卸電力市場【おろしでんりょくしじょう】
卸電力市場とは、発電部門と小売部門が電力の卸売取引を行なう市場を指します。2003年に設立された「JEPX(Japan Electric Power Exchange)」は、日本電力卸電力取引所の略称です。
電力自由化以降に誕生したJEPXでは、小売電気事業者や発電事業者が日々、電力の売買を行なっています。
JEPXは、需要と供給を考慮して電力の取引価格を決定し、効率的な電力供給を支えています。
しかし、電力の自由化で新たに参入した小売電力事業者の多くは、発電設備を保有していません。
そのため、JEPXを通じて発電事業者から電力を確保する必要があります。電力市場では、電気の取引時期によって、翌日の電気の取引を行なう「スポット市場」、当日の電気の取引を行なう「時間前市場」、そして将来の電気の取引を行なう「先渡市場」などの種類があります。電力は、基本的に30分単位で区切られたコマごとに取引され、その価格は燃料価格や需給バランス、時間帯などの要素で変動する仕組みです。ただし、先渡市場で取引される電力はあらかじめ価格が固定されているため、将来的な価格変動のリスクを抑えられます。
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