エコロジー回帰の節約術<br>楽しく、暮らし上手に

エコロジー回帰の節約術
楽しく、暮らし上手に

「電気代を安くしたい!」
そのための身近な省エネ対策として、電気を使用しない時には電源を抜くなど待機電力を減らす、電化製品を買い替えて省エネ機能の高いものを使う、エアコンなどのこまめなお掃除など…。節約術にも色々あります。日々の節電対策は大切ですね。
電気は私たちの生活に欠かせない大事なエネルギー。大事に利用したいパートナーです。電気を使うことで私たちの生活は格段に便利に、豊かになりました。

一方で、自然エネルギーに関心を寄せる人、古い伝統文化や生活の知恵に興味を持ち、よりシンプルな暮らしを求める人も増えています。
あえて手間ひまをかけ、ほっこりするような手仕事を暮らしに添えるなど、便利でシステマティックな日常の中に、気持ちのゆとりや目に見えない豊かさを求める人も多いのです。

今回ご紹介したいのは、にわかに注目されている、自然の風土に寄り添うエコロジー回帰な暮らし方。シンプルな暮らしの省エネ対策です。身近な暮らしの「衣・食・住」にエコな節約術を取り入れてみませんか?

1.季節の移り変わりを 楽しみながら「住む」

季節に合わせ、室内をしつらえる。涼を味わう。暖をとる。
昔から伝えられている日本人の暮らし方には、暑さ寒さの厳しさと上手く付き合う、庶民の生活の知恵が活かされていました。

活動時間を調整してみる

昔の人は習慣づけていましたが、活動時間を日照時間に合わせて行動するのもひとつの節約法です。例えば真夏の炊事は、火を使う料理を、なるべく朝のうちに終わらせておくとよいでしょう。朝食を作る時に、その後の作り置きできる料理も作っておく。片付けものなどもできるだけ午前中に行うよう調整するなど、気候や時間帯に合わせて段取りすることで意外にはかどるかも知れません。

しつらえる

日射や風通しに一役買うグリーンカーテンなどは、目にも優しく、空気の浄化作用もあります。高性能の遮蔽ガラスでもカットできる日射の熱エネルギー55%程度ですが、グリーンカーテンにより日射の熱エネルギーの80%をカットできるといわれており、夏の室内の厳しい暑さをやわらげてくれます。ヘチマやゴーヤーをカーテンにするご家庭も見かけます。食用として育てるのも楽しみですね。

参考:環境省 グリーンカーテンプロジェクト
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/green/secret.html

初心者にはなんとなく難しそう、と思われるかもしれませんが、必要なものはホームセンターなどで揃ってしまいます。(ネット、植物の苗、土など…)
グリーンカーテンは今じわじわと人気が高まっており、一般的になってきています。わからない場合は店員さんに「グリーンカーテンにチャレンジしたいんだけど…」と尋ねてみるといいでしょう。

リノベーションして日本家屋を住みやすくすることも注目されていますが、障子やすだれ、簾戸などは、季節に応じて取り付け・取り外しができ、風通しを調節できる機能性が備わっていて理にかなっています。また美しく空間を演出できる和のしつらえは、何より私たちの気持ちを和らげてくれます。
意外に感じられるかも知れませんが、こうした工夫で、夏場は室内の温度が2~3℃下がる場合もあります。また体感温度も変わり、エアコンの設定温度を抑えられます。

ちなみに外気温度31℃の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合(使用時間:9時間/日)年間で電気30.24kWhの省エネ 約940円の節約が可能とされています。

出典:経済産業省 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html

手仕事を生活に取り入れる

天然素材の小道具などは、抗菌力に優れたものが沢山あります。ざる、かごなどの竹製品はよく使われていますが、野菜や果物など食材を入れると絵になり、持ち運びにも便利です。身の回りのコーナーに民芸品など、手仕事のアイテムが置かれていると和みます。よく使う小道具に、ふと、職人さんの手仕事の世界を垣間見ると、電化製品を少しお休みさせたくなりませんか?

2.和の伝統を愛でる「食」の営み

電化製品の過剰消費を抑え、より快適に過ごすために最も大切なこと。それはまず、健康管理や食生活の見直しかも知れません。厳しい暑さや寒さを乗り越える体力づくりは基本。スタミナをつけて免疫力を高めましょう。
日本には四季折々の食材を味わう豊かな食文化がありますが、その中でも発酵食などのベーシックな食材、調理法を取り入れることで体質改善も期待できます。
また、あえて昔ながらの調理道具を使ってみるのもいいかも知れません。電化製品に頼りすぎず、時々昔ながらの道具を活用し、少しでも消費電力削減を意識してみるのも手です。
古くから使われている道具は、手に馴染むようなぬくもりや味わいが魅力です。調理道具をうまく使えるようになると、出来上がった料理の美味しさも格段に上がります。

土鍋を使ってみる

土鍋でお米を炊くとふっくらした、つやつやのご飯になりますね。土鍋は熱伝導率が低く、鍋の厚さがあるため、保温効果があります。また熱が均等に伝わり、表面と中心部の温度差も少なくなることで、旨味や栄養素を逃がさず調理ができます。

保温には「おひつ」を活用して

ご飯が炊きあがったら、すぐにおひつに移してみてください。余分な水分をおひつが吸い取ってくれるので美味しいご飯になります。土鍋同様、おひつも保温効果があり、鮮度も保ちます。職人さんがひとつひとつ手で作り上げる道具の味わい深さも魅力ですね。
また、おひつに入れると、ご飯が冷めても美味しさを保てます。

そして、冷めたご飯にも利点があります。冷たくなることで生まれる成分「レジスタントスターチ」が、大腸を綺麗にしたり、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。ダイエット効果も期待できるようで、冷たいご飯のメリットも最近では見直されています。

土鍋もおひつも1000~2000円程度あればそれなりのものが買えてしまいます。まずはお手軽なもので試してみてはいかがでしょうか。

発酵食材を食生活のベースにして体調管理を

冷蔵も加熱もいらない、先人の知恵

ぬか漬け

日本の代表的な食材のひとつです。乳酸菌やビタミン、ミネラルが豊富に含まれ、腸内環境や免疫力を高めることはよく知られています。日本人の舌になじんださっぱりとした酸味で食欲も増進します。色々な野菜や果物でぬか漬けができ、一度に大量に漬けることもできるので食品ロスにも貢献できますし、保存食としても優秀です。 家を留守にして手入れができない間は冷蔵庫での保存も必要ですが、普段は常温で管理できますので電気代もかかりません。

ちなみに冷蔵庫の詰め込みすぎを解消することで年間43.8kWhの節電で約1,182円の電気代節約ができるとされていますから、こうした先人の知恵も利用しない手はありませんね。

出典:環境省 みんなで節電アクション!家庭でできる節電アクション
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/setsuden/home/saving04.html

味噌・醤油

味噌や醤油、納豆、日本の伝統食材を食生活のベースに摂ることで、基礎体力、免疫力が上がります。忙しい毎日の生活の中でも、味噌汁とぬか漬けのおかずとご飯、といったシンプルな組み合わせの食事でも充分スタミナがつき、パワーチャージができます。
なお、味噌や醤油は寒い時期に仕込み、1年以上寝かさせたものを選びましょう。長く寝かせた手作りのものこそ、本来の栄養成分、旨味成分が熟成されます。暑さの厳しい時期以外は冷蔵庫に入れなくても管理できます。

3.天然素材の「衣」

寒い時期には身体を暖かく、暑い季節には涼しく。
天然素材の衣服には、肌触りや着心地の良さを実感できるアイテムがありますね。
少しお手入れに気を使うこともありますが、ナチュラルな素材で実感できる肌触りや着心地の良さはすぐに実感できるのではないでしょうか。機能性の高い衣類を纏うことで体温調整することも節約のひとつです。

ここでは冷暖房を沢山使いがちな、夏と冬に活躍する天然素材の種類、機能をまとめてみました。是非、活用してみてください。

【夏の天然素材】

コットン:肌触りがよく吸水性が高いため、汗をよく吸い取り、夏にはよく使われる素材です。また、通気性が良く、汗をかいてもサラッとした肌触り。肌の敏感な方にコットンはおすすめです。子供の夏の衣服にもぴったりですね。

リネン:通気性が非常に高く、夏は涼しく着用できます。軽くて丈夫な素材です。ただし、シワになりやすいため、アイロンがけが必要な場合もあります。独特の風合いが魅力で、リネンを使ったアイテムはたくさん出ています。

シルク:軽くて柔らかく、肌触りが非常に良い素材です。通気性もあり、夏に着用すると快適です。価格が高めでお手入れも少し手間がかかりますが、独特の美しい光沢や軽さ、身につけた時の心地よさは魅力ですね。

夏の衣服は通気性、吸湿性に留意してアイテム選びをするのがポイントです。
直接肌に身につける衣料に気を使うだけで体感温度は違います。

着るモノを変えることでエアコンに頼る時間を減らしながら快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。冷房を1日1時間短縮するだけで(設定温度:28℃)、なんと年間で電気18.78kWhの省エネ、約580円の節約につながるそうです。

出典:経済産業省 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html

【冬の天然素材】

ウール:保温性に優れ、防寒性も高い素材です。また、吸湿性が高く、肌触りも柔らかい、温かみのある素材です。毛羽立ちがしやすい点についてはお手入れが欠かせませんが、冬には大活躍の素材です。夏場など、オフシーズンの間は湿気から守る工夫をしましょう。カビや匂いが発生する場合があります。

カシミア:保温性や防寒性が高く、軽くて柔らか。カシミアのアイテムは高額ですが、やはり軽さと暖かさは大きな魅力ですね。静電気も起きにくく、冬場に着用するには最適です。お手入れにも気を使いますが、カシミアのセーターやコートなどは寒い冬には手に入れたいアイテムです。

コットンフリース:コットンフリースは綿を原料として作られた素材で、ふわふわで温かく、保湿性にも優れています。防寒性も高いので寒い冬には最適です。最近ではオーガニックのアイテムも増えてきました。

冬はブランケットやルームシューズ、あったか靴下など、防寒対策できる室内アイテムもそろいます。エアコンの設定温度を控えめにできるとよいですね。

たとえば暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(外気温度6℃、エアコン(2.2kW)、使用時間:9時間/日)
年間で電気53.08kWhの省エネ 約1,650円の節約となるそうです。

出典:経済産業省 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html

今回はエコロジー回帰した節約術を少しだけご紹介しました。
この他にも沢山の生活の知恵を実践している方もいらっしゃると思います。
たまには電力消費を一休みして、ひと手間かけながら、省エネ対策を楽しんでみてもいいかも知れません。

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