
引越しの挨拶で渡す粗品はどこで買う?選び方やマナーについても解説
引越しの挨拶で渡す粗品はどこで買う?選び方やマナーについても解説
引越しの際には、新居の近隣住人に挨拶するのが基本的なマナーです。しかし、初めて引越しをする場合は、挨拶で渡す粗品について迷うケースもあるでしょう。引越し挨拶で渡す粗品の選び方や購入場所、その他のマナーについて解説します。
目次
引越し挨拶で渡す粗品

引越し先で挨拶する際は、粗品を渡すのが一般的な習慣です。まずは、粗品の選び方や費用相場、買える場所について確認しておきましょう。
引越し挨拶の粗品の選び方
引越し時の挨拶で渡す粗品は、日常的に使えるものや日持ちする食品を選ぶのが無難です。おすすめの粗品を以下にまとめています。
日常的に使えるもの | タオル・洗剤・石鹸・ラップ・キッチンペーパー |
日持ちする食品 | 焼き菓子・インスタントコーヒー・お茶セット・調味料 |
手作りの品は衛生面に不安を感じる人も多いため、避けるのが無難です。また、好みが分かれやすいものは、相手にとって負担になる可能性があります。
何を選ぶか迷う場合は、ギフトカードや食事券を選ぶのもよいでしょう。
引越し挨拶の粗品の費用相場
引越し時に近隣住人へ渡す粗品の費用相場は、1,000円前後が目安です。長く住む予定がない場合は、500円程度のものでもよいでしょう。
挨拶の粗品に高価なものを選んだ場合、「お返しをしなければ」と、かえって相手に気を遣わせてしまいます。
ただし、物件の大家や管理人など今後お世話になる人に粗品を渡すケースでは、もう少し高い粗品を用意するとよいでしょう。1,500~3,000円程度のものを選ぶのがおすすめです。
引越し挨拶の粗品はどこで買う?
引越し挨拶の粗品はさまざまな場所で購入できます。購入の手間を省きたいなら、近所のホームセンターやドラッグストアで購入できるものを選ぶとよいでしょう。
ショッピングモールや大型スーパーなら、豊富な選択肢から粗品を選べます。また、通販サイトを活用すれば、価格帯や種類で絞り込めるため、効率的に粗品を選べます。
今後お世話になる人への粗品は、デパートや百貨店で購入するのが適しています。上質な包装やブランドの信頼性があり、品格のあるギフトとして渡すことができます。
引越し時に挨拶すべき相手は?

近隣住人が多い場合、どこまで挨拶すればよいのか迷いがちです。引越し時に挨拶すべき相手を、集合住宅に引越す場合と戸建てに引越す場合に分けて解説します。
集合住宅に引越す場合
マンションやアパートなどの集合住宅に引越したら、最低でも両隣と上下の計4軒には挨拶しましょう。集合住宅では生活音がトラブルを引き起こすケースがありますが、挨拶しておくことでトラブルの抑制につながります。
自宅の生活音は両隣と下の部屋に届きやすいため、子どもがいる場合は生活音で迷惑をかけるかもしれないことを伝えましょう。また、上の部屋にも挨拶することで、生活音への配慮を促せる可能性があります。
戸建てに引越す場合
引越し先が戸建ての場合に挨拶すべき対象は、両隣の家と向かい側と裏側の3軒ずつです。これらすべてに住宅がある場合、合計8軒を回ることになります。
持ち家の戸建てに引越す場合、近隣住民とは長い付き合いになるでしょう。自宅の周囲にある家を回って挨拶しておくことで、良好な関係性を維持しやすくなります。
また、持ち家に引越す場合は、地域との関係を築くことも重要です。自治会への加入が必要かどうかなど、挨拶の際に近隣の方に確認するとよいでしょう。
一人暮らしを始める場合
引越し先が単身者向けの集合物件の場合、無理に挨拶回りをする必要はありません。特に女性は、挨拶をすることで単身であることが周囲に知られ、防犯上のリスクが高まる可能性があります。
また、男性が挨拶をする際も、相手が一人暮らしの女性であれば警戒されることがあるため注意が必要です。こうした物件では、住人の多くが単身者であることが一般的なため、あえて挨拶を控えるのも一つの選択肢です。
近隣住民の状況が気になる場合は、不動産会社や管理会社に相談するとよいでしょう。
引越し挨拶に関するマナー

引越し時に近隣へ挨拶をする場合は、最低限のマナーを守りましょう。挨拶のタイミングや服装・態度、粗品の渡し方など、知っておきたいマナーをご紹介します。
引越し挨拶のタイミング
新居での挨拶は、引越し作業が始まる前が理想です。事前に挨拶をしておけば、搬入時の騒音や一時的な交通の妨げについて理解を得やすくなります。
また、新居だけでなく旧居でも挨拶回りをしておくのが理想です。荷物の搬出時に迷惑をかけるかもしれないことを、挨拶で伝えておくとよいでしょう。
いずれの場合も挨拶の際は時間帯を考慮することが大切です。昼食の時間帯や夕食の準備の時間帯を避け、10~12時または13~16時に挨拶に行くようにしましょう。
引越し挨拶時の服装や態度
引越し時の挨拶では、面と向かって近隣住人と接することになります。相手に失礼な印象を与えないよう、服装や態度には十分な注意を払いましょう。
挨拶の際は、清潔感のある服装を心掛け、身だしなみを整えることが大切です。部屋着やジャージのようなラフな服装は、カジュアルすぎる印象を与えてしまう可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。
また、あまりにもくだけた態度で接するのもNGです。明らかに相手が年下であったとしても、挨拶の際は丁寧な言葉遣いを意識しましょう。
引越し挨拶の会話例
旧居での引越し挨拶の会話例は次の通りです。
「いつもお世話になっております。〇〇です。このたびは〇月〇日に〇〇へ引越すことになり、挨拶に参りました。今までいろいろとお世話になり、ありがとうございました。荷物の搬出時にご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いいたします。心ばかりの品ではございますが、よろしければこちらをお受け取りください。」
新居での挨拶の例文もチェックしておきましょう。
「はじめまして、〇月〇日に隣へ引越してくる予定の〇〇と申します。引越し当日は作業でご迷惑をおかけするかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。また、小さな子どもがいるため、ご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、何卒よろしくお願いいたします。ささやかですが、こちらをお受け取りください。」
引越し挨拶の粗品の渡し方
粗品は、挨拶をすべて言い終えた後に渡します。紙袋に入れて持参した場合は、袋から取り出し、両手で丁寧に差し出しましょう。
また、紙袋を手首にかけたまま渡すのは避け、必ず袋から出して手渡しするのがマナーです。もし、紙袋を置く場所がない場合は、あらかじめ粗品だけを持ち、一軒ずつ挨拶するとよいでしょう。
引越し挨拶に関するよくある疑問

「粗品にのしは付けるべきか」「相手が不在の場合はどうすればよいか」など、引越し挨拶で生じやすい疑問と回答をご紹介します。挨拶回りの準備をする前にチェックしておきましょう。
引越し挨拶の粗品にのしは付けるべき?
引越し挨拶で渡す粗品には、のしを付けるのがマナーです。のしを付ければより丁寧な印象を与えられます。
のしには「内のし」と「外のし」の2種類があり、引越し挨拶の粗品に付けるのは外のしです。粗品を包装紙で包み、その上からのしをかけます。
水引きの種類は「紅白の蝶結び」を使いましょう。表書きは上段に「御挨拶」と書き、下段には自分の名字を書きます。
相手が留守だった場合は?
引越し挨拶の相手が不在だった場合、時間帯を変えて何回か訪問してみましょう。3回訪問しても留守の場合は、挨拶状を残すのが一般的です。
対面で話すべき内容を挨拶状に書き、粗品と挨拶状を紙袋に入れてドアノブにかけておきましょう。挨拶状に『引越しのご挨拶の品』と明記しておけば、安心して受け取ってもらえます。
なお、同じ相手への訪問回数は3回を限度にしましょう。そもそもの生活スタイルが違うだけでなく、相手が対面でのやり取りを希望していないケースもあるためです。
大家にも挨拶した方がいい?
賃貸物件への引越しで大家が近所に住んでいる場合は、今後も頻繁に顔を合わせる可能性が高いため、粗品を用意して挨拶しておくのがおすすめです。
大家が遠方に住んでおり、自分で物件を管理していない場合は、わざわざ挨拶する必要はありません。
物件の所有・管理状況は、不動産会社や管理会社に聞けばわかります。大家への挨拶が気になる場合は確認しておくとよいでしょう。
そもそも引越しの挨拶は必要?
人付き合いが苦手な場合や近所付き合いを望んでいない場合は、引越しの挨拶を面倒に感じるかもしれません。しかし、引越しの挨拶をしないまま新生活を始めると、以下のようなデメリットが考えられます。
- 引越し挨拶をしないと、非常識な人と思われることがある
- 騒音が原因で近隣トラブルに発展する可能性がある
- 災害や事件に巻き込まれた場合に手助けしてもらえない可能性がある
普段から深く関わることがなくても、引越し挨拶の際に礼儀正しく接しておけば、いざというときに協力を得やすくなります。また、第一印象が良ければ、トラブルを回避しやすくなるでしょう。
以上の理由から、一人暮らし以外は引越し挨拶をしておいたほうが無難です。
引越しの挨拶時にはマナーを守ろう

引越しの挨拶では、適切な粗品の選び方や渡し方、挨拶する相手など、基本的なマナーを押さえることが大切です。挨拶のタイミングや服装にも気を配り、失礼のない対応を心掛けましょう。
また、相手が留守だった場合の対応や、のしの有無など、状況に応じた対応方法を事前に確認し、スムーズに挨拶を済ませる準備を整えることが重要です。マナーを守り、スムーズに挨拶を済ませ、新生活を気持ちよくスタートさせましょう。