電気メーターの交換とは?交換を受けるのは義務?詐欺ではないか心配!電気メーターに関する疑問を解決

電気メーターの交換とは?交換を受けるのは義務?詐欺ではないか心配!電気メーターに関する疑問を解決

電気メーターの交換とは?交換を受けるのは義務?詐欺ではないか心配!電気メーターに関する疑問を解決

電気メーターの交換をします、という案内文(チラシ)が投函されることがあります。ですが昨今は、他人が家に来るというとどうしても不安になりがちです。

このコラムでは、電気メーターの交換は義務なのか、費用はかかるのか、詐欺の心配はないかなど、電気メーターに関するよくある疑問を解説していきます。

目次

1. 電気メーターとは

 1-1. 電気メーターは誰の所有物か

 1-2. 電気メーターはどこについているか

 1-3. 電気メーターには有効期限がある

2. 電気メーターの交換

 2-1. 電気メーターの交換はいつ行われるか

 2-2. 電気メーターの交換は誰が行うか

 2-3.電気メーターの交換工事はどのように行われるか

3. メーター交換詐欺は本当にある?

 3-1. 詐欺の手口は電気関係にも多い

 3-2. 詐欺を見抜くポイント

 3-3. 不安に思ったら連絡を

4.電気メーターの交換の知識を得て、安心な暮らしを

電気メーターとは

まずは電気メーターについての基礎知識をおさらいしていきます。

電気メーターは誰の所有物か

電気メーターは私たちの土地の敷地内にあり、家屋に付随して設置されていますが、土地・家屋の所有者の所有物ではありません。電気メーターは販売する電気を計量するためのもので、主に一般送配電事業者と呼ばれる電力会社の所有物です。一般送配電事業者は以下の10社があります。

・北海道電力ネットワーク株式会社

・東北電力ネットワーク株式会社

・東京電力パワーグリッド株式会社

・中部電力パワーグリッド株式会社

・北陸電力送配電株式会社

・関西電力送配電株式会社

・中国電力ネットワーク株式会社

・四国電力送配電株式会社

・九州電力送配電株式会社

・沖縄電力株式会社

電力自由化により新電力の契約者も増えていますが、電気メーターはこの送配電事業者が所有しており、検針しています。その検針結果を共有して、小売電気事業者は需要家に電気代を請求しています。

したがって本コラムの主題であるメーター交換というのは、メーターの所有者である送配電事業者が自身の責任として交換するもの、ということになります。メーターを交換するからといってその費用を請求されることはありません。

電気メーターはどこについているか

電気メーターは一戸建て住宅であれば屋外の家屋壁面についている場合がほとんどです。電柱から引かれている電線をたどっていけば一目瞭然です。

ビルやマンション・アパートの場合はメーターボックス内などに設置されておりわかりにくいこともありますが、基本的には需要場所の近くにあることが原則ですので、近くにメーターが格納されていそうな扉などがあれば見つかるでしょう。

電気メーターには有効期限がある

電気メーターには必ず有効期限表示があります。料金を徴収するためのすべての計量器には、計量法にて検定を受けることが義務付けられており、検定後の有効期限を経過したものでは計量の証明に使用できません。

したがって送配電事業者は有効期限前に電気メーターを交換することになります。家庭用のスマートメーターであれば検定有効期間は10年です。検定を受けた時からの年数で設定されますので、設置された時から10年とは限らないことには注意が必要です。

そのメーターの有効期限が何年何月であるかは電気メーター本体にラベルなどでわかりやすく表示されていますので、確認してみることも重要です。

電気メーターの交換

では、電気メーターの交換は実際にどのような流れで行われるのでしょうか。

電気メーターの交換はいつ行われるか

電気メーターの交換は、設置されているメーターの有効期限前に行われます。どの程度余裕をもって行われるかはそれぞれの事業者の判断によるところが大きいと思われます。

また、今ではほぼ無くなりましたが、現在設置されているメーターがアナログメーターの場合は、電力会社の切り替えなどのタイミングでスマートメーターに交換されます。

これは新電力会社は需要家に請求する電力使用量を、送配電事業者からメーターの検針結果を受領して計算しているからです。送配電事業者はスマートメーターの通信機能を利用して正確なデータを詳細に取得し、新電力事業者はそのデータを利用して様々なプランや請求方法に活用しています。

電気メーターの交換は誰が行うか

電気メーターの交換は送配電事業者が行いますが、実際の工事はその地域ごとの委託事業者(電気工事会社)にて行われます。

工事の案内の方法などもそれぞれの委託事業者に任されているため、案内の方法や時期などもまちまちです。チラシ投函であったり、電話であったり、何日前に案内するかなどもバラツキがあるようです。

電気メーターの交換工事はどのように行われるか

電気メーターの交換工事はチラシ等で案内のあった日に行われます。不在でも実施され、基本的には停電は伴いません。作業上停電が伴う場合はその旨予告されます。工事時間は一概にはいえませんが、30分~1時間程度のようです。

屋外とはいえ不在でも敷地内に立ち入られることを不安に思うかもしれませんが、これは電気の契約に関わる約款に定められており、違法ではありません。ガスも水道も同じですので、これはそういうものだと理解することが必要です。

電気メーターの場所にたどり着くまでに大切な庭木があるなど、必要な申し送りがある場合は、チラシに記載されている連絡先に事前に連絡することが重要です。

参考:よくある質問│東京電力パワーグリッド

メーター交換詐欺は本当にある?

東京電力パワーグリッド(東京の場合)など、その地域の送配電事業者の社員が行うのであれば心配に思うことは少ないのでしょうが、あまり馴染みのない委託事業者の人が行うこと、案内の方法もまちまちであることで、詐欺?と心配してしまう人がいるのも仕方のないことかもしれません。

詐欺にあわないためには、その見分け方のポイントを知っておくことが重要です。

詐欺の手口は電気関係にも多い

残念ながら、電気・ガス・水道など、需要家の家に訪問することが許される業種は詐欺の手口として使われやすいことは事実ですので、電力会社からの案内だからと何もかも鵜呑みにするのではなく、注意しておくことは必要です。

しかし、だからといってすべてを疑ってかかるのも考え物です。そこで、判断の助けになるポイントをいくつか次項で紹介します。

詐欺を見抜くポイント

交換時期は一致するか

前述のとおり、メーター交換の主なタイミングは有効期限によるものか、新電力への切替によるものかになります。メーター本体には検定有効期限年月がわかりやすく表示されていますので、時期を照らし合わせてみると良いでしょう。

身分証明書を確認する

作業員は必ず、身分証明書(または委託従事者証など)を着用または所持しています。社名と目的を名乗って作業を行うことは基本ですので、確認しましょう。

メーター交換で室内に立ち入ることはない

基本的に電気メーターは屋外に設置されており、電気メーターの交換という目的だけでは室内に立ち入ることはありません。また、委託事業者が委託内容であるメーター交換以外の作業をついでに行うということは考えにくいものです。

こちらからついでに何かを相談するなどの場合は考えられなくもないですが、そもそも信頼できそうでないと思った場合はそういった相談もしないことが得策です。

金銭の請求はない

電気メーターは事業者側の所有物であり、交換に費用はかかりません。交換に際し建造物上の問題(壁面が腐っているなど)で出費があることはゼロではありませんが、それは後日工務店等が行うことでありメーター交換の作業員に支払うものではありません。ましてやその場で現金で支払うようなことは一切ありません。

セールスはしない

委託作業者は基本的に委託された内容以外のことは行いません。漏電の疑いがあるとか、何か別のことを持ちかけられたりした場合は注意が必要です。

不安に思ったら連絡を

不安に思うことがあったら、一度立ち止まって落ち着いて考えることが大切です。相手の気分を害してしまうかもしれないことを発言するのは勇気のいることですが、いったん「今日は都合が悪いので結構です」と出直してもらうか、その場で一般送配電事業者の窓口に連絡しましょう。 疑われる、ということは相手方にも疑われるような落ち度がある。また疑いが晴れたほうがお互いに気持ちよく作業してもらえる。などと考え、遠慮なく発言することが重要です。

電気メーターの交換の知識を得て、安心な暮らしを

本記事では、メーターの定期的な交換は計量法で定められており、メーターの所有者である送配電事業者が自己の費用と責任で交換することを解説しました。これは狂った計量器で料金を請求されないためにも大切なことです。

電気関係の作業という名目は詐欺にも使われやすいですが、ポイントとなる知識を得ることで、安心な暮らしを維持しましょう。

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