エアコンの1時間あたりの電気代はいくら?計算方法や電気代を決める要因を解説
エアコンの1時間あたりの電気代はいくら?計算方法や電気代を決める要因を解説
エアコンの電気代は、使用方法や設定温度、部屋の広さにより大きく変わります。消費電力や電気代の正しい計算方法を理解し、節電のポイントを押さえることで、年間の電気代を大幅に節約できます。この記事では、エアコンの1時間あたりの電気代の計算方法、消費電力を決める要因、節約のための方法について詳しく解説します。適切なエアコンの選び方や運転方法を学び、効率的に電気代を抑えましょう。
目次
エアコンの電気代の計算方法
エアコンは今では1年を通して使用する家電であり、その電気代は家庭の電気料金全体に占める割合が大きくなっています。
そのため、エアコンの節電は家計に大きな影響を与えます。ここでは、エアコンの電気代をどのように計算するかを具体的に解説します。
電気代の計算式
エアコンの1時間あたりの電気代を計算するためには、まず消費電力と電気料金単価を知る必要があります。計算式は以下の通りです。
電気代 = 消費電力(W)÷ 1,000 ×電気料金単価(円/kWh)
たとえば、消費電力が500Wで、電気料金単価が31円/kWh(税込)の場合、1時間あたりの電気代は以下のように計算されます。
電気代= 500W ÷ 1,000 × 31=15.5円
この計算式を用いることで、自宅のエアコンが1時間あたりどの程度の電気代がかかるのかを簡単に知ることができます。
1時間単位で正確な電気代を割り出すのは難しい
上記で1時間あたりの電気代について解説しました。しかし、エアコンの1時間あたりの電気代を正確に割り出すことは困難です。
なぜなら、エアコンの消費電力は、以下の要因によって変動するからです。
- 元々の部屋の温度と設定温度の差
- 部屋の広さ
- 風量
- エアコンの運転モード(冷房、暖房、除湿など)
- 部屋の熱効率(断熱性など)
エアコンは設定温度に対して動作するため、その瞬間ごとに「最小〜最大消費電力」の範囲で動作しています。そのため、1時間単位の正確な電気代を予測するのは困難です。以下の2例を参考に、あくまで目安としましょう。
定格消費電力から計算する方法
定格消費電力とは、JIS規格に基づいた条件のもとで連続運転した場合の電力消費量です。定格消費電力を用いることで、最大負荷に近い条件での電気代を算出できます。その場合の計算式は以下の通りです。
1時間あたりの電気代 = 定格消費電力 ×電気料金単価
たとえば、カタログ値で定格消費電力が700Wのエアコンを、電気料金単価が31円/kWhとした場合、1時間あたりの電気代は以下の通りです。
0.7kW×31円=21.7円
これをもとに、1日あたりや1ヶ月あたりの電気代も計算することが可能です。
期間消費電力量から計算する方法
期間消費電力量は、エアコンを1年間冷暖房で使用した場合の電力消費量の目安です。この数値を用いることで、年間の電気代を算出できます。その場合の計算式は以下の通りです。
年間電気代=期間消費電力量×電気料金単価
カタログ値で期間消費電力量が800kWh、電気料金単価が31円/kWhとした場合、1年間の電気代は以下のようになります。
年間電気代=800kWh×31円/kWh=24,800円
この方法では、1時間あたりの電気代を直接計算することはできませんが、エアコンの年間コストを見積もる際には有効です。
エアコンの電気代を決める要因
エアコンの電気代は、常に一定ではありません。では、どのような要因がエアコンの電気代を決めるのでしょうか。具体的に解説します。
モード設定
エアコンには冷房、暖房、除湿、送風など複数のモードがあります。
それぞれのモードにより消費電力が異なります。例えば、冷房モードでは室内の熱を外に逃がすためのエネルギーが必要ですが、送風モードではファンだけが動作するため、消費電力は少なくなります。
設定と室内の温度差
エアコンの設定温度と室内温度の差が大きいほど、エアコンはより多くのエネルギーを消費します。例えば、外気温が35度の日にエアコンを25度に設定する場合、10度の温度差を埋めるために多くのエネルギーが必要です。
そのため一般的に、夏よりも冬の方が電気代がかかります。
設定温度を1度強くするだけでも電気代を大幅に節約することが可能です。
部屋の広さ
エアコンの効率は部屋の広さにも依存します。大きな部屋では冷暖房のためにより多くのエネルギーが必要となり、結果的に電気代も増加します。 部屋の広さに応じた適切なエアコンを選ぶことで、電気代を最適化することができます。部屋の広さに対して適切な冷暖房能力を持つエアコンを選ぶことが重要です。
エアコンの電気代に関するノウハウ
エアコンの電気代を抑えるためには、運転方法や設定温度の見直しが重要です。少しの工夫で大きな節電効果が得られることがあります。ここでは、具体的な電気代の節約方法や運転のポイントについて解説します。
1度の違いでどのぐらい電気代が変わる?
エアコンの設定温度を1度変えるだけで、年間で約10%の電気代を節約できると言われています。
例えば、年間のエアコンの電気代が20,000円とした場合、冷房の設定温度を1度高く、暖房の設定温度を1度低く設定するだけで、およそ2,000円が節約できる見込みです。
エアコンは付けっぱなしの方がいい?
一般的には、外出時にエアコンを完全にオフにするよりも、設定温度を弱めて付けっぱなしにしておいた方が省エネになる場合があります。これは、エアコンが一度戻ってしまった気温をもう一度設定温度にするまでに、多くのエネルギーを消費するためです。
頻繁なオン・オフはエアコンに負荷をかけ、結果的に電気代が高くなることがあります。例えば、30分程度の外出であれば、エアコンを付けっぱなしにしておいた方が効率的といわれています。
外気温が高い日中や、部屋の温度が極端に変わる場合も、エアコンを付けっぱなしにする方が電気代が安くなることが多くなります。
しかし、長時間の外出時や気温差が少なくなる夜なども含めて24時間ずっと付けっぱなしにしてしまうのは、逆効果となる場合もあります。長時間の外出や就寝時には、エアコンをオフにするか、設定温度を調整することで節電効果を高めることができます。
エアコンの電気代を節約するコツ
適切なエアコンの選び方や使用方法を見直すことで、効率的に節電できます。ここでは、具体的な節約方法をご紹介します。
部屋の広さに合ったエアコンを選ぶ
部屋の広さに応じたエアコンを選ぶことが重要です。適切なサイズのエアコンを選ぶことで、過剰なエネルギー消費を防ぎ、効率的に室内を冷暖房できます。エアコンのカタログには、適用畳数が記載されているので、それを参考に選びましょう。
扇風機やサーキュレーターと併用
エアコンの効果を最大限に引き出すためには、扇風機やサーキュレーターの併用が有効です。これにより、室内の空気が均等に循環し室温を一定に保ちやすくなり、効率的な冷暖房が可能になります。
扇風機やサーキュレーターと併用することで、エアコンの設定温度を少し高めに設定しても空気の流れを良くすることで快適さを保つことができ、結果的に電気代を節約することができます。
自動運転機能のあるエアコンを選ぶ
手動で温度を設定すると、体感に応じたこまめな操作が必要になりますし、電気代もかかります。
自動運転機能を利用することで、設定温度に達した後はエアコンが自動で省エネ運転に切り替わるため、無駄なエネルギー消費を防ぐことができます。
古いエアコンは買い換えを検討する
古いエアコンはエネルギー効率が低く、電気代が高くなりがちです。
最新のエアコンは省エネ性能が飛躍的に向上しており、古いエアコンと比較して圧倒的に消費電力が低いものが増えています。
エアコンを購入するという初期費用はかかるものの、長期的には電気代を大幅に削減することができます。
こまめな清掃を心がける
エアコンのフィルターや室外機の定期的な清掃は、エアコンの効率を保つために重要です。
フィルターが汚れていると、エアコンの効率が低下し、結果的に電気代が増加します。月に1回程度のフィルター掃除を心がけることで、エアコンの性能を維持し、電気代を節約することができます。
また、室外機の周辺や中にゴミが溜まっていると、これもエアコンの効率が低下する原因になります。電気代が余計にかかったり、故障の原因にもなります。自身で掃除が難しい場合は、業者にクリーニングを依頼しても良いかもしれません。
電気代の節約なら電力会社の乗り換えも検討
エアコンの電気代を節約するためのもう一つの方法として、電力会社の乗り換えを検討することが挙げられます。電力自由化により、多くの電力会社が様々な料金プランを提供しており、自分のライフスタイルに合ったプランを選ぶことで、電気代を削減することが可能です。
「エネワンでんき」では、各家庭の消費電力量に応じたプランや環境・社会に貢献できるオプションプランが用意してあります。
電気代節約のために電力会社の乗り換えを検討しているなら、まずはぜひ「エネワンでんき」を検討してみてください。