5人家族の食費の平均はいくら?節約の方法や予算の決め方もあわせて解説

5人家族の食費の平均はいくら?節約の方法や予算の決め方もあわせて解説

5人家族の食費の平均はいくら?節約の方法や予算の決め方もあわせて解説

近年、原材料価格の高騰、運搬費の増加、そして円安の影響により食費が増加している傾向にあります。本コラムでは例として5人家族の食費の平均や効果的な節約術、予算の設定方法にスポットを当て、家族の多い家庭でも経済的な食生活を送ることが可能となるよう食費の適切な管理方法や節約のコツ、家計の見直し方を詳しく解説していきます。

目次

1. 5人家族の1カ月の平均食費は99,093円

 1-1.家計における食費が占める割合は約27%

 1-2.食費は年々上昇傾向

2. 5人家族の理想の食費

 2-1.食費が上がっている原因は?

 2-2.原材料価格の高騰

 2-3.運搬費の高騰

 2-4.円安

3.食費の予算を決めるポイント

 3-1.収入から決める

 3-2.エンゲル係数から決める

 3-3.家族構成にも配慮する

 3-4.生活スタイルも重要

4.浪費の原因を把握しよう

 4-1.余計な買い物をしてしまう

 4-2.外食がかさんでいる

 4-3.食費が高くなりやすい食材を選んでいる

5.食費を節約するポイント

 5-1.セールや特売を狙う

 5-2.買い物はまとめて済ます

 5-3.食材を余らせない

 5-4.食費専用の財布を作る

6.食費以外の家計も見直そう

5人家族の1カ月の平均食費は99,093円

家計の割合の中でも、食費は大きな割合を占めています。総務省が発表している2024年2月の家計調査によれば、5人家族の1カ月の平均的な食費は99,093円で、その内訳は以下のようになっています。

食費金額
トータル99,093円
穀類8,254円
魚介類5,584円
肉類11,536円
乳卵類5,455円
野菜・海藻8,636円
菓子類11,019円
飲料5,631円
外食     18,317円

内食の食費の中でもっとも多くの割合を占めているのが「肉類」、次いで「菓子類」です。「外食」に使用する金額も18,317円と、食費の中では高い割合を占めています。

出典:総務省『家計調査(家計収支編) 調査結果』2024年2月度

家計における食費が占める割合は約27%

また、同調査結果において、この5人世帯の家計における1カ月の平均食費が占める割合は約27%となっています。その他の項目として、「光熱・水道費」が約8%、電気代は約5%です。

この点から、食費が家計に占める割合はかなり高いことがわかります。

食費は年々上昇傾向

食費は年々上昇傾向にあります。家計調査によれば、2022年時点での5人家族の1カ月間の平均食費は96,968円、2023年は98,223円です。

食費が高騰している原因は、円安や原材料の高騰など様々ですが、今後も食費は上がり続けていく可能性が高く、家計の負荷を下げるための対策が求められます。

5人家族の理想の食費

食費の割合(エンゲル係数)の適正値は、15~20%と言われています。手取りの金額に対する食費の理想的な割合を以下に算出しました。

月々の手取り手取りの15%を食費とした場合  手取りの20%を食費とした場合
25万円約3.75万円約5万円
30万円約4.5万円約6万円
40万円約6万円約8万円
50万円約7.5万円約10万円
60万円約9万円約12万円
70万円約10.5万円約14万円
80万円約12万円約16万円

上記はあくまで理想値であり、家族構成や食事の仕方によって異なります。例えば、子どもの年齢が上がるほど食事の量は増えるため、食費も上がらざるを得ません。

外食の多い世帯の場合も、食費の占める割合は大きくなるでしょう。 また、食費の割合は世帯収入が増えると、その割合は少なくなる傾向にあります。自分たちの世帯の状況を踏まえた上で、上記の適正値を参考に、食費について振り返ってみてください。

食費が上がっている原因は?

食費は年々上昇傾向にあります。スーパーやコンビニで食品を購入する際に、価格が上がっているのは多くの人が身をもって感じていることではないでしょうか。

食費が上がっている主な理由として、以下の3つがあります。

原材料価格の高騰

近年、気候変動による異常気象が頻発しており、農作物の生産に大きな影響を与えています。

たとえば、日本国内外で記録的な猛暑や豪雨が頻発し、作物の生育条件が悪化。これによりポテトチップスの原材料であるジャガイモの収穫量が大幅に減少し、製品価格に直接影響を与えています。

さらに、国際情勢の不安定化、特にウクライナ情勢の悪化はエネルギー資源だけでなく、小麦などの基本食材の供給網にも影響を及ぼしており、これが価格高騰の一因となっています。

脱炭素政策によるエネルギー価格の上昇も、生産コストの増大に繋がっています。

運搬費の高騰

燃料価格の高騰は運搬費用に直結しています。日本では、2022年以降、ガソリン価格が大幅に上昇し、13年ぶりの高水準を記録しました。

この燃料費の上昇は、国内外を問わず食品輸送コストを引き上げ、結果的に小売価格に転嫁されていきます。

また首都高速道路や阪神高速道路などの高速道路では、2022年4月からの通行料金が改定されています。

このような、食品を運ぶための運搬費の高騰も、食費が上がっている間接的な要因となっているのです。

円安

円の価値が下がることで、輸入される食材や生産資材のコストが上がり、これが食費の増加につながっています。

円安は輸入依存度の高い日本にとって大きな影響を与える要因で、特に海外からの食材や加工品の価格が跳ね上がることにより、消費者の負担が増えています。

2024年4月には、1ドルあたり158円を記録しました。円安が進むことで、国内外旅行や高価な消費財の購入を控える動きも見られ、これが経済全体にも影響を及ぼしています。

食費の予算を決めるポイント

今まで述べたような食費の高騰に対し、家計を守るためには食費の節約が重要です。

食費の予算を決める際には、家庭の財政状態を理解し、無理のない範囲で計画的に行うことが重要です。家計における食費の割合を適切に保つために、以下のポイントを押さえましょう。

収入から決める

家計収入から生活費や固定費を差し引き、残った金額から食費を捻出します。

家賃や光熱費などの「固定費」は、毎月必ず出ていくお金になりますが、『流動費』である食費は、工夫次第で節約が可能です。そのため、固定費を除いた後の予算で計画を立てます。

また、貯金額も先に考慮に入れ、残った金額で月間の食費を計画すると、より家計のバランスが良くなるでしょう。

食費以外の支出や貯金額が可視化されることで、無駄遣いの削減にもつながります。

エンゲル係数から決める

エンゲル係数は家計収入に対する食費の割合を表し、生活水準の指標として利用されます。

エンゲル係数は「食費÷消費支出×100」で算出します。

一般的には、家計収入の15%から20%を食費に充てるのが理想的です。エンゲル係数が高い家庭は、食費が収入に占める割合が大きいため節約が必要。など、この指標を使うことで、家庭の経済状況に応じた適切な食費予算を設定することが可能です。

もっとも、現在の日本で物価が高騰していることもあり、理想値で抑えるのは難しいかもしれません。日々の栄養バランスを考慮した上で、エンゲル係数は参考値として活用するのが望ましいでしょう。

家族構成にも配慮する

食費の予算を決める際には、家族の構成やそれぞれの年齢、健康状態を考慮することが大切です。子供のいる家庭では、成長期の栄養ニーズに応じた食事が必要であり、食費が増加することが一般的です。

また、高齢者や病気を患っている家族など、健康管理や特定の食事制限が必要な家族がいる場合は、それに適した食材の選択が必要となります。これらの要因を踏まえて、家庭に合った食費の計画を立てましょう。

生活スタイルも重要

個々の生活スタイルによっても、食費の必要量は大きく変わります。

例えば、頻繁に外食をする人や高価な食材を好む人は、食費が多くなりがちです。外食が多い場合、やむを得ない外食なのか、それとも工夫次第で内食に切り替えられるかどうかも、食費を考える上でのポイントになります。

忙しい生活をしている人は、時短料理や簡単レシピを活用することで、食費の節約と健康的な食生活の両立が可能です。

自分のライフスタイルに合わせた食費の計画を立てることが、無理なく続けられる節約への鍵となります。

浪費の原因を把握しよう

食費を見直し、家計を改善するためには、無駄遣いのポイントを把握し、具体的な節約方法を実践することが重要です。

ここでは、家庭の食費でよく見られる浪費の原因を紹介します。

余計な買い物をしてしまう

買い物に行った際、お菓子類やお酒などの嗜好品など、計画していなかった食品を衝動買いすることが食費の無駄遣いにつながります。

特に割引されている商品や新商品、お菓子やデザートなど、誘惑に弱い品目は積もり積もって大きな出費となりがちです。

購入前に「本当に必要か?」と自問自答する習慣をつけ、買い物リストを作成し厳守することで、不必要な出費を抑えることができます。また、特売品は使い切る自信がない場合は購入を控えるよう心がけましょう。

外食がかさんでいる

多忙な日々の中で、外食や惣菜の利用は避けがたい選択となることもありますが、これは食費を圧迫する大きな要因です。

外食の頻度を減らし、自炊の機会を増やすことが食費削減には効果的です。例えば、週末にまとめて食事の準備を行い、平日はそれを活用する、昼食は外食からお弁当に切り替えるなど、計画的に食事管理をすることが推奨されます。

完全に外食を排除する必要はありませんが、自炊を基本とし、外食は特別な機会に留めるとよいでしょう。

食費が高くなりやすい食材を選んでいる

日常的に高価な食材や調味料を選んでしまうと、食費は自然と高くなります。特にインスタント食品や嗜好品、大量のストックを抱えてしまうことは、結果として無駄遣いに繋がることが多いです。 生鮮食品を中心に、必要な分だけ購入し、高価な調味料は本当に必要か再考することが重要です。節約料理を意識したレシピを参考にすると、コストパフォーマンスの良い食材選びが可能になります。

食費を節約するポイント

食費の節約は日々の家計を大きく左右する要素です。有効な節約術を知り、適切に実行することで、無駄遣いを減らし、家計の負担を軽減することが可能です。以下のポイントを心掛けて、賢く食費を管理しましょう。

セールや特売を狙う

スーパーマーケットや食料品店では定期的にセールや特売が行われています。これらを利用することで、日常の食材を低価格で手に入れることができます。

特売の日やセール品を事前にチェックし、購入計画を立てることが節約につながります。なお、特売品は在庫処分のため安くなっていることが多いので、品質に注意しながら賢く利用しましょう。

ポイント還元等のサービスを行うお店も増えています。行きつけのスーパーでポイント還元やアプリがあれば、積極的に活用することで食費を抑えられます。

買い物はまとめて済ます

週に1〜2回のまとめ買いを心掛けることで、無計画な買い物による余分な出費を避けることができます。

子どもがいると、ついお菓子などの余計なものを購入してしまうことが多くなってしまいます。可能であれば買い物には子どもを連れていかない、連れて行く場合はおねだりされた時の対策を考えておきましょう。

食材を余らせない

購入した食材は賞味期限内に使い切ることが重要です。

安いからといって必要以上の食材を買い込み、賞味期限切れで捨てるようなことは避けましょう。冷蔵庫や冷凍庫をうまく活用して食材を保存し、計画的に消費することが節約につながります。

また、買い過ぎを防ぐためにも、購入前に冷蔵庫の中身を確認し、必要なものだけをリストアップしておくと良いでしょう。

食費専用の財布を作る

月ごとの食費予算を決め、その予算内で運用するために「食費専用の財布」を作ることをおすすめします。

この方法は、衝動買いを防ぎ、予算内でのみ購入を行うための物理的な制約となります。食費専用の財布を使用することで、他の費用に影響せずに、食費の管理がしやすくなるからです。

「ここで無駄使いした分は、別の項目を節約することでなんとかしよう」という弱い気持ちや言い訳をしないためにも、食費は食費できっちりと管理しましょう。

食費以外の家計も見直そう

食費が家計に占める割合は大きく、食費を見直し、節約することで家計の改善につながります。

しかし、食費を削りすぎると日々のモチベーションの低下に繋がったり、健康を害したりする危険もあります。節約よりも、心身の健康を第一に考えた食費の計画を立てることが重要です。

節約を考えるのであれば、食費以外の見直しも検討しましょう。家賃や光熱費、サブスクなどの固定費を見直すことで、毎月の節約が可能になります。

特に、食費と同様に光熱費も年々値上がりする傾向にあります。電気代やガス代を節約するには、電力会社を乗り換えるのも有効です。

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