くなる傾向です。気温が高いと冷却に電力を消費し、低いと加温のためのヒーターが稼働します。

冷蔵庫と比較した場合の電気代は?

ワインセラーの代わりに、冷蔵庫や庫内の空きスペースを使う場合、電気代はどうなるのでしょうか?

しかし、冷蔵庫はワイン保存専用のものではありません。ワインを適温で保存したいという目的がある場合は、専用のワインセラーを準備する方がよいでしょう。

もし、冷蔵庫でも問題ないと感じる場合、すでに使っている冷蔵庫の空きスペースを使えば、電気代を増やすことなくワインの保存が可能です。

もし別の冷蔵庫をワイン保管用に使うと考えると、冷蔵庫に電気代がかかります。例として「GR-V15BS」の年間消費電力量は、298kWhです。1kWh31円で計算すると、年間の電気代は約9,238円です。

ワインセラーの場合、「CG-C30W」が30日間で約1,677.6円かかります。360日で約2万131.2円のため、電気代だけを比較すると、冷蔵庫の方が安くなる可能性が高いでしょう。

出典:寸法・仕様 | GR-V15BS | 冷蔵庫 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 東芝ライフスタイル株式会社

ワインクーラーとの違いは?

ワインクーラーは、ワインを保存するための器具です。一般的に、一時的にワインを冷やし、保存するための容器を指します。

容器としてのワインクーラーは、ワインセラーなどの保管庫からワインを出し、おいしく飲むために数時間ほど保存するときに使うものです。ワインセラーは温度・湿度を管理し、ワインを長期的に保存するための保管庫であり、一時的な保存に使う容器とは用途が異なります。

ワインセラーと似た保管庫のことを「ワインクーラー」と呼ぶケースもありますが、この場合は、ワインセラーとワインクーラーに大きな違いはありません。

ワインセラーの電気代を節約しよう

ワインをよく飲む人は、自宅にワインセラーを置いて熟成を楽しみたいと感じることもあるでしょう。ワインセラーの電気代について知るため、種類ごとの例や、節約のポイントを紹介しました。

現在使っているワインセラーの使用方法や設置方法を見直すだけでも、電気代の節約につながります。電気代そのものを見直したいときは、電力会社の変更も視野に入れましょう。

ワインセラーの適切な運用と選び方を心掛ければ、大切なワインを守りながら電気代を節約できるでしょう。

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