小売電気事業者【こうりでんきじぎょうしゃ】
小売電気事業者とは、一般の需要に応じて電気を供給する事業を営む、経済産業大臣の登録を受けた事業者のことです。
2016年4月に電力の小売全面自由化が実施されて以降、従来の電力会社だけでなく、さまざまな業種の企業がこの分野に参入しています。小売電気事業者は、発電事業者から電力を調達し、送配電事業者の送電網を利用して家庭や企業に電力を販売します。各事業者は、独自の料金プランや付加価値サービスを提供し、競争を通じてサービスの向上や料金の低減を図っているのが特徴です。近年では、電力とガスのセット販売や電力使用量の可視化サービス、さらにはIoTを活用したエネルギーマネジメントサービスなど、多様な付加価値サービスが増えてきました。また、再生可能エネルギーの普及促進や省エネルギーの推進など、エネルギー政策の実現も小売電気事業者の重要な役割です。しかし一方で、電力の安定供給や適切な情報提供、個人情報保護など、小売電気事業者には高い責任も求められています。電力システム改革の進展にともない、小売電気事業者の役割はますます重要になっています。
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